中華の名店「451」が移転オープン!上質なアラカルトとナチュラルワイン【名古屋駅】
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2024.10.9wed

中華の名店「451」が移転オープン!上質なアラカルトとナチュラルワイン【名古屋駅】

名古屋市北区・黒川にあった知る人ぞ知る中華の名店「中華×バル 451(よこい)」

2024年7月に名駅・納屋橋エリアに移転し、「451 (ヨンゴーイチ)」として再出発しました。ここでは上質な中華のアラカルトとナチュラルワインのペアリングが楽しめます。

前店からがらりと装いを変え、新たなスタートを切った注目店を取材してきました!

黒川から納屋橋へ移転リニューアル

店ができたのは堀川沿いに店が立ち並ぶ納屋橋エリア。

「国際センター駅」「伏見駅」から徒歩で約10分と、以前の店と比べて足を運びやすくなりました。

店に入ると、中華料理店のイメージとはかけ離れた、バーのような洗練された空間が広がります。

「店舗デザインのテーマは“無機質”。皿の上以外では極力中華らしさを消して、フラットな店作りを意識しました。ワインセラーも見える位置に配置して、バーのような雰囲気に寄せています」と、オーナーシェフの横井さん。

中華料理とワインに特化した店は名古屋のみならず東京でも珍しく、注目を集めています。

ワイン(グラス1000円~、ボトル6000円~)はソムリエの資格をもつ横井さんが食材や調味料との相性を考慮し、料理に合うものを仕入れています。

600本以上のコレクションがあり、グラスワインは常時15種類ほどから選ぶことができます。

迷ったときには気軽に相談すると、知識豊富なスタッフが丁寧に対応してくれますよ。

ハイクオリティーな中華料理とワインの出合い

「普通じゃないエビチリ」(750円/尾)は、本場四川風のエビチリを日本風にアレンジした一品。

ひき肉とエビ、発酵唐辛子や高菜のような中国の漬物・芽菜(ヤーツァイ)、山椒などを炒めます。

豆板醤を煮て作る特別なラー油を、この料理だけに少し加えているそう。

エビは殻ごと食べられる「ソフトシェルシュリンプ」を使用。こちらは移転前からの人気メニューでしたが、食後にひき肉が皿に残ってしまうことから、移転後はレタス包みにして食べやすく改良しました。

合わせるのは、スロベニアのオレンジワイン。ピノ・グリという酸がしっかり効いたぶどうでできており、甲殻類や油との相性が良いです。

こちらは豚肉の薄切りとキュウリのスライスを一緒に味わう「雲白肉(ウンパイロウ)」(1800円)。

ソースはしょうゆ、紹興酒、砂糖、八角、シナモンなどを煮詰めてできる中国のスパイスしょうゆ・甜醤油(テンジャンユ)に、ニンニク、ラー油、酢などを加えて作られています。

仕上げは岐阜県多治見市の美濃焼のパスタ皿に、キュウリで高さを出して盛り付け。店では中華皿は全く使わず、洋食器を取り入れています。

横井さんがセレクトしたのは、宮城県石巻市の「千夢ワイナリー」のオレンジの微発泡スパークリングワイン。

ワインのうま味と泡の口当たりは、甜醤油や豚肉ともよく合います。

こちらは「佐助豚の黒酢酢豚」(2900円/p)。ソースは中国の黒酢をベースに、愛知県武豊町のたまりじょうゆを加えてコク深い味わいに。

皿にはフレンチのようにパンが添えられ、ソースをつけて余すところなく食べられます。

豚肉は滋賀県にある精肉店「サカエヤ」で仕入れる岩手県産の「佐助豚」肩ロース。半放牧豚で、キメ細かい肉質が特徴です。

近年、ナチュラルワインで注目されているフランス・オーヴェルニュ地方の赤ワインを。渋みの成分・タンニンが少なく、すっきりとした後味がポイントです。

あんかけでしっかりとコクがある酢豚に合わせることで、口の中をリセットして次の料理に繋げます。

オーナーシェフ・横井さんにインタビュー

オーナーシェフの横井さん。料理人歴は20歳から18年。

――これまでの経歴を教えてください。

僕は静岡県出身で、地元のまち中華の店で5年ほど働いていました。それから東京・恵比寿の中華料理店で勤務しましたが、その2店舗目を名古屋に出すことになって。その店と名駅3丁目「中国料理 王宮」の立ち上げに携わりました。その後フレンチベースのホテルレストランでも経験を積み、2020年に独立して黒川で「中華×バル 451」をオープン。2024年7月に移転して、今に至ります。

壁のボードには、毎日少しずつ変わるアラカルトメニューが。

――料理を作る上で意識することは?

静岡のまち中華時代に「中華って盛り付けがダサいな」と思って。フレンチや和食は芸術的に仕上げるのに、中華は全部同じお皿に、同じ盛り方ですよね?そこに違和感を感じていました。

そういったこともあり、軸は「古典中華」に置きつつ、すでにあるものを自分なりにアレンジして派生させることを意識しています。“ネオ中華”と呼ばれることもありますね。

あと、中華って四季がないんですよ。青椒肉絲って一年中あるじゃないですか?でもピーマンがおいしいのは夏だし、たけのこは春ですよね。

日本人だからこそ、より季節感をメニューに落とし込んで、そのときに一番おいしいものを食べていただきたいです。食材はファーマーズマーケットのような、農家の方が直接販売するところで旬のものを仕入れています。

――移転のきっかけは?

以前、恵比寿で働いていた店は麻婆豆腐が一皿3000円…なんていう価格設定で。おいしい料理をもっと気軽に楽しんでほしいという想いがあったので、黒川の店では「中華バル」という屋号で、小皿料理とお酒を提供していました。

そのときは開店コストをなるべく抑えるために「黒川駅」から徒歩で約15分という場所にしたんですが、気軽に行ける立地ではないので、コンセプトと合っていないなと、途中から思ってきて。

物件の契約期限が近づき移転を考えていた頃、ちょうど人に恵まれて一緒に働くスタッフも見つかり、「今ならいける!」と。物件探しを始めたとき、本当にすぐここが見つかって、決めました。

――移転後のコンセプトは?

この店のコンセプトは「コース料理を切り取ったアラカルト」です。コースはお客様側も店側も、いろんな意味で“楽”なんです。だけど、ふらっと来て自分の好きなものを選んで食べられるのはアラカルトならでは。お客様のハードルも低いですし、自分も自由度の高いアラカルトが好きです。

黒川の店で自分の料理に何が合うかを試していたときに「ナチュラルワインが一番合う!」と直感的に思って。そこから勉強してソムリエの資格を取りました。

お客様が選んだアラカルトとワインを、カジュアルに満喫してもらえればと思います。

――今後どんな店にしていきたいですか?

スタッフがそろったらランチ営業も始めて、昼と夜とで違ったことに挑戦してみたいです。

この前はワインの生産者さんを迎えてイベントを開催して、今度は料理教室も行う予定です。そういった経験は僕らにとってもいい刺激になります。

ただ料理やお酒を提供するだけでなく、経験・知識のあるスタッフによるサービスや、この場所を最大限に活用してできる体験も楽しんでもらいたいです。


WRITER
Mizuno

中華一筋の横井さんはとても気さくで、料理やワインのお話を聞くのが楽しかったです。これまでの経験を総動員して、様々な産地の食材をふんだんに盛り込み、美しく料理を仕上げているのが印象的でした。バーとしての利用もOKとのことなので、ふらりと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

451(ヨンゴーイチ)

問い合わせ
052-990-4746
場所
名古屋市中村区名駅5-24-8 船入ハイツ1F
営業時間
17:00~23:00(LOは料理22:00、ドリンク22:30)※席料1名500円、1名あたり2杯以上のドリンクをオーダー必須
定休日
火曜
駐車場
なし
支払方法
カード・電子マネー可
Instagram
@chinesecook.nagoya
アクセス
地下鉄「伏見駅」より徒歩で約8分


撮影/竹内恵美
※掲載内容は2024年9月時点の情報です
※価格はすべて税込み表記です

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