「Voice Mail」は、ご家族のことを書いた曲ということでしたが、この曲についてはいかがでしょうか?
これは、歌詞そのままというか(笑)幼い頃の話ですね。ずっと心の中で思っていたことではあったんですけど、今まで音楽として昇華できなくて。サウンド面で特化した部分があるからこそ、歌詞の面もかけ離れたものが書けるようになりましたね。「この言葉選びは音楽としてどうなんだろう?」みたいな概念を取っ払って、ストレートに歌詞が書けました。実は、最初は全然違う曲だったんですけど、直前で、今だったら書けるかもしれないと思って、切り替わった感じです。家族のことを歌った曲だと、兄や母親のことを歌った曲はあったんですけど、こっち方面の曲はなかったですね。ずっと自分の中で抱えていたものを、また一つ昇華できたのかなと思います。
今作のプロデュースには、以前から共作していた方々の他に、Kero Oneさん、Mori Zentaroさん、Shin Sakiuraさん、Opus Innさんが新たに参加されて、どんどん幅広くなっていますよね。楽曲の制作の仕方は、それぞれで違いますか?
違いますね。『SAVAGE』はコンセプトから決めていたので、まずどういう曲を作りたいというのが最初にありました。それを、この人とだったらこういった曲が作りたいというのを最初に話して、そこからラフをたたいてもらって、僕がメロディーと歌詞をのっけて、ブラッシュアップして形にしていきました。今は、その人とやっている意味合いを強くしたくて。Keroとかは、特にそんな感じですね。僕は、トラック、メロディー、歌詞の順で曲を作ることが多いんですが、サウンドと全然違った歌詞を書くのが好きなので、歌詞の中身を伝えるというよりは、こういった音色やビート感のものを作りたいと伝えるようにしていました。