2019.3.22fri
【インタビュー】新世代のヒップホップ・R&Bアーティスト、iri
R&Bシンガーソングライター、iri(イリ)が3rdアルバム『Shade』を3月6日にリリース。2ndアルバム『Juice』では、Apple Musicのアルバムランキングで最高2位を記録し、iTunes Storeのヒップホップ/ラップチャートでは1位を獲得。最近では、新曲『Wonderland』が、ソニー「h.ear×WALKMAN」のCMソングに起用されるなど、注目を集めるiriさんにインタビューしてきました。
iri(イリ)
昨年2月にリリースした前作『Juice』から約1年振りとなる、3rdアルバム『Shade』。今回のアルバムのコンセプトは?
音楽を始めた頃は、自分の内面にある、やり場のない気持ちなど、リアルに感じたことを包み隠さず表現していました。けれど、リスナーの方が増えていくにつれて、「ポジティヴなことを伝えなきゃいけない」という思いが出てきて。そういった気持ちがあったので、前作は明るくエネルギッシュな雰囲気が強かったと思います。けれど、もう一度“自分らしさ”を振り返って、『Shade』では「もっと自分の中にあるものを、“陰”の部分も含めて、あるがままに表現しよう」と思ったんです。今回のアルバムに収録されている楽曲の歌詞に、“夜”というフレーズがよく出てくると感じました。どのように作詞・作曲されているのでしょうか?
曲のコード感やトラックから浮かんでくる言葉、見えた景色を歌詞にしています。トラックに合わせて、自由に歌って作っていますね。言葉とメロディを即興で入れてみたり、足したり引いたりして形にしていきます。今回の楽曲も、“夜”を意識したという訳ではなく、自然と感じたものになりますね。楽曲制作で意識していることは何ですか?
歌詞の言葉選びには特にこだわって、時間をかけてやっています。特に『Shade』のバースは、鍵盤と歌のみで、リズムがほとんど入ってないので、言葉のリズム感やノリに気をつけました。
昨年2月にリリースした2ndアルバム『Juice』から、自分の中で変化はありますか?
制作前後に聴いていた音楽の影響を受けることがあるのですが、前作はヒップホップというよりも、エレクトロ系をよく聴いていました。今回は、海外の女性ラッパーや、生音でシンプルな曲を聴いていたので、それが楽曲に表れているかもしれません。前作は、音数が多くてぎっしり詰め込んだ印象でしたが、今回はどちらかというとシンプルに、音もタイトめになるよう意識しました。大沢伸一さんやtofubeatsさん、Grooveman Spotさんなど、さまざまなトラックメーカーの方が制作に参加されていると思いますが、どのように楽曲制作されているのでしょうか?
今までは、いただいたトラックをベースに私が作曲するという流れでしたが、大沢さんの場合は、どんな音楽が好きかとか、スタジオで一からお話させていただいて。その後、組んでもらったトラックに歌詞をのせて作っていきました。自分一人で作っているときは、どうしても自分のクセみたいなものが見えてくるので…。そこに他の方のアイデアが入ってくると、また違った新しい作品になりますね。
今回、初めて参加したプロデューサー、アレンジャーの方との制作はいかがでしょうか?
「grooveman spot」さんの楽曲は、ビートがすごく格好良くて、学生のころから聴いていました。ずっと昔から歌いたいと思っていたので、最初にトラックを聴いた時、すごくテンション上がりましたね。今回のアルバムで、特に思い入れのある曲は?
大沢伸一さんとの『Shade』や、デビューから一緒にやらせていただいている、ケンモチヒデフミさんと制作した『Peak』も、事前に打ち合わせを重ねたので、濃い楽曲になったと思います。昨年の台湾公演の際、現地で撮影された『Shade』のMVについてはいかがでしょうか?
台湾を訪れたのは初めてで。夜市のネオンがすごく綺麗で、町の独特な空気感が刺激的でした。現地のモデルさんとも共演でき、すごく良い作品になったと思います。
名古屋では4月にライブがあると思いますが、ライブへの意気込みを聞かせてください
ツアーはバンド演奏になるので、ライブ会場でどんな空気感で歌えるか考えているところです。今回は生音がたくさん入っているので、どう再現するか楽しみにしていてください。『Shade』
2019年3月6日(水)リリース
■完全生産限定盤(CD+Tシャツ):VIZL-1537 5500円 ※Tシャツ(イラスト:KYNE/Lサイズ)付
■初回限定盤(CD+DVD):VIZL-1538 3700円
※DVD:「Shade」ミュージックビデオ、ドキュメンタリー映像「iri in Taiwan」
■通常盤(CD):VICL-65134 2900円
〈CD収録内容〉
1. Shade produced by大沢伸一
2. Only One arranged by Yaffle(Tokyo Recordings)
3. Wonderland arranged by ESME MORI(Pistachio Studio)
4. Common arranged by STUTS
5. cake arranged by grooveman spot
6. Flashlight produced by tofubeats
7. 飛行 arranged by Kan Sano
8. Sway arranged by Shingo.S
9. Peak arranged by ケンモチヒデフミ(水曜日のカンパネラ)
10. Keep on trying arranged by ESME MORI(Pistachio Studio)
11. mirror arranged by 三浦淳悟(PETROLZ)、澤村一平 & 隅垣元佐(SANABAGUN.)
iri Spring Tour 2019 “Shade”
2019年4月5日(金)東京・EX THEATER
2019年4月7日(日)札幌・DUCE SAPPORO
2019年4月11日(木)高松・DIME
2019年4月13日(土)梅田・CLUB QUATTRO
2019年4月14日(日)名古屋・CLUB QUATTRO
2019年4月16日(火)仙台・MACANA
2019年4月18日(木)浜松・FORCE
2019年4月20日(土)広島・セカンドクラッチ
2019年4月21日(日)福岡・BEAT STATION
前売り 3900円 / 当日 4400円(各1ドリンク代別途)
※4月5日(金)EX THEATER公演のみ、指定4400円 / 4900円(各1ドリンク代別途)もあり