2021.7.11sun
岐阜「ノムヤサイとカキゴオリ」のかき氷で野菜の魅力、再発見。
長良公園のすぐ北、複合施設のバムズテラス内にあった野菜料理の店「煮野菜ののむら」が、野菜のスムージーとかき氷、カレーの店にリニューアル。ユニークな素材の組み合わせが楽しめるかき氷は、野菜好きならずとも注目です。
岐阜市の「ノムヤサイとカキゴオリ」で野菜の魅力、再発見。
野菜の魅力を、違った角度から伝えたい
2020年6月、野菜料理の店から、野菜のスムージー、かき氷、カレーを提供するカフェとして生まれ変わった「ノムヤサイとカキゴオリ」。店主の野々村さんに、その思いを伺ってきました。
リニューアルしたきっかけは何ですか?
もともと、野菜を主体とした京都の飲食店に勤めていた経験から、岐阜にお店を構える際にも、野菜を使った和食中心の店でスタートしました。しかし、野菜と向き合う内に、生産者の方の思いがダイレクトに伝わる野菜ならではの魅力を、より多くの人に知ってほしい、もっと違った角度から野菜の楽しみ方を提案したいと思うように。
「煮野菜ののむら」として営業していた頃から、ランチ後のカフェタイムに提供していたかき氷が好評だったこともあり、野菜のスムージーとかき氷の専門店に転身しました。2020年10月からは、月替りのカレーも看板メニューとして加わり、さらに楽しみが広がっています。
削り方で味が変わる、奥深いかき氷のとりこに
―かき氷のラインナップが充実していますが、そのこだわりは?
一番のおすすめは、野菜を使った自家製シロップのかき氷です。全国のかき氷で有名な店を行脚した末、試行錯誤しながら今のスタイルに辿りつきました。かき氷は、削り方を少し変えるだけで、食感はもちろん、シロップの染み具合などクオリティが変わる。ほんのわずかな狂いで、おいしくなくなるんです。作れば作るほどゴールが見えなくなる、奥深い料理ですね。
まずは、器の高さくらいまで、純氷をふんわりと削ります。その上に、野菜のシロップや隠しアイテムをのせ、2層目の氷を削ります。
軽く成形したらもう一度シロップをかけ、さらに3層目の氷を削ります。形を整え、最後にたっぷりのシロップやトッピングで仕上げたら、完成!
季節の野菜が主役に! 夏は「桃とトウモロコシ」
野菜のかき氷のレシピを考える時、心がけていることは?
押し付けがましくならないように、野菜が苦手な人や子どもにも、自然に野菜を食べてほしい。体にいいのはもちろんですが、見た目も楽しく、おいしくなければ意味がないですから。かき氷のレシピを考える時は、野菜を使った一つの料理を一旦分解して、かき氷用に組み立て直すというイメージです。かき氷の品ぞろえは、常時、何種類ぐらい並びますか?
「いちご」(700円)、「ミルクティー」(700円)など定番の4種類に、「抹茶とほうれん草」(1000円)や「ハニートマトとサングリア」(1000円)など、期間限定で登場する変わりダネの4種類が加わります。夏の新メニューである「桃とトウモロコシ」(1000円)は、もともと相性のいい桃と紅茶を使いたいと思い、ミルクティーとモモの果肉・果汁を合わせたシロップがベースに。
夏野菜の代表格であるトウモロコシは、ペーストにして生クリームと合わせたり、粒々のまま混ぜたりといろいろ試したのですが、最終的にはプリンにすることで、全体の味のバランスがまとまり、食感の変化も楽しめるかき氷になりました。
この日は、ケリーの撮影に合わせて考案していただいたという、夏の新メニュー「桃とトウモロコシ」(1000円)。7〜8月の季節限定。
甘くないかき氷も!? 野菜の新たな魅力を発見
今後は、どのようなメニューが登場する予定ですか?
特に夏は、ナスやピーマンなど野菜の種類が豊富な季節なので、甘くないかき氷にもチャレンジしてみたいですね。野菜やフルーツなど、旬の食材の色や食感などからインスピレーションを受けて、ひらめきで考えているので、今後の新作にも注目してください。意外性がありながらも、一口食べるとほっと安らぐ優しい味わいのかき氷。料理人ならではの感性で生み出されるかき氷から、野菜の新しい楽しみ方が広がりそうです。
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