現場での過ごし方についてお伺いしたいです。役柄的に負の感情が多いと思うんですが、現場ではどのようにモチベーションを維持されていたのか、教えていただきたいです。
香取さん 基本的には撮影現場でワイワイする方ではなく、あんまり共演者の方とも明るく楽しく日々を過ごす方ではないんです。今回は役的にもシーン的にも、そういう低めのテンションが多かったんですけど、コミュニケーションとして話したりとかする時に、自分でもどう作っていくかが難しかったですね。「今日、このシーンだったらこの役者さんと話してもいいんだよな」とか気にする方なんですけど、音尾さんが一緒のシーンの時に、僕の中ではそういうシーンではなかったのに、すごい自分が気に入ったYouTubeを僕に見せてくるという(笑)二人きりで静かにスタンバイしてたら、「ちょっとこれ見てください、このユーチューブめっちゃ面白いんです」って。結構深夜に(笑)
©2018「凪待ち」FILM PARTNERS
リリー・フランキーさんが、主人公の支えになるような役を演じられていたんですけど、実際現場では香取さんにとってどんな存在だったんでしょうか?
香取さん リリーさんは25年以上前に、いまだに草彅とやってるラジオの放送作家をやってくれてました。その頃は、はがきの時代だったので、裏方としてはがきを選んで渡してくれるスタッフとしてご一緒してて。リリーさんがいつの間にかバラエティ番組に出て、俳優さんになって、素敵な俳優さんだなと思うようになって。「いつか共演できたらな」と思ってたのでこのタイミングでのリリーさんとの共演はすごく嬉しくて、役の中での小野寺さんと郁男の関係が、どこか近いというか。初めての場所に行ったときに、温かい言葉をかけて優しくしてくれる、というか。僕は、白石組が初めてですけど、そこに昔から知ってるリリーさんが居てくれたので、共演できるのが嬉しい事プラス、この作品にリリーさんがいてくれて安心できました。事務所が変わられて、そこに対して演技の向き合い方や仕事の向き合い方は変化しましたか?
香取さん あんまりないですね。個展を開けたり、洋服のブランドを立ち上げたりとかは今までにやったことない事ですが、バラエティ的なことをしながら、歌も歌わせてもらって、演技もさせてもらって、元々ずっと“いつの日か俳優一本で”とかもなく、僕はアイドルですからと言いながら、色んなお仕事させてもらってるのが、逆に幅が広がった感じです。向き合い方は変わらないですけど、アーティストとして個展をやるってことは無かったし、服屋さんとしても、ディレクターとして打ち合わせをしたりと、幅が広がった感じですね。“凪”待ちというタイトルについて、草“彅”さんから何か言われましたか?
香取さん 草彅がTwitterで呟いたくらい?でも、もうちょっと言ってもいいなと思ってて。あんまり言ってないから、響いてないんだと思います。一回ハマるとずっと言う人なんで。稲垣は見てくれて、久々に電話くれて、永遠に「あそこが素晴らしい。ここが~だ」とか話してくれましたね。きっと草彅も映画を見る時間があれば、そこからすごい言うと思います。「“草彅待ち”だぜ」って(笑)映画『凪待ち』
6月28日(金)よりTOHOシネマズ名古屋ベイシティ、ミッドランドスクエアシネマほかロードショー[PG-12]
出演/香取慎吾、恒松祐里、西田尚美、吉澤健、音尾琢真、リリー・フランキー
監督/白石和彌
配給/キノフィルムズ
http://nagimachi.com/