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「ジブリの“大じゃない”博覧会」開幕記念。プロデューサー・鈴木敏夫さんにインタビュー!
#インタビュー

2020.8.5wed

「ジブリの“大じゃない”博覧会」開幕記念。プロデューサー・鈴木敏夫さんにインタビュー!

スタジオジブリの代表取締役であり、数々の作品を手がけられた鈴木敏夫さん。現在、愛知県美術館ギャラリーで開催中の「ジブリの“大じゃない”博覧会」の見どころや、作品にも役立った幼少期のエピソードなど、名古屋出身の鈴木さんならではのお話をたっぷり聞いてきました!

「ジブリの“大じゃない”博覧会」について、“大じゃない”ので、規模感も小さいのかなと思っていましたが、大変見応えのある展示会でした。

もとのことから言うと、本当はこの夏に「ジブリの大博覧会」をやるつもりだったんです。ところが、コロナがあったがゆえに、中止・延期になりました。でも、ある方がね「どうしてもやってほしい」「場所もここ(愛知県美術館ギャラリー)が空いている」と、突然依頼されました。普通、展覧会などの準備期間は、短いものでも1年、長いものだと3年くらいあるはずですが、今回は1カ月弱で仕上げる日程だったんです。「そんな馬鹿な!」と思いましたよね(笑)。

“大じゃない”というのは「ジブリの大博覧会」から来ています。「すみません! 本来、やろうとしていた大博覧会はできないけれど、ちょっと形を変えたやつはできますよ。」ということで、“大じゃない”博覧会になりました。

かなりタイトスケジュールだったんですね。

そんな中で、とにかく何かを検討している余裕なんて正直ないですが、いろんなことを考えて、やれることだけはやろうかと決断しました。小さいものを工夫していろいろとものを置くというのは手間も時間もかかるけれど、大型の作品をドン! ドン! と、置いていけば短期間でも準備ができると気が付いたんです。過去に作ってきた作品がいろいろと倉庫にあったので、それをどう組み合わせて、面白くしようかを試行錯誤しただけです。

だから、なんとかこの短い期間の中で成立させることができました。これはもう本当に僕らは初めての経験です。主催の中日新聞社さんも、1カ月の猶予で展示会をやるのは初めてらしく、無事に開催を迎えられそうになった時、感動されていましたよね。その感動も、展示作品より、1カ月でできたという(笑)。

勢いというか、短期間の中で、集中してやられたのですね。

いや、もう本当に勢いですよ。迷っていたり、考えていたりする暇がないんです。あそこに置いてあるトトロのネコバス持ってきちゃおうとか、ハウルの城まだ動くかなとか、『千と千尋の神隠し』では、お父さんとお母さんが豚になっちゃうシーンのセット、確かあそこに置いてあったよね、という感じでね。だから、ほとんど自分たちの記憶だけで作り上げましたね。

今回、「―2m間隔で展示します―」と、間隔を空けて展示することがテーマになっていますが、どのように工夫されたのですか?

当初、「展示物を2m間隔にしてくれ」と、本当に言われました。愛知県美術館ギャラリーの設計図を見た時、普通の展示場と比較するととても大きくて、「2m間隔でどうやるの?」「時間もないところで、今から企画を考えないといけない」など、心配もありましたが、もう「えい!やあ!」です。

今振り返ったら、普通は引き受けないですよ(笑)。それを今回はやってしまった、ということですよね。今日僕も展覧会を観に行ったんですけど、結構良い仕上がりですよね(笑)。

満足度が高く、ジブリの世界観を満喫できました!

これまで、全国各地のいろいろな場所でやってきた作品展のエッセンスを集めた展示会だからね。別の言い方をするなら、“ダイジェスト版ジブリ展示”。きっと、こんなタイトルですね。

“大じゃない”がこれだけ満足感が高いと、「大博覧会」はどうなることかと思いました。

大博覧会は、それはもうすごいですよ! 細部にまで綿密に練られた展示を楽しめるはずです。

展示会内にある、宮崎駿監督が手書きで書かれた、児童文学の推薦文もすごく面白かったです。

あれは、主人公が小人の『借りぐらしのアリエッティ』のときかな。宮崎駿が、宣材用に小さな本をいっぱい作ったんです。「宮崎駿が選んだ50冊の直筆推薦文展」ではミニブックを作っていて、その時の原稿を再利用したものです。だから、なんとかなりました(笑)。


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