2020.7.16thu
岐阜市に喫茶「すいもん」がオープン。ほっこりする味わいのモーニングや軽食、おやつたち
2020年5月に喫茶「すいもん」が岐阜市にオープン。モーニングや喫茶、おやつが楽しめるレトロな喫茶店です。
岐阜市に喫茶「すいもん」がオープン。ほっこり味のモーニングや喫茶、おやつ
岐阜市本郷町にできた、昔懐かしい喫茶店「すいもん」
2020年5月7日、岐阜市本郷町に喫茶「すいもん」がオープンしました。
岐阜市本郷通り沿いにある同店は、昭和感のあるテント屋根が目立つ外観。コロッケのイラストが描かれた看板が目印です。
「自分で何かをしたいと思ったことがきっかけで、お店を構えた」と話す店主の伊丹さん。同店を始めたきっかけや、お店のこだわりについて、お伺いしました。
ーーどうして喫茶店を始めたのでしょうか?
伊丹さん 喫茶店は小さい頃から家族でモーニングに行ったり、大人となった今でも、一人で喫茶店に行ってひと息ついたり、昔から好きなんです。
だから喫茶店をやりたいなと思っていたら、偶然にもこの場所でお店を出せることが決まって。以前ここにあった喫茶店『すいもん』の名を引継いで、新たな形で喫茶店『すいもん』を始めました。
ーー喫茶店をやるのが夢だったんですね。以前はどんなお仕事をされていたのですか?
伊丹さん 高校生の時にアルバイトでケーキ屋を経験し、その後は創作和食の店「楮」で約20年の間、主にデザートの制作を担当していました。
ーー約20年!すごいですね……!飲食店で勤務していて大変だったことはありますか?
伊丹さん 和食屋さんでは日替わりのコースが提供されていたので、その日のメニューに合わせて、どんなデザートなら味のバランスが良いかを考えて作るのが難しかったですね。
お客さんは和食を食べに来ていても、食後のデザートの印象が強く残りやすいと思っていたので、お客さんが最後までおいしく味わえるように、毎回メニュー作りに励んでいました。
毎日食べたくなる、ほっこりする味わいが魅力のモーニング
「すいもん」では開店~11時まで、ドリンクを頼むと「日替わりモーニング」がセットになっています。バターたっぷりの厚切りトーストとヨーグルト、グラタンなど、日替わりのおかずが乗った一皿です。
ーー食事メニューのこだわりはありますか?
伊丹さん 家庭の味を食べていただけるように、自宅のキッチンにあるような食材を使ったり、シンプルな調理を心掛けています。流行に乗ったおしゃれなものよりも、シンプルに、ホッとできるような料理が楽しんでいただきたいなと。
また、温かい料理はアツアツのまま食べてもらえるように、出来立てで提供しています。
伊丹さんがおっしゃる通り、グラタンはほんのり湯気が見えるほどアツアツ。なんとグラタンのベシャメルソースも、伊丹さんが手作りしているとのこと。
ソースの下には、ピーマンやしめじ、とうもろこし、卵、ベーコンなど、日替わりの具材がゴロゴロと入っていて、朝から元気になれること間違いなしです。
モーニングに欠かせないコーヒーには、岐阜のカフェ「自家焙煎珈琲 cafe CARTON」で焙煎したコーヒー豆を使用しているとのこと。
伊丹さん 昭和の懐かしさを残したお店なので、コーヒーも深煎りで苦みがあります。昭和のコーヒーといえば、色が濃くて、苦みや渋みがあるイメージがあって。でも、渋みはちょっと引き算して、飲みやすいように工夫しています。
ずっと作り続けてきたスイーツは、素朴だからこそ良い
喫茶メニューも好評の「すいもん」では、コーヒーや紅茶、ハーブティーと合わせて、デザート作りに長年携わってきた、伊丹さんのおやつが楽しめます。
ーー「すいもん」さんにはスイーツメニューが数種類ありますが、特に「ベイクドチーズケーキ」がおすすめと聞いています。その理由は何でしょう?
伊丹さん 高校生のときにチーズケーキを友達と焼いて以来、自分のアレンジを加えながら、チーズケーキを作り続けていました。その後、バイト先や友人たちにも配って食べてもらったところ、思った以上に反応が良くて。
ーーたしかに、ずっしりと重厚ながら、レモンの爽やかな味わいが後を引いて、甘すぎないのが良いですね!
伊丹さん 食事メニュー同様、おやつもできるだけシンプルな素材で、甘すぎず重たくならないようにしています。
ーー長い間デザートを作り続けている伊丹さんは、どのようにお菓子作りを学んだのでしょうか?
伊丹さん 習った経験はなく、独学なんです。純粋に学生時代から作っていく中で、自分好みの味に近づけけるように、オリジナリティを足していった感じでしょうか。
モーニングやおやつと一緒に飲みたい、コーヒーやハーブティーも逸品
また、同店の紅茶は、伊丹さんと親交のある「CHERRY COFFEE」さんが厳選した、種類の茶葉を使っているとのこと。
中でも人気のハーブティーは、赤・青・黄色の全3種類。美濃の緑茶をブレンドし、それぞれの種類によって、美容や気分のリフレッシュに良いのだとか。
誰もがホッとできるような、お店づくりを目指して
店内は、大きな窓辺沿いのカウンター席や、テーブル席など、少人数のグループからおひとり様まで落ち着ける空間になっています。
「すいもん」の看板に描かれたコロッケが意味するのは、伊丹さんがお店でお惣菜を始めたいと前々から思っていたからだそう。
伊丹さん 私自身、幼い頃から近所のお肉屋さんのコロッケや、お惣菜屋さんおかずがすごくホッとする味で、思い出深いんです。そんな家庭の味や喫茶店文化など、良いものを若い世代にも伝えたいと思っています。
だから、お店の公式Instagramで「#母ちゃん飯」というのをやってみました(笑)。
ーー「#母ちゃん飯」って素敵な取り組みですね。お店でのお惣菜の販売もする予定でしょうか?
伊丹さん 余裕が出てきたら、お惣菜が乗った定食ランチや、お惣菜のテイクアウトも始めたいと思っています。
ーー最後に、これからこのお店をどんな風にしていきたいですか?
伊丹さん お年寄りから若い方、お子さま連れまで、いろんな人に来ていたけるような、お店になりたいですね。
あと、今はなかなか難しい状況ですが、いつかお店でワークショップをしたり、作家さんを呼んで展示・販売のイベントを開いてみたいです。
太陽のように晴れやかな笑顔が素敵な伊丹さんに集まるかのように、早くも近所の方やご友人が訪れる喫茶「すいもん」。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。