さらに、ここからすごかった!夢のような空間「上洛殿」に感動
「名古屋城本丸御殿」は、1615(慶長20)年と1634(寛永11)年の建築様式が混ざっており、江戸時代の間に移り変わった2つの文化を、一度に見られるのも魅力です。1634年に新築された「上洛殿」は、極彩色の華麗な彫刻欄間から「あっぱれ」の一言!今にも、鳥が飛び出してきそうな臨場感です。
上洛殿
3代将軍・徳川家光が京都に向かう途中、名古屋城に宿泊するために増築された、「名古屋城本丸御殿」の中で、最も絢爛豪華な格式の高い部屋。狩野派による襖絵・天井板絵、きらびやかな彫刻欄間、飾金具など、細部まで贅の限りが尽くされ、見れば見るほど素晴らしい!見学のハイライトと言っても、過言ではありません。狩野探幽(かのうたんゆう)が描いた傑作『帝鑑図(ていかんず)』や『雪中梅竹鳥図(せっちゅうばいちくちょうず)』も、目を見張ります。事前に入場整理券をもらい、+αのガイド・ツアーに参加
※解説員(日本語・英語・中国語)が付き、1時間に2回ずつ、約20分間のガイド・ツアーを実施。人気なので、入場整理券をもらってから、通常の施設を見学するのがおすすめです
湯殿書院
将軍専用の浴室(湯殿)と、3つの部屋からなる風呂場で、「上洛殿」とともに寛永期に増築。風呂と言っても、現在のように湯船はなく、外にある釜で湯を沸かし、湯気を内部に引き込むサウナ式蒸風呂でした。その前で、私がなぜ、このポーズを決めているかというと…。現場のQRコードをスマホで読み取り、指示に従って撮影すると、なんと!将軍・家光さまと、一緒に入浴するシーンが撮影できちゃいます。時代を超えた奇跡のコラボレーションが、ここで実現しました(笑)。
黒木書院
これまでの絢爛豪華から一変し、シンプルで小ぢんまりとした雰囲気。清須城内にあった家康の宿を移築した建物とも言われ、家光のおじいちゃん大好きっ子が伝わるエピソードです。他の部屋は、総ヒノキ造りですが、ここだけ良質な松材を使用。異なる香りに癒されながら、もし私が「名古屋城本丸御殿」を住まいにするなら、なんだかんだここが一番落ち着くかも…と思ったりして、泊まりたくなる部屋でした。