2021.12.16thu
vol.2【金継ぎで】ずっと長く、大切に。もっと素敵なお直し術
「お気に入りの器なのに、うっかり割ってしまった・・・」そんな経験をしたことがある方も多いのでは。そんな時、金継ぎをすることで“世界にひとつしかない”自分だけの器としてより素敵に直すことができます。今回は、キットを使った自宅で手軽にできる「金継ぎ」をご紹介します。
金継ぎって?
欠けた、割れた器を漆で接着し、上から金属粉を塗って仕上げる技法。今回は、漆を使わずにできる、簡単なキットで挑戦します。
教えてくれるのは、金継ぎラウンジの内田文武 先生
金継ぎラウンジ 内田文武
画家・イラストレーターの傍ら、4名で活動する「金継ぎラウンジ」の代表を務める。カジュアルな金継ぎを広めようと、全国各地でワークショップを開催。
通常一週間以上の工程が、キットを使って一日で完成!
誰でもできる手軽な金継ぎを広めている、「金継ぎラウンジ」の内田さん。数ある材料から選定して、「簡単金継ぎキット」を発売しました。
通常は漆の塗りと乾燥を繰り返して1、2週間程度かかるところを、接着剤を使って破片の接合に30分程度、乾燥を含め一日で完成。手がかぶれる心配もなく、準備や片付けも楽なので、「割れたら捨てる」という器の概念が変わるかも。
直すもの&必要な道具
直すもの
割れた茶碗
用意するもの
簡単金継ぎキット(5500円/エポキシ接着剤※A剤・B剤・ヘラ、耐水性紙やすり#400、絵皿、真鍮粉、テレピン油、スポイト、合成樹脂、面相筆)、紙、マスキングテープ、カッター、水、綿棒
※「簡単金継ぎキット」は「金継ぎラウンジ」公式サイトで販売
https://kintsugi-lounge.shop/items/5c37f384c3976c53d0e39638
やり方(約30分※乾燥の時間を除く)
1. 紙の上にエポキシ接着剤A剤・B剤を1:1で出し、ヘラでよく混ぜる。繋ぎ合わせたい部分に塗り残しのないように塗る。
5分ほど経つと接着剤が固まるので注意してください。
2. 繋ぐ部分を合わせ、グッと強く力を入れる。器の裏と表をマスキングテープでとめる。接着剤が固まり、ベタっとした感じがなくなるまで待つ。
力を入れたとき、接着剤が少しはみ出るくらいが理想です。
3. マスキングテープをはがす。器を傷つけないように注意しながら、カッターではみ出た接着剤を削る。
4. 小さく畳んだ紙やすりに水をつける。同じく器を傷つけないように、接合部が滑らかになるまでやすりをかける。
5. 絵皿に真鍮粉を米粒2、3粒ほどの量を入れ、テレピン油をスポイトで数滴加える。面相筆で混ぜる。
6. よく混ざったら、合成樹脂を数滴加えてさらに混ぜる。
メープルシロップくらいの粘度になるよう、テレピン油で調整を。
7. 面相筆を使い、接合部に沿ってゆっくりと6を塗る。はみ出たら、テレピン油を染み込ませた綿棒などでふき取れば、修正可能。一日乾燥させて完成。
筆は描く線と同じ方向にすると綺麗に仕上がります。ぜひチャレンジしてみてください!
WRITER
- トップページ
- ENJOY TODAY
- 暮らし
- vol.2【金継ぎで】ずっと長く、大切に。もっと素敵なお直し術