2023.12.22fri
名古屋発・人気急上昇中のロックバンド「ガラクタ」インタビュー【東海発!次世代アーティスト発掘企画 vol.4】
東海エリアで活躍する、次世代のアーティストを応援したい!
そんな思いから始動した、東海エリアのアーティストインタビュー企画。
第4回目は、今最も勢いのある、名古屋バンド界の新星「ガラクタ」をご紹介します。2022年夏に始動し、同年9月22日に初ライブを行い、結成とほぼ同時期にリリースした「ラブレター」は多くの反響を呼び、SNSで一躍話題になりました。
そんな人気上昇中の「ガラクタ」に、バンド結成からこれからの目標まで、たっぷりとインタビューしました。
ガラクタ
- PROFILE
- 名古屋発、はる(Gt.Vo)、こた(Gt.)、ちゅうじょう(Dr.)、ひろと(Ba.)の4 ピースロックバンド。音楽配信サービス・Eggsにてアップロードした「ラブレター」がウィークリーランキング1位を獲得。Z世代を中心に、恋愛をテーマとした歌詞や世界観に共感する人が続出。
ルーツも影響を受けてきたアーティストも、バラバラ
――バンド結成の経緯を教えてください。
ちゅうじょう 僕とひろと(Ba)が中高一緒で、軽音部で一緒にバンドも組んでました。高校3年生ぐらいの時に、部活以外でも外部でバンド組みたいねって話していて、SNSでボーカルを探してたんです。そのときに、はるさんを見つけて。それからはるさんの繋がりでこたくんも誘いました。
――そうだったんですね! はるさんとこたさんの繋がりは?
はる 僕の大学の友達の、友達。
――結構遠かったんですね。
はる そうなんです。たまたま知り合って。僕が無理やり、こたを誘いました(笑)。
――無理やり?!
こた いやいや(笑)。入りたいなっていう気持ちはずっとあったんで、声かけてもらったときも、やるよって二つ返事でした。
―—こたさんとはるさんは、バンド活動を始める前、音楽経験はありましたか?
こた 中学の頃、同級生がギターをやっていて、家にギターを教えてもらいに行ったのが、ギターを始めたきっかけです。そこから、バンドを組みたいと思うようになって、高校で軽音楽部に入部しました。
――はるさんは?
はる 僕はコロナ禍でずっと家にいて暇すぎて、ギターを始めました。お父さんの部屋にあったギターを勝手にもらって、練習してました(笑)。いろんなバンドの曲を弾き語りでカバーしたりして。作曲はまだしたことなかったけど、バンドをやってみたいな、と思っていたときに、ちゅうじょうがSNSでボーカルを募集しているのを見つけて、メッセージを送りました。
――はるさん以外は軽音楽部だったんですね! では、皆さんの音楽のルーツは?
はる 当時持っていたipodに、お父さんの好きな曲をいっぱい入れてもらったんです。その中に「BUMP OF CHICKEN」の『jupiter』っていうアルバムが入ってて。そのアルバムを初めて聴いた時に衝撃を受けて、そこから邦楽ロックを聴くようになりました。
ちゅうじょう 小学校一年生ぐらいのときに、お兄ちゃんのおさがりでウォークマンをもらって。その中に、タイトルとか何も書かれていない曲があったんですが、それがすごく良くて。中学生になって、それが『RADWIMPS』っていうバンドの曲だと分かったんです。それからずっとRADWIMPSばっかり聴いてたくらい、ドハマりしました。
こた 僕は小さいときからラジオを聞くのが好きで。僕が中学生の頃に『SEKAI NO OWARI』が流れてて。それを聞いた瞬間“このバンド、めっちゃいい!”ってなって、そこからCDを買って、どんどん好きになっていきました。高校からは軽音部だったので色んなジャンルを聴くようになって「04 Limited Sazabys」と「[Alexandros]」のコピーをしたりしました。
ひろと 僕は父親が「椎名林檎」が好きなんですが、小さいときから車とか色んなところで、椎名林檎とか「東京事変」の曲が流れてて、僕自身もおしゃれなメロディや音に惹かれて、好きになりました。
――一人ひとり、ルーツも影響を受けてきたアーティストもバラバラなのに、こうしてバンドとして団結しているのが素敵ですね。
こた “好きな曲”と“やりたい曲”が違うんですよね。このメンバーでやるなら、もっとぴったりな形があると思ってます。
ちゅうじょう でも、ルーツはバラバラだけど、今ハマっている音楽とかはみんな一致してるかもしれないです。
作詞作曲について
――作詞作曲は、みんなで相談して決めてるんですか?
はる 自分が作詞作曲して、スタジオで初めて合わせるときに、とりあえず皆でノリで弾いてみて、組み立てていく感じですね。
――土台を、はるさんが。
こた そこから、ギターのリフとかメロとかをそれぞれで考えて入れていくみたいな。
――はるさんは、普段、作詞作曲は普段どんなところからインスピレーションを得ていますか?
はる なんだろう。本も読まないし、あまり意識したことがないですね。いきなり頭に浮かんできたりして、急いでボイスメモを録音したりとか。それを繋ぎ合わせて、後から歌詞を入れていくことが多いですね。
――バンド結成からすぐにリリースされた「ラブレター」は、Eggsでウィークリーランキング1位を獲得、TikTokでもたくさんのカバーが投稿されてます。どのような心境でいらっしゃいますか?
ひろと Eggsは、誰でも簡単に曲をアップすることができるんですけど「ラブレター」をアップして、日が経つにつれてどんどんランキングの順位が上がっていって。自分たちにとってはすごい驚きで、「えー!?」ってなりました。
こた TikTokを見ていても、弾き語りが流れてきたり。最近はカラオケにも配信されて“カラオケで歌ったよ!”って言ってくれる方もいて、そういうのを聞くと、ちゃんと届いてるんだなって思って、すごく嬉しいです。
「ラブレター」が生まれたきっかけ
――「ラブレター」は、はるさんの実体験というか、実際に経験したことに基づいて書かれたのでしょうか?
はる これ、今まで言ったことあるかな?もしかしたらないかも。あの曲って、結構メロメロな歌詞じゃないですか。だから、すごく恥ずかしいんですが(笑)。当時、気になってた子がいたんです。しかも、その子には何年も付き合っている彼氏がいて。近い距離にいるのに、すごく遠い存在に感じて。その気持ちを歌詞にしました。
――そうだったんですね。…結構、メロメロでしたか?
はる もうメロメロです。
一同 (笑)。
――メロメロだったのが表れてますよね。
はる 完全に自分目線で書くのはやっぱり恥ずかしかったので、女性目線で書いて。女性目線だったらどうなるかな、みたいなことを想像・妄想しながら、自分のことになりすぎないように意識しました。
バンドとしての目標、これから
――これからバンドとしての目標、やってみたいことはなんですか?
ひろと これからもっと色んな人にガラクタを知ってもらって、めちゃめちゃでかいステージでワンマンライブをしたいです。
こた フェスもサーキットフェスとかは出演したことはあるんですが、大型フェスはまだなので、いつか立ちたいですね。
――個人でやってみたいことはありますか?
ちゅうじょう ラーメン経営です。
一同 (笑)。
――でも、すごく似合いそうです。
ちゅうじょう この前、メンバーにぽろっと言ったら、絶対嫌だって言われました。
こた だってメンバーでやりたいんだよね?
ちゅうじょう そう、メンバー全員でやりたい!
一同 (笑)。
こた 個人でやりたいことであれば、作詞作曲をしてみたいです。
はる デザインするのが好きなので、自分でグッズを作ってるんですが、いつか面白いグッズを作ってみたいです。
ひろと 僕は、自分好みのオリジナルベースを作ってみたいです。
それぞれのマイベストソングは?
――どれもとても素敵です。それぞれ「ガラクタ」の中でマイベストソングはなんですか?
ちゅうじょう 僕は「一分一秒」という曲です。曲の最後に、みんなで「ラーメン」っていうんですけど、ラーメン僕大好きなので、そこが一番好きです。
――もしかして「一分一秒」はちゅうじょうさんのために?
はる あれはもう私情でまくりですね。
ちゅうじょう 最後だけじゃなくて、ドラムも結構激しくて、やっていて楽しいです。
――こたさんは?
こた 僕は「アイラブユーが足りないの」が好きです。今ある曲の中でも完成するのに時間がかかった曲で、テンポとかリフを何回も練り直しながら作った曲で、納得のいく形で完成させることができたので、とても思い入れがあります。
――ギターのサウンドがすごく好みでした!
こた ありがとうございます。実は、ギターソロはレコーディング当日に固まって、ぶっつけ本番で臨んだんです。
はる これも他のところで話してないかもしれないんですが、「アイラブユーが足りないの」は、レコーディング前日に、ちょっと遠いところにあるスタジオで深夜練してたんです。もう本当に時間がなくて。
ちゅうじょう 曲が固まるまで帰れなくてね、めちゃくちゃしんどかったです。
――あんなに明るい曲の裏側ではそんなことが。
はる よかったよね、影響しなくて(笑)。
ちゅうじょう 確かに。
こた 最終的にデスメタルみたいになってたかもしれない(笑)。
一同 (笑)。
――はるさんのお気に入りの曲は?
はる やっぱり「タカラモノ」。自分の小さい頃の思い出を書いた曲で、作ろうと思ったきっかけは、小さい頃におじいちゃんからもらったミニカーの曲を作りたくて。書いているうちにおもちゃ目線にしたら面白いんじゃないかと思って、おもちゃ目線で。バンプの「魔法の料理 ~君から君へ~」の影響もめちゃくちゃ受けてますね。
――「タカラモノ」のMVも見てみたいです。
はる いいですね。グッズで絵本とかもつくってみたい。
――ひろとさんはいかがですか?
ひろと 僕は「貴方依存症」が一番好きです。テンポも跳ねている感じが特徴的で、自然に身体が揺れちゃう感じもいいですし、歌詞もちゃんと恋してる感じが楽しくて好きですね。
――最後に、ファンの皆様に一言お願いいたします。
ちゅうじょう ガラクタを聞いてくれてる人にとって、ガラクタの曲が“タカラモノ”になるような。そんな曲をずっと作っていけたら嬉しいです。一人で聞いてるときも、友達や家族と聞いてるときも、楽しい気持ちになってくれたり、共感してくれたらいいなと思っています。
――ありがとうございました!
2023.11.15(水)NEW RELEASE
Digital single 『相変わらず、愛変わらず』
音源リンク
https://garakuta.lnk.to/sameagainloveagain
公式Instagram
@garakuta_band_
東海エリアで活躍する次世代アーティストを応援!vol.1 │音楽イベントを企画・主催する水野駿佑さんにインタビュー
愛知・三重・岐阜では、たくさんの魅力的なアーティストが活動しており、次世代を担う若手アーティストも続々と登場しています。特に、愛知は音楽イベントやフェスティバルも盛んに開催されており、まさにカルチャーの街。しかし、まだまだ日の目を浴びるべきアーティストがいるのでは?! 東海エリアで活躍する、次世代のアーティストを応援したい! そんな思いから、今月から、東海エリアのアーティストインタビュー企画を始動します。 記念すべき第一回目は、今年1月から名古屋で音楽イベントを企画・主催を行なっているイベンター・水野駿佑さんにインタビュー!初企画「Pacific’98」では、チケットが完売、会場MAXキャパの動員を記録する大盛況となりました。そして、6月10日(土)には、第三回目の企画である音楽イベントが開催予定。 そんな勢いがとまらない、名古屋を盛り上げる次世代イベンター・水野駿佑さんに、イベント開催のきっかけや名古屋にかける想いなど、お話を伺いました。 個人イベンターを始めたきっかけは、愛するバンド「mother」のため ——これまで、魚屋さんとして働いてたんですよね? まだ今も働いてて、高校2年生頃から働き始めたので、もう7,8年目になりますね。 ——今年1月に初めて開催した音楽イベント「Pacific’98」はどのように始まったんですか? もともと、僕自身イベンターになろうとか全然考えてなかったんです。ただ、「mother」(@mother_jpn)っていうバンドが好きすぎて。ライブにも、めちゃくちゃ通い詰めてたんです。それで、ある時のライブで、ボーカルの山内さんに「もうちょっと名古屋に来てくださいよ」って言ったことがあって。そしたら、山内さんから「じゃあ企画してよ!」って言ってくれたんです。その手があったか、と(笑) ——認知してもらえるくらいライブに通い詰めてたんですか? 通い詰めてたのは通い詰めてたんですけど、認知はされてなかったと思います。山内さんも含めて「mother」ってすごくカジュアルに接してくれるんです。ファンとアーティストの関係というよりも、いち音楽を愛する者同士として。 ライブ後の山内さんとツーショット ——それで、山内さんに背中を押されて、企画することを決めたと。 それが去年の5月。そこからジワジワと自分の中で、構想を膨らませていきました。どこでやるのか、そもそもどうやってやるのか。本当にやったことがないことだから、何も分からなくて。そこで、ライブハウス「鶴舞K.Dハポン」で働いてる友人がいるんですけど、「ハポン」のこととか聞くと、すごく好条件だったので、会場は「ハポン」に決めました。 「鶴舞K.D ハポン」に恩を感じていると語る水野さん ——会場が決まり、それから… 9月ぐらいに東京まで「mother」のライブに行って、イベント概要を伝えて、人生初の出演交渉!「本当に企画したんだ」って言われました(笑)連絡先も交換して、返事を待つことに。 ——ファンからいきなり、仕事関係に。 そこから知り合いを通じて、色んなバンドに声をかけて、出演者が決まっていきました。その中でも「wowdow」(@_wowdow)っていう名古屋のバンドがあるんですけど、そこのメンバーの方がサポートしてくれて。ぽっと出のイベンターの自分に、「ここはこうしたほうがいいよ」とかアドバイスをくれたり、当日の流れとか転換についてを教えてくれたりと、本当に助けてもらいました。「wowdow」の存在がなければ、成功していなかったと思うほど大きいです。 去年1月に行なわれた「Pacific’98」。チケットは完売、会場満員の大盛況だった 「名古屋の音楽シーンをフラットにしたい」 ——ずっと名古屋で活動を続けるつもりなんですか? そうですね…。上京を考えてたときもあるんですよ。当たり前なんですけど、カルチャーが発達していて、どの界隈も盛り上がってて。僕自身、東京が大好きなんです。 比べてみると、名古屋って、音楽ジャンルが偏ってるなって思ってて。強いのは、パンク系やメロコア系だったり、ハードコア系とか。お客さん側としても、ライブに興味があるけど敷居が高い気がして行きにくいな、ちょっと怖いな、って思ってる方が実際多いはず。 ——たしかにそうかもしれないです。 それもだし、名古屋だと自分の好きなジャンルが少ないなって感じてるひとも多いと思うんです。でも本当はそんなことなくって、掘り下げていくと、カルチャー実はめちゃくちゃあるし、面白い人もめっちゃいる。 そういう現状を知って、色んなジャンルがもっと行き交うような街にしていきたいと思い始めました。もっと名古屋の音楽シーンをフラットにしたいって思いました。例えば、「メロコア好きだけど、たまにはポップスも見に行こう」みたいに、お客さん側も気軽に行けるようなくらいに。 ——音楽に限らず、どのジャンルでも言えますよね。 そうなんです。ファッションも、フードでも言えることだと思うんですけど、どこかで固まりすぎると、そこで流行ってる音楽も、そこでしか流行らなかったりして。でも、それってすごく勿体ないことだなと。どんどん他のジャンルが名古屋から離れていってしまうんじゃないかって思ったんです。 それを食い止めるじゃないですけど、もっとたくさんの人が名古屋で楽しめる街にしたいです。色々いったけど、僕、名古屋が大好きなんで! ファッションセンスも抜群 「円頓寺商店街を音楽の街に」商店街に開催すると決めたわけ ——6月10日、水野さん主催の音楽イベントが円頓寺商店街で開催されます。なぜこの場所を選んだんですか? この場所を選んだ理由としては、商店街の中には居酒屋やバーも多いので、飲んでる人や遊びにきた人が「なんか音楽聞こえてくるな」ってなったらいいなって。ライブハウスに行ったことがない人やハードルが高いなと思ってた人も、それをきっかけに興味を持ってもらいたいんですよね。 ——それで、商店街の中にある円頓寺にある喫茶・ゲストハウスを営む「なごのや」に。 これは、本当にご縁なんです。僕がよく行く円頓寺にあるお店で「次のイベントは、円頓寺でやりたいんです」って話をしたら、それだったら「なごのや」さんならスピーカーとミキサーが揃ってるから出来るよってなって。紹介までしてもらって、話がトントン拍子に進んでいきました。 ——商店街で、音楽イベントって珍しいですよね。 ですよね。音だったりテナントだったりを考えると、開催自体すごく難しいはずなんです。だけど、円頓寺商店街は「どんどん面白いことやりましょう!」ってすごく寛容。今回のイベントは特にバンド編成なので、ドラムもあって、いってみると“騒音”じゃないですか。それなのに、二つ返事でオッケーしてくれて。 ——すごい。 コロナ禍以前も、名古屋テレビ主催で「CLUB ENDOJI」っていう音楽イベントが開催されてて、それも本当にぶっ飛んでるんです!商店街のど真ん中でミラーボールに、クラブミュージックっていう。 ——円頓寺に対するイメージがすごく変わりますね。 僕も初めて大学生のときに、「あいちトリエンナーレ2019」の音楽プログラムのひとつ、「円頓寺デイリーライブ」っていうライブイベントに行ったとき、衝撃受けました。このイベント、1日・2日の話じゃなくて、期間中の木曜日から日曜日まで、アーティスト日替わりで開催してて。ZOMBIE-CHANGとか、呂布カルマとか。しかも、会場は商店街の駐車場。…すごくないですか? ——企画する側も、開催場所も、すごすぎますね。 ですよね。主催は「あいちトリエンナーレ実行委員会」で、協力は「森、道、市場実行委員会」。そこで、“俺もこんな面白いことやれる大人になりたいな“と思うようになりましたね。 円頓寺も本当は、もっと面白いイベントを開催したいらしいんですが、企画する人がいないらしくて。今回のイベントをきっかけに、“音楽が流れる街”に戻す手助けができたらなと思ってます。それで、今後、音楽を発信する街になったら、もっと面白いな。 水野駿佑(ミズノ シュンスケ) 問い合わせ Instagram @163sazaby HOTEL PACIFIC -Extra Edition-円頓寺商店街編 2023年6月10日(土)開催 場所 なごのや (愛知県名古屋市西区那古野1-6-13) 主演者 Legreens umitachi おとなりにぎんが計画 wowdow 開催時間 OPEN/17:00 START/17:30 チケット代 3000円(1ドリンク込) チケット予約 https://tiget.net/events/243225 またはInstagramでDMにて受付中 Instagram @pacific98_sakanaya 撮影/三浦毬(@ma__ri__wo) ※掲載内容は2023年6月時点の情報です ※価格は全て税込み表記です
東海エリアで活躍する次世代アーティストを応援!vol.2 │ 話題沸騰中!名古屋発"ソフト"ミクスチャーロックバンド「wowdow」
東海エリアで活躍する、次世代のアーティストを応援したい! そんな思いから、先月から始動した、東海エリアのアーティストインタビュー企画。 第2回目は、ポップスやロックなど様々なジャンルの音楽を感じさせながら、突き抜けた音楽センスで次世代の音楽シーンを担う名古屋発バンド「wowdow」をご紹介します。 正規メンバーはVoのマルモトさんとGtのニシオさんの2人。演奏やアートワークを友人に手伝ってもらっており、様々なアーティストやクリエイターが参加しているところにも注目! そんな今話題の実力派バンド「wowdow」と仲間たちに、バンド結成のきっかけやコンセプトなど、お話を伺いました。 ★今回、インタビューを記念してwowdow 1stEP『wowdow 1』(サイン入り)を1名様にプレゼント!詳しくは記事最後に記載。 PROFILE 2021年8月結成の名古屋発バンド「wowdow」(ウォウドウ)。メンバーはマルモトタクミ(Vo)、ニシオダイスケ(Gt)の2人組。ポップスやロック、ファンクやフォーク等幅広いジャンルを独自の解釈で混ぜ合わせ、音楽を楽しむ形を追求するソフトミクスチャー・グループ。またライヴでは、友人達を率いての合奏形態により幅広いアプローチで表現している (公式より引用)。 ※今回インタビューするのは、マルモトさん、ニシオさんのお二人。そして、演奏隊のsbeさん(Vo)、ごろりさん(key)、トガミコウジさん(Dr)、T.りょうさん(Ba)、ゐざやさん(Gt)。 戦友への“ウェディングソング” 左からマルモトさん、ニシオさん ——バンド結成の経緯を教えてください。 マルモトさん 元々、ニシオとは学生時代から「ゼローネ」というバンドを組んでいたんですが2020年に活動休止が決まって。でも、僕の中では“まだ音楽やりたい”という気持ちがあったんです。活動休止になってからもニシオとよく遊んでいて、家でお酒を飲みながら二人で曲を作ってたので「ライブやってみよっか」っていう流れになりました。 ——wowdowの中でも「ウェディングソング」は一際異彩を放っていると感じました。どのような経緯で作られたんですか? マルモトさん そうやって遊びながら作っていた時に「ゼローネ」の元メンバー、ドラムの結婚が決まって。それでお祝いの曲作ろうよ!っていうノリから、元メンバーのごろりも呼んで、3人で「ウェディングソング」を作り始めました。詞は僕とごろりで書いて、曲はニシオがつくりました。 友人の門出を祝福する歌詞に注目 ――この曲は実際に結婚式で披露したんですか? マルモトさん 披露するつもりは全くなくて、本人にも制作していることを伝えてなかったんです。それで結婚式の1カ月前、本人にこの曲をプレゼントしました。そしたら、式の一番良い場面で使ってくれていて“おぉ!”ってなりました(笑)。 「ゼローネ」の元メンバーの結婚式にて。左から、ニシオさん、マルモトさん、sbeさん、ごろりさん。 結成から約1年!メンバーの関係性とは ――それから、本格的に活動が始まったと。 マルモトさん そうですね。もうその時には「ウェディングソング」を含めて2曲できていたので、2曲あれば何とかなるだろう!って(笑)。それが2021年で、その1年後に1stEP『wowdow 1』をリリースしました。 ——マルモトさんとニシオさんのお二人から始まり、それからこのwowdowの形になったんですね。皆さんはどのように集まったんですか? ごろりさん 私は、wowdowでライブをするってなったときに、キーボードで誘われました。前のバンドから結構経っていたので、心境の変化もあったし「ウェディングソング」も一緒に作ってみて、“もう一回やってみようかな”って。 マルモトさん ごろりと僕は同じ大学で、バンドもずっと一緒にやってきたから“またやってみないか”って誘ったんです。ゐざやは、西尾が大学の時の軽音楽部の後輩なんですけど、僕はスタジオで初めて会ったんですよね。 Gt&Choを務めるゐざやさん ゐざやさん 僕は学祭のライブイベントにゲストで「ゼローネ」が出ていたのを観たので、一方的に知っていました。その後、部活の他大学合同企画があったんですけど、マル(マルモトさん)さんが「yogee new waves」をべらぼうに酔いながらコピーしているのを見ました(笑)。 マルモトさん そのコピーのベースをやってたのが、T.りょうなんだよね。 ゐざやさん すごい、つなげた(笑)。 ニシオさん 僕とT.りょうは軽音楽部の同期で、一緒に組んだことは何度もあります。 左からVoとアートワークを手がけるsbeさん、key&Choのごろりさん。 ——まとめると、マルモトさんとごろりさんが同じ大学の軽音楽部で、ニシオさん、ゐざやさん、T.りょうさんが同じ大学の軽音楽部なんですね。 マルモトさん sbeも学生時代からの友人で、デザインとかも当時からやってもらってて。 ニシオさん マルと二人でライブをやっていた時も、コーラスをやってもらったりとか。 マルモトさん そうだね、sbeは自然と“いつのまにかいた”って感じ(笑)。 ニシオさん トガミくんは、俺が以前サポートをしていたシンガーソングライターの子がいるんですけど、トガミくんもその子のサポートで入っていて、一緒にライブに出たのが出会い。wowdowで誰にドラムを叩いてもらうか考えたときに、最初に思い浮かんだのがトガミくんでした。 マルモトさん トガミくんもゼローネで対バンしたことがあるので、学生時代には皆もう顔見知りでしたね。 「みんなで遊びながら」の作詞作曲 ——作詞作曲はどのように行なわれてるんですか? マルモトさん 基本的には、つくる曲の方向性は皆で決めて、詞を僕が書いて、曲をニシオが作るっていう流れですね。曲によっては原案を僕がつくって、それをwowdowの色に染めるような編曲をするのが西尾がやってくれて、時々ごろりやゐざやも。 ——メンバーの皆さんも“ここはこうしたい”と言ったりも? マルモトさん T.りょうとかはレコーディングの時に気づいたら“あれこんなんやってたの?”みたいなことはありますね。 BaのT.りょうさん ニシオさん トガミくんも、最初の段階である程度ここはこうやってほしいって伝えるんですけど、いつももっと良くしてくれます。 マルモトさん バンドの中には一人で全部作りこんで、っていうのもあると思うんですけど、僕たちは結構各々で遊びながら作っているかも。 ——マルモトさんとsbeさんのユニゾンも素敵ですよね。 マルモトさん ありがとうございます。僕が元々、男女混合ボーカルが好きで。詞を書いているときに、“ここが組み合わさったら良い”と完全に僕の好みで考えてます。 社会人とバンドの両立「仲間との遊びの“延長”」 ――また、メンバーの中には仕事と両立しながら活動している方もいるとお聞きしました。 ごろりさん 私は普段働いています。wowdowでは自分の日常を持ちながらも、友達と遊んでいる延長の感覚でやれていて。それは趣味とはまた違うような感じなんです。 ニシオさん これめっちゃ良いコメントだから、一同の意見として書いてください。 一同 (笑) ゐざやさん 僕も働ぎながらですが、こうやって皆と音楽活動ができているのは、生活の中で本当に大きいです。 Voマルモトさん ――正規メンバーをマルモトさんと西尾さんの二人としているのにも理由が? マルモトさん そうですね。社会人として働いているメンバーに対してもそうですが、“正規”にすることで、荷が重いと感じてほしくなくて。無理のないように、自分のペースで活動してほしいと思っています。 それと、これからも、wowdowという“バンド”というよりも、演奏メンバーや撮影メンバーだったり、ライブでのフード出店だったり、それぞれの関わり方で仲間を増やしていって、“team wowdow”として活動していけたらなと思ってます。 sbeさん みんなが個々の日常を持っているからこそ、間口が広がっていくこともあって、面白いなと思います。色んな出会いが巡ってくるっていう意味でも、“team wowdow”という形であり続けたいです。 あの“アイドルグループ”に影響を受けている? ――wowdowとしての曲のコンセプトはありますか? マルモトさん 自分的には偏見を持たないように曲作りしたいっていうのはありますね。こんなに人数がいるんで、それぞれ好きな音楽も違うと思うので。色んなジャンルを取り入れていきたいし、あまり“これ!”と決めずに型にとらわれない自由な音楽をしていきたいです。 Gtニシオさん ——確かに、好きなジャンルがそれぞれ違うような気がしていました。皆さんはどんな音楽が好きですか? ニシオさん ルーツはボサノバ。その時々で変わるので難しいですが、今はK-POPをよく聴いています。最近は「TWICE」や「LE SSERAFIM」とか。一番好きなのは「少女時代」。 sbeさん 私はなんだろう。K-POPも聴くし、「aiko」も好きです。「YeYe」とか、日本や海外のシンガーソングライターとかも。元々、学生時代に吹奏楽やジャズをやっていたので、そういう曲も聞きます。最近は、ジャケットやアー写とかで惹かれたバンドをどんどん掘っていくのにハマっていて、かわいいと思ったジャケットの曲を集めたプレイリストも作りました。ジャケットが好きな曲は絶対良い曲だから!っていう謎の自信があって、わりと“ビジュアル重視”です。 マルモトさん 僕は「SMAP」かな…。高校時代は、両親がビートルズがすごく好きだったので影響を受けて、コピーもしていました。当時から「Base Ball Bear」や「東京カロンコロン」とかアンダーグラウンドな曲調のバンドをよく聞いていました。今は色んな音楽を幅広く聞いていて、それが集約されているのが「SMAP」だなと。 ゐざやさん wowdowの音楽スタイルも「SMAP」に近いかもしれないですね。最近はメンバーみんなで合唱したり、お客さんと歌うシンガロングもやったりしているし。 ニシオさん たしかに。レコーディングの時も、ここの部分、合唱してみたらどうかな?って提案して、できたのを聴いて、「SMAPみたいじゃん!」ってなったらOKみたいな。 マルモトさん あと、最近よく聴いてるのは「プールと銃口」(@pool_and_muzzle)というバンドで、ゼローネの時から対バンしたことがあるんですけど、先日wowdowでも対バンさせてもらって。なぜかとてもシンパシーを感じるバンドです。 ゐざやさん まじで良い。新曲もめちゃくちゃ良いです。 好きな音楽がそれぞれ異なるメンバー ——他の皆さんはどうですか? T.りょうさん 根底にあるのは「東京事変」なんですが、アニメ『けいおん!』がベースを始めたきっかけです。wowdowのベースラインを作るときも、隙間をミッチミチに埋めたくなるので、そういうところもアニソンの影響を受けているんじゃないかなと。 トガミさん 僕は「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」とか洋楽から入っていて、今は色々聴きすぎて、何が好きか全く分からないです。とにかく何でも聴きます!そして何でも叩けます。安心してください。 一同 (笑) ゐざやさん トガミさんはいつも安心させてくれる。 ニシオさん トガミくんなら両手が3本ないと無理だろってやつもいけるだろうなと思って、いつも曲作っちゃってます。 マルモトさん いつも無茶なこと言ってるなって思いながら聞いてる(笑) トガミさん それでも大丈夫です。脇腹からもう一本出します。 一同 (笑) Drのトガミさん ごろりさん 私は完全に邦ロックで育ってきて、モッシュやダイブとかするようなガチガチのライブキッズでした。大学に入って、マルやニシオに出会って、色んな音楽を知っていくうちに、昔だったら毛嫌いしていたジャンルも受け入れられるようになって。今では邦ロックもポップスも好きなので、幅が広がったなと感じています。西尾の作る曲は全部好きなので、一緒にやっていて楽しいですね。 ゐざやさん 僕は「cinema staff」や「KOTORI」などのインディーズのオルタナティブロックが好きで。“分かる人にだけ分かればいい”というスタイルでやっている、尖ったバンドが好きです。wowdowはそれとは異なるんですけど、そういう部分も兼ね備えていて好きです。 メンバーが選ぶ“wowdowベストソング”とは ――皆さんからニシオさんがつくる音楽への愛が伝わってきます。ズバリその魅力はなんでしょう? ゐざやさん wowdowは、メロディも分かりやすくて、色んな世代に受ける音楽だと思うんですけど、実は小難しいこともやってるんです。ニシオさんの作る音楽って、“あれっぽい”って形容するものがなくて、毎回新鮮な気持ちにさせてくれる。新しいものって受け入れるまでに時間がかかると思うんですけど、分かりやすいメロディと織り交ぜて上手くまとめているから、受け入れやすいんですよね。 ――wowdowの中でマイベストソングはなんですか? ゐざやさん 僕はダントツで「ウェディングソング」です。イントロとAメロが最強です。 マルモトさん あの曲はどうやって作ったのか分からないくらい新しくて良い。 ごろりさん 私も「ウェディングソング」ですね。元メンバーに対する気持ちを込めたので、思い入れがあります。まると殴り合いながら完成させたし。 ニシオさん 俺が曲を作ってるうしろで、カセットコンロが飛んできたりしたね。 一同 (笑) sbeさん 皆の思い入れがあるのは「ウェディングソング」だけど、ライブやっていて楽しいのは「ナイト・クルージング」。ラスサビを皆で合唱していて、音源だとそんなに声を重ねていないように感じるんですが、ライブだと皆の声がよく聞こえてとても楽しいです。 マルモトさん MVに出演している主人公役の方が、僕の大学の頃の友人なんです。あのMVは、歌詞を書いているときからざっくりとしたイメージがあったので、監督をしていただいたHOTARUさんに、“社会人になったときの居たたまれなさみたいなものを表現したい”と伝えました。 ゐざやさん MVの主人公も働きながら好きなことを続けてたし、あれ僕のことだったのか。 一同 (笑) ――これからバンドとしての目標はなんですか? マルモトさん 定期的に名古屋で企画を開催して、お客さんをどんどん増やしていきたいですし、野外フェスやイベントにも呼ばれたいですね。“名古屋といったらwowdow”といわれるような存在になりたいです。 ゆくゆくは、自分たちでフェスを開催して、面白いことをやる人たちだねって思ってもらえたらいいなと。あくまで音楽に軸を置きながら、フードだったり、アパレルだったり、色んなジャンルが混ざり合うような企画を“team wowdow”で開催したいです。 ★今回、インタビューを記念してwowdow 1stEP『wowdow 1』(サイン入り)を1名様にプレゼント! ▼ご応募は下記応募フォームより 【応募締め切りは2023年7月31日(月)正午まで】 wowdow初シングル『ブラッシュアップ』 2023年7月5日(水)TSPS Recordsよりデジタルリリース ■team wowdow Vo.sbe(@s__b__e) Cho.sawa (@misawasabi820) Gt.ゐざや (@izaya03666704) Ba.Tりょう(@Ryu_KLL) Key. ごろり (@goroooori) Dr. トガミコウジ (@togami_koji) ■音源リンク https://big-up.style/N29RqNXKtH 2022年9月28日RELEASE 1st EP『wowdow 1』 価格 1000円 収録曲 1. アネモネ 2. サマータイムラブ 3. シグナル 4. ナイト・クルージング 5. ウェディングソング 撮影/辻瑞稀(@sipruixi) ※価格は全て税込み表記です ※掲載内容は2023年7月時点の情報です
東海エリアで活躍する次世代アーティストを応援!vol.3 │ 岐阜県発!期待の星スリーピースガールズバンド「umitachi」
東海エリアで活躍する、次世代のアーティストを応援したい! そんな思いから始動した、東海エリアのアーティストインタビュー企画。 第2回目は、結成3年目にして、東海の音楽シーン大注目バンドとして話題の岐阜県発スリーピースガールズバンド「umitachi」をご紹介します。現在も数々のライブやイベントに出演するなど、ライブバンドとして最前線を走り続けています。 7月19日(水)には、Digital Single『今を生きる君へ』リリース発表とともに、これまでサポートメンバーとして支えてきたアミさん(Ba)が正式加入するなど、新体制を迎え進化した彼女たちに目が離せません!今回は、バンド結成のきっかけやコンセプト、アミさんの正式加入について、たっぷりお話を伺いました。 ★今回、インタビューを記念してumitachi『オリジナルタオル』(サイン入り)を1名様にプレゼント!詳しくは記事最後に記載。 PROFILE 2020年12月初ライブ。岐阜県発ガールズバンド。メンバーは、マキノアンジュ(Vo&Gt)とサワ(Dr&Cho)、さらに7月19日よりアミ(Ba)が正式加入した。マキノアンジュの歌声にのせられるストレートな歌詞とumitachiにしか作れないあたたかい雰囲気があなたの心を掴む。(公式サイトより引用) 7月にベースも正式加入!バンド結成の経緯 左からサワさん、アンジュさん、アミさん。 ——「umitachi」結成の経緯を教えてください。 アンジュさん 元々、私が大学の友達と組んで始めたバンドなんです。コピーバンドとかではなく、完全オリジナルで始めようってなって。それから、ドラムが脱退しちゃって、そのタイミングでSNSで募集を始めました。そしたら、サワちゃんがInstagramでDMをくれて。 サワさん 応募フォームとかなかったから、直接DMで入らせてくださいーって(笑)。 アンジュさん そう(笑)。8人応募がきてて、全員と直接顔合わせしたんですけど、サワちゃんに会った瞬間「あ、この子だ」ってピンと来たんです。それでサワちゃんにお願いしました。 ——それは演奏とかも聞いた上で、ですか? アンジュさん 演奏は全く聞かず。1回もドラムは聞いてなくて、初めて会った時のインスピレーションというか、もう直感ですね。 ——それで、新体制の「umitachi」が始まると思いきや… アンジュさん そうなんです、それからベースも脱退しちゃって。サワちゃんも入るってなったタイミングだったから「ベースやめちゃったんですが、それでもよければ一緒にやってくれませんか?」ってDM送ったんです。 サワさん やりたいです!って二つ返事でした。 ——それから、2ピースバンドとして活動することになるんですね。 アンジュさん サワちゃんとツーピースとして活動し始めてから約2年くらいですが、後半の1年は、サワちゃんのつながりでアミちゃんがサポートに入ってくれていました。 ——約1年ほどサポートとして支えてきたアミさんが、7月19日に正式加入されたということで。加入に至るまでの経緯を教えてください。 アミさん 実はこれまでにも一度、お誘いを受けていて。その時はお断りしたんです。 アンジュさん 1回目に誘ったときに、私たち的に「本気でバンドをやっていくために、仕事をやめて入ってほしい」というふうに伝えて断られたんです。それから1年、サポートとして手伝ってもらっている中で「あれ?仕事をしながらでも全然出来てる」ってなっていって、もしアミちゃんが辛くないのであれば、仕事を続けながらでも入ってほしいと再度お願いしました。 アミさん それを受けて「それならもうすぐにでも!」って(笑)。いてもたっても居られなくて、すぐに電話したい!って感じで。 個性バラバラな彼女たちの音楽のルーツとは ——3人それぞれの音楽のルーツはなんですか? アンジュさん 小さい頃からずっとクラシックバレエやピアノを習っていたので、クラシック音楽がとても身近にあり、根底の部分にあるんじゃないかなと思います。小学生の後半くらいから、「いきものがかり」にハマって、そこから「西野カナ」がファンクラブに入るくらい好きになりました。高校生の時には「西野カナ」と「One Direction」の2つだけ好きだったんです。 でも、兄がめっちゃバンドが好きなんですけど、その影響でライブハウスに行くきっかけがあって、高校卒業間近に初めて行った時にめちゃくちゃ感動して。生で見るライブ、バンドのライブってこんなにすごいんだ!ってなって、そこからドハマり。「ハルカミライ」や、もう解散してしまったんですけど「ROKI」っていうバンドに出会って、人生変わりましたね。 サワさん 色んな音楽を聴いてきたので、“ルーツ”と言われると難しい…。印象に残っているとしたら、大学生の頃、軽音楽部に所属していたんですけど、その時に「チャットモンチー」のコピーをしていて。アミちゃんと一緒に。 ——同じ大学だったんですね。 サワさん そうなんです。同じ大学の軽音楽部の同期で。「チャットモンチー」「Hump Back」などのスリーピースバンドのコピーをしていたので、それがスリーピースに興味を持ったきっかけとしては大きいかもしれないです。 ——軽音楽部に入ろうと思ったのはなぜですか? サワさん うーん、特に覚えてないな(笑)。あ、でも、ドラムは大学入ってから始めたんですけど、高校生の時に「go!go!vanillas」を聞いて“私、ドラムやるかもしれないな”って思ったのは覚えています。なんでだろ。 ——えー!すごい。 サワさん 高校の文化祭の時に和太鼓をやって、なんかセンスあるかもしれないなって思ったのも結構大きいきっかけだったかもしれないです。 アミさん 私は、小さい頃からずっと「YUI」と「いきものがかり」を聞いていて。高校生の頃か、めちゃくちゃ90年代のオタクになっちゃって、「GLAY」とか「JITTERIN’JINN(ジッタリン・ジン)」にハマっていました。大学に入って、ベースは高校からやってるんですけど、目立ちたくて。普段、ベースってあんまり目立たないじゃないですか。だから、ベースが目立てるスリーピースバンドをすごい好きになって。「チャットモンチー」とか全然今まで聞いたことがなかったインディーズバンドも聞くようになって、「andymori」「GO!GO!7188」とかを好きになりました。楽器が多いバンドより少ないバンドが好きです。 ——こうして聞いてみると、三人とも共通点がありますね。 アンジュさん 確かに。私もスリーピースバンドをやりたい!と思って始めたので、リードとかキーボードをサポートで入れることはあるかもしれないけど、今後もずっとスリーピースバンドとしてやっていきたいですね。 自分たちの曲の中で一番好きな音楽 ——「umitachi」で一番好きな音楽はそれぞれなんですか? アンジュさん 私が一番好きなのは「息をしている」です。バンドを始める前は、毎日部屋で一人泣いてて。何かあったわけじゃなく、なぜか“私ってなんで生きてるんだろう”って、生きている意味をすごい考えてしまったりして。その一人ですごく悩んでいたときの思いを歌にした曲だから、一番思い入れがありますね。歌っていて、自分自身も救われる気分になる曲だから一番好きです。 サワさん 私も「息をしている」ですね。アンジュちゃんの曲って歌詞きいてすんなり入ってくるし、情景も思い浮かぶんですよね。「umitachi」に加入したときに、アンジュちゃんが全曲の歌詞の意味を教えてくれたんです。この曲はこういう気持ちで作って、歌詞もこうやってるときに思い浮かんで、とか詳しく教えてくれて。それもあるかもしれないけど、歌詞を思い浮かべながら叩ける曲だなっていつも演奏してて感じています。 新曲「今を生きる君へ」自分を優しく応援する曲 アミさん 私は、まだ全然ライブでやってないんですけど、新曲「今を生きる君へ」が好きで。今までの曲ももちろん好きなんですけど、なんか違う。 アンジュさん 私も、もっとライブでやってたらその曲っていってたかもしれない。 ——アミさん加入と同時発表された新曲ですね。どういうコンセプトで制作されたんですか? アンジュさん 「息をしている」に通じるところがあるんですけど、上手く生きなきゃいけないなんて誰も言ってないし、そうする必要もないのに、“なんか今日上手く生きれなかったな”って反省する日が過去にあって。そういう自分に対して、人間だから失敗ももちろんあるし毎日うまくいくわけないし、だからもうちょっと自分に優しくなってもいいんじゃないかなっていう思いを込めて作りました。もっと毎日、気楽に生きてもいいんじゃないって背中を押すような曲になったらいいなと。 アミさん 私的には、“優しい応援ソング”って感じがして、すごく好きです。がんばれ!っていう応援ソングというよりも、優しいフォローというか。 ——そういう思いが込められた曲が、アミさんの加入と同時に発表っていうのも素敵です。アミさんに対して好きなことをやっていいんだよっていうような感じもして。 アンジュさん そうですね!確かに。この曲に限らず、メロディとギターは私が考えてますが、ドラムとベースはお二人にお任せしているので。それぞれの色が見える曲になってるんじゃないかなと。 唯一無二のジャンルを確立していきたい ——バンドのコンセプトはなんですか?どういうときに聴いてほしいだとか。 アンジュさん 日常生活に寄り添った曲がほとんどなので、ふとした時に聴いて、元気を出してもらったり共感してもらえたりしたらすごくうれしいなと思います。ファンの皆様からは結構“癒し”って言っていただくことが多いですね。癒されるらしい(笑) サワさん マイナスイオン系で。 アミさん でも、癒し系はもう脱却してもいいんじゃない? アンジュさん そうなんだよね。癒してる意識は全くなくて、ただ楽しんでるだけなんです。でも、自分たちのために書いた曲を、自分たちが一番楽しんでやって、それをお客さんたちも楽しんでくれたら嬉しいな。 ——聞いてくれる人たちのそれぞれの楽しみ方で。 アミさん そうですね。一人一人の中にある、それぞれの「umitachi」で。ようするに、コンセプトはないということですね。 一同 (笑) アンジュさん ジャンルにとらわれたくはなくて、“umitachi”っていうジャンルを作りたいとずっと思ってて。そういうジャンルを確立するくらい、唯一無二の存在になりたいなって思います。 ——アンジュさんの歌声もそうですし、メロディも、他にないと思います。 アンジュさん ありがとうございます! アミさん どんどん尖っていきたいですね。 umitachiとして、これからの目標 ——バンドとしてのこれからの目標はなんですか? サワさん 近い目標としては、森、道、市場に出演したいっていうのがバンドとしてありますね。大きい目標だと、個人的に、海外進出してみたいなっていうのがあって。時々、海外受けしそうって言っていただけたりとか、外国人のファンの方もいらっしゃったりするので。 アンジュさん 私は、近い目標の一つとして、自分たち主催のライブをソールドアウトしたいです。あと、サーキットフェスとかで、入場制限とかもかかってみたい。ほんと小さいことだけど(笑)。会場がパンパンになっているところは見たことがあるんですけど、入場規制まではいってないみたいなことが多いので。大きい目標としては、海外にも行ってみたいし、「umitachi」主催の屋外フェスをやってみたいです。 アミさん あんまり目標をもってやってないんですけど、森、道、市場に出演はしてみたいですね。フェスやイベントに呼ばれるような大きいバンドになったらうれしいなと思います。めっちゃ具体的に言うと、美容院で美容師さんとかに「umitachi知ってますか」ってきいて、「知ってます」って言われたらうれしい。 アンジュさん それめっちゃいい。美容院ってところがまたいい。 アミさん バンド好きな人じゃなくても知ってたら、かなり大きいなって。目標というより夢に近いですね。 ——最後に、ファンの皆様にそれぞれ一言お願いいたします。 サワさん 新曲、曲自体もMVも、すべて仕上がりすごくいいと思っていて。自分たちでも自信のある作品ができました。アミちゃん加入もumitachiにとって一大イベントだから、本当にこのタイミングで同時にリリースできるっていうのが、結構自分たちにとって大きいことなので。ぜひ、たくさんの人に聴いてほしいなと思います。 アンジュさん やっとバンドとして新たなスタートに立てたなと思っていて、“私たちはこれから”と思っています。なので、見ていてください! アミさん 私は一番後から入った身なので、今までのumitachiファンの皆様に、がっかりというか、残念だなと思わせないように。思わせませんが(笑)。逆にすごく進化したなと感じてもらえるような、プラスの要素になるように頑張りますので、umitachiのこれからをぜひ楽しみにしていてください。 ★今回、インタビューを記念してumitachi『オリジナルタオル』(サイン入り)を1名様にプレゼント! ▼ご応募は下記応募フォームより 【応募締め切りは2023年8月17日(木)正午まで】 『今を生きる君へ』 2023年7月19日(水) リリース 配信リンク https://orcd.co/umitachi 公式サイト https://umitachi-gifu.jimdofree.com/ 撮影/三浦毬 ※掲載内容は2023年7月時点の情報です
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