ロケ地である岐阜県白川町の印象について教えてください
藤原さん 今日もインタビュー取材を受けて色々お話ししていると、ロケ地のことを思い出してきちゃって。「あれも素敵だったね。これも素敵だったね」って。僕は撮影で町のパイプオルガン工場も行っているので、パイプオルガンの音を聴くと、祈りたくなるというか、心が洗われる瞬間で。そのパイプオルガンの音を初めて聴いた時の感動を、表情からすべてそのまま演技に入れ込みましたね。宮沢さん 僕と季節くんは、白川町のコテージで10日間の共同生活をしましたが、白川の野菜を食べ、白川の空気を吸って…。寒暖差は激しかったですが、良い思い出です。朝、扉を開けるとモヤがかかっているんですけど、それが神秘的ですごく美しいんですよね。
藤原さん そうだね。朝は本当に寒くて、でも昼間は太陽が降り注いで、ちょっと暑いぐらい。太陽の光を直接浴びることは東京ではなかなかないので、新鮮でした。うまく言葉にできないですが、やっぱり神秘的という言葉が一番合うのかなって。表現できないくらい、すごく素敵な場所で。もちろん風景は素晴らしいですが、白川町にいると時間の経過が遅く感じるというか。東京にいると、どこか自分が急いでて、一日にすべてを詰め込まなきゃとか、どこに行っても時間に追われていて。白川町にいる時は、そこまで時間の概念がないというか、その一瞬一瞬を生きているという感覚がしました。
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本作品の題材でもあるLGBTQについて