和の要素が溶け込む、新しいスタイルのイタリア料理
加藤さんの料理は、修行先の南イタリアらしい、オリーブオイルや魚介を使いつつ、日本ならではの食材を上手に取り込んだ一品です。
ーー素材や製法へのこだわりを教えてください。
加藤さん メニューにはイタリア現地には滅多にない、みょうがや冬瓜、おくらなど、和の食材を積極的に使っています。なので、食べているとイタリアらしさを感じつつ、でもどこか懐かしいと感じられる味なんです。
ーーイタリアの食材だけにこだわるお店はよく聞きますが、日本の素材が持つ良さを活かしたイタリア料理って新鮮です。
加藤さん せっかく日本でお店をやっているから、イタリアでは食べられないイタリア料理を作りたいと思い、試行錯誤を繰り返してたどり着きましたね。
また、小倉トーストからインスピレーションを受けて作ったという「シチリア産カルーバのブリオッシュ」は、ブリオッシュパンの上にトリュフのジェラート、その上に削りたてのトリュフを乗せ、フォアグラのパウダーをかけた、贅沢な一皿。
ブリオッシュパンのカリッとした食感と、冷たくて濃厚なトリュフのジェラートがクセになるおいしさです。
加藤さん シチリア島では、「ジェラート・コン・パニーニ」というブリオッシュパンにジェラートを挟んだスイーツがあります。そして名古屋では、小倉トーストが有名ですよね。この両方を掛け合わせた新感覚のメニューです。
紀元前から食べられている豆「カルーバ」は小倉あんを、トリュフのジェラートはバターをイメージしています。
そんな「シチリア産カルーバのブリオッシュ」にぴったりなのが、イタリアンワイン。中でも、シチリアのマルサラ酒の芳醇な甘みがぴったりなのだとか。
加藤さん 一般的には食前・食後酒として親しまれていますが、フォアグラを使った料理には、甘いデザートワインとのペアリングもおすすめです。
現在グラスワインは、赤・白・泡で常時約7種類は用意しています。イタリアが多いですが、国産ワインも取り入れていきたいですね。
また、店舗の厨房で焼き上げる自家製パンや、ディナーはシェフ手打ちのパスタもあります。食後のデザートもあるので、ワインとのペアリングにも最適です。
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肩肘張らずに楽しめる名店で、ちょっと贅沢な一日を
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