4月に配信された『HURRICANE』は、初めての海外制作で生まれた楽曲とのことですが、その際、印象に残っている出来事や、今回新しくチャレンジしたことがあれば教えてください
ReNさん 一番違うのは、僕を含めた他の音楽人やプロデューサー、一緒に楽器を弾いたりする仲間と一緒にスタジオに入って、「よーいドン!」で、白いスケッチブックにみんなでバーッて落書きをして、見えたものをみんなで追求していくっていう作業だったところですかね。どっちかというと、バンドっぽいスタイルでした。同時進行で、色んなキャッチボールをしながら進んでいくっていうのは、僕にとってはすごく新しかったです。シンガーソングライターとして、自分が今まで机の上で作っていた音楽とは違うアプローチの仕方をするから、よりパワフルでエナジーが注入された音楽が作れる環境だなって思いました。あと、自分が一番気をつけなきゃいけないなって思ったのは、やっぱり人と一緒に作業しているので、自分が何かきっかけを作っていかないと、正しい方向へは進んでいかないなと。自分の頭の中に見えているビジョンや音、言葉をみんなに伝えて、行きたい方向に一緒に歩んでいくというのは難しくもありましたね。でも、それがハマった時の音楽がすごく気持ち良いんだなっていうのが、今回の『HURRICANE』を制作する中で一番感じましたね。
最初にギターを弾いて、それにいろんな音を足していきながら、自分がメロディーを歌って、そのメロディーの中から、一個一個言葉が出てきて、どんどんそこから広げていくような感じで。最終的に、そこから自分の心の中の葛藤だったり、歩んでいる道だったり、僕以外の人間が歩んでいる先の景色が見えなかったりだとか、そういう不安を消し去る答えじゃないんだけど、音楽だからこそ、その世界をポジティブに変えられるような、なんかそういう曲にしたい!っていう気持ちで作ったんです。『Fallin’』とは、全く違うアプローチの仕方でしたね。