2019.6.28fri
【6/28公開】映画『凪待ち』主演・香取慎吾さんインタビュー!
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石巻を舞台に、落ちぶれた男の再生を描いた、白石和彌監督の映画『凪待ち』が28日(金)に全国公開。主演の香取慎吾さんにインタビューしてきました!
初めて台本を読まれたときの率直な感想を教えてください
香取さん 静かな映画だなと。綺麗な映像は見えるけど、そんなにストーリーとして動きがないのかなと最初は思いました。シーンによっては、本当に一行書いてあるだけのところもあって。でも、実際に撮影したらそこが何時間もかかるし、何日もかかるようなシーンなんです。字面では〔ここで、郁男絡まれる〕というところが、アクションいっぱいのシーンだったりしましたからね。そこが本だけでは読み取れないところで、意気込みすぎてた僕からすると、「すごい素晴らしい台本です」とは言っていたけど、これで本当に大丈夫かなと思ったりは、実際ありましたね(笑)でも撮影に入った瞬間から、そんな思いはなくなりました。タイトルがいいなと思っているんですが、香取さんが聞いた時の思いを聞かせてください
香取さん 意味がわからなかったです(笑)知らなかったし、なんなんだろうって。意味を調べても理解ができず、撮影が始まり、終わって完成した作品を見たときに、やっと「凪待ち」の意味が分かって。辛いこと苦しいこと、生きてるとたくさんあるけど、そういう時に凪って必要なんだろうなって思いながらも、自分は結構荒れた中で生きてきているので、あんまり凪を求めるよりは、荒れた中でも這い上がっていたいなという思いも個人的にはありますけど。凪はあまり必要ではない?
香取さん どちらかといえば(笑)一瞬の凪は欲しいですけど、どんなに荒れてても負けたくないなというのはありますね。どういう時に凪が欲しいと感じますか?
香取さん 大きい仕事が終わったら、ちょっとゆっくりしたいですね。初の個展が終わったばかりで、今、映画の公開に向けていい感じの勢いで来てます(笑)とはいえ、あまり、凪は必要ないかもしれない。そんなに凪があると、うずうずしちゃう方かもしれないです。©2018「凪待ち」FILM PARTNERS
監督に対して、撮影前のイメージと撮影後のイメージは変化はありましたか?
香取さん まず、監督のことを知らなかったです。綾野剛さんが番組のゲストで来てくれた時、『日本で一番悪い奴ら』は観てたんですけど、監督のことは知らず。ご一緒できるとなって『凶悪』をみたんです。それで、やばい監督だなと(笑)会う日の当日は、『孤狼の血』を見て、いざ扉を開けるときには、心臓ドキドキですよね。どんな怖い監督なんだろうと思っていたら、「いつの日か、香取さんと絶対ご一緒したかったんです」というのが監督からの第一声でした。それですごく安心しました。と同時に、その時は、まだ稲垣と草彅で三人で『クソ野郎と美しき世界』という映画をやらせてもらってて。あれはどこかお祭り的な感覚でもあったので、新しい道を歩き始めて、一人での映画ということにプレッシャーや緊張感もあったんですけど、監督がそう言ってくれたので、それが一気に少なく、薄くなりました。
いざ撮影が始まったら、白石監督のことがすごく好きになり、白石作品の中に参加できたことがよかったという思いに変化しました。今は、自分の映画だからというプレッシャーはほとんど無くなり、白石監督の素晴らしい作品ができたので、たくさんの人に見てほしいと思っていますし、その素晴らしい作品に参加できた幸せを感じています。