2019.12.1sun
三浦按針のロマンに思いを馳せて。TRIP.09 静岡|星野リゾート 界 アンジン
旅好きならば誰もが憧れる「星野リゾート」。その素晴らしいホスピタリティと極上ステイは、国内だけでなく海外のゲストをも魅了しています。『月刊ケリー』編集長が毎月、旬な施設を訪れ、現地の魅力をお届けしているこの企画。第9弾は、伊東の穏やかな海を望む、「界 アンジン」。まるで船旅に出ているような気分で、リラックスして過ごすことができます。「界オリジナル紅茶(べにふうき・みかんジンジャー)」のプレゼント企画(1月15日応募締め切り)もお見逃しなく!
profile 『月刊ケリー』編集長・堀井好美
「星野リゾート」をこよなく愛し、国内外の40施設を制覇するのが夢。絶景と美食が噂の「界 アンジン」に訪れるのは初めて。
目の前に広がる大海原!船旅気分でゆったり滞在。
温暖な気候で全国的にも人気の高い観光地、伊豆半島。ここ「界 アンジン」は伊東に位置し、穏やかな海が目の前に広がっています。宿の名前「アンジン」とは、17世紀に日本初の西洋式帆船を造船した三浦按針(ウィリアム・アダムス)から由来。船旅をテーマに、館内には舵や櫂などのアートワークが配され、最上階のサンブエナデッキは船の甲板を模して造られています。部屋は全室オーシャンビュー。空と海のグラデーションが美しい朝焼けから夕暮れまで、いつでもロマンチックな雰囲気に浸ることができます。
部屋のソファに腰かけると、目線は広がる水平線。「穏やかな波や鳥たちが羽ばたく姿を見ていると、時間を忘れますね」と編集長。
今回宿泊したスイートルームの音響は、とても懐かしいレコード機器!スピーカーから流れてくるアンティークな音色は、非日常を感じさせてくれます。
海風とパワーを受けながら、「塩守り」を作って開運!
チェックイン後は、最上階のサンブエナデッキで「塩守り」作りを体験。2020年2月29日までの限定プラン「海運滞在」に組み込まれています。塩は古来より、邪気払いやお清めに使用されてきたもの。この「塩守り」は、色を付けた塩をボトルに重ねるようにして入れ、好みのチャームを詰め合わせていきます。
このお守りを作る間、サンブエナデッキは貸し切り!「集中してお気に入りのお守りが作れますね」と編集長。この「海運滞在」(2万7000円~)には、他にも塩甘酒や、日本酒・カクテルと会席料理とのペアリングも付いているのだとか。
潮風も心地いい最上階の大浴場。朝も夜もいつでも入りたい!
弱アルカリ性で、肌当たりが優しいお湯。「少しぬるめに感じますが、じわじわゆっくりと、体の芯まで温まります。肌もつるすべに!」。夕刻へと向かう情緒を感じる風景とともに疲れを癒すのもいいですが、キラキラと輝く朝日で一日の始まりを実感するのも心地いい。
浴室内には、浸かりすぎを防ぐために、10分を測る砂時計がおかれています。海外のゲストも多いこの宿ならではの、優しい配慮です。
温泉を心地よく楽しめるように、界の湯守りが入浴方法や入浴前後におすすめのストレッチなどを、「温泉いろは」で紹介してくれます。
英国×日本の会席で夕食。室内の個性的なインテリアにも注目。
食事処でも、按針が造船したベントゥーラ号の模型がお出迎え。その先には、半個室でプライベート感を大切にした食事スペースが広がります。この内装は、国内外で活躍をする「スーパーポテト」がプロデュース。一度使われた木材や石、古レンガなどの風合いの魅力を今に生かす設計・デザインが特徴的で、ここ「界 アンジン」でも海や船にちなんだものがそこかしこに使われています。
とても斬新で緻密なデザインが印象的! 例えば、ワイヤーを使って当時のニュースペーパーを表現し、壁面に。
さらには、辞書や小説などの本を使い、席と席の間の仕切り壁に。使う本の装丁の色や形なども計算し尽くされています。まるで書斎にいるような感覚に!
食事は、伊豆の食材を使った和食に、按針の出身・英国のエッセンスをプラス。先付けは、船の器で船出をイメージ。この地の冬の名産・ニューサマーオレンジのドレッシングを使い、三つ葉と鴨肉を和えた一品です。
八寸の「宝楽盛り」は、アフタヌーンティーの要素を盛り込み、3段で盛り付け。地の野菜や魚をふんだんに使っています。例えば、白和えにはヘーゼルナッツの仲間であるハシバミを合わせるなど、アンジンならではの取り合わせを味わうのも楽しみの一つ。
台のものは、魚介を豪快に使った、和風仕立てのブイヤベース!8種類前後の魚介をじっくりと炊き込み、味噌を加えて仕上げます。「イセエビや金目鯛などのうま味が、とても濃厚です。深みとほのかな甘みのある味噌の香りも加わって、今までに味わったことのないブイヤベースです!」と編集長。さすが、伊豆!
「ご当地楽」で改めて、三浦按針を知る!
日本に漂着した後、徳川家康の命令を受け、伊東で初めて西洋式帆船「サン・ブエナ・ベントゥーラ号」を造船した三浦按針。西洋人で初めてサムライになった彼の生涯を、ショートムービーで学びます。
日ごろの疲れを癒すマッサージを体験。
お腹を満たし、温泉で体も温まったら、ぜひ受けたいのがマッサージ。ここ「界 アンジン」では、国家資格者によるマッサージを、部屋で受けることができます。マッサージは「癒し」と「ゆるみ」の2種類から選ぶことが可能。編集長は、深くくつろげて安眠へと誘う「癒し」を選択しました。「力加減を細かく調整しながら、頭から足の先まで施術してくれます。約1時間の施術のはずが、気が付いたら眠ってしまい、終了していました(笑)」。
アートな空間でバータイム。ヨーロッパのリキュールで按針の気分!?
海や船のアートが際立つロビーで、毎日20~22時まで行われているナイトラウンジ。ヨーロッパのリキュールを味わいながら、レコードでジャズを聴く…。大人だけが楽しめる特別な時間です。ここでまどろむ時間は、船旅を楽しんでいるような気分にさせてくれます。
翌朝も爽快な青空。「ご当地朝食」からスタート。
晴天率の高い東伊豆。この日も青い空と海を眺めながら、一日をスタート!郷土の調理方法を取り入れた「ご当地朝食」は、塩やしょうがでシンプルに味付けをしたメニューが、起き抜けの体を温めてくれます。
熱々の「鯛の潮汁」は、漁師料理がルーツとか。魚介のだしや食材のうま味がしっかりと引き出されています。そして名物は何といっても「いかめんち」。いかのぷりっとした食感と、素揚げした表面の香ばしさがおいしい一品です。
ホテルの目の前にある按針像まで、ふらりお散歩。
16世紀に日本に漂着した按針が、徳川家康に重用され、様式帆船の建造をしたのがこの伊東。その後、海外貿易にも尽力したのだとか。ホテル周辺にはその功績を記す「按針メモリアルパーク」や「川口公園」「東海館」などが点在。それらを巡るのも、旅人たちの楽しみになっているようです。
冷えた体を温める「紅茶の船旅」日本の味わいを。
トラベルライブラリーには、船にまつわる本やイギリスの文化に関する本などが多数。お散歩で按針について知った後、さらにおさらいを。温かいコーヒーや紅茶などをお供にゆったりと過ごせます。
世界地図の上に置かれた各国の紅茶たち。「紅茶の船旅」と題し、按針が旅した実際の公開ルートに合わせて、その土地の紅茶を紹介しています。時間帯ごとにおすすめフレイバーがあり、それに沿っていただくのもいいけれど、自分好みにブレンドしてもOK。旅するように紅茶を楽しめます。
朝のおすすめフレイバーは、日本の温州みかん。伊東の名産でもあるみかんは、ビタミンやクエン酸が豊富なので、朝の体の目覚めに最適なのだとか。
紅茶はもちろん、「界 アンジン」内で使用されている、船舶をモチーフにしたキーホルダーや器、お菓子……と、お土産も豊富にスタンバイ。「オリジナルアイテムが豊富なので、この旅の思い出に購入するにはぴったり。人にお土産として差し上げる時も、会話が弾みそうですね」と編集長。海を感じるゆったりステイを満喫し、すっかり心も体も癒された「界 アンジン」の旅はここで終了です。次回はどこの星野リゾートへ!?お楽しみに!
※掲載されている情報は、2019年11月時点のものであり、変更となる場合があります。
PRESENT
「星野リゾート 界 アンジン」の界オリジナル紅茶(べにふうき・みかんジンジャー)を3名にプレゼント!
応募締切は2020年1月15日(水)
WRITER
Yoshimi Horii
『KELLY』編集長。星野リゾートをこよなく愛する。国内外の施設を制覇するのが夢!
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