【連載コラム】編集部シモムラの「きみと、映画と、写真の話」vol.7~秋に観たい新作映画ドキドキ編〜
#映画

2020.10.6tue

【連載コラム】編集部シモムラの「きみと、映画と、写真の話」vol.7~秋に観たい新作映画ドキドキ編〜

こんにちは。
編集部シモムラ(@shimomai._)です。
今月は、アートの秋に絡めて、この秋におすすめしたい感性を刺激するドキドキの新作映画3選をご紹介。私は、映画から刺激を受けることがたくさんあります。この気持ちを体感してほしいなと思って、今回はいろんな視点から感性を刺激する映画を厳選してみました。皆さんもこの秋は、感性を刺激する映画を観て、自分の感性をより磨いてみてはいかがでしょうか。

この秋におすすめしたい感性を刺激するドキドキの新作映画3選

実話を基にした“リアル”な脱獄劇にハラハラドキドキ
『プリズン・エスケープ 脱出への10の鍵』

STORY

南アフリカ人のティム・ジェンキン(ダニエル・ラドクリフ)は、白人でありながら反アパルトヘイト組織「アフリカ民族会議(ANC)」の隠蔽作戦を行った罪により、同胞のスティーブン・リー(ダニエル・ウェバー)と共に最高警備を誇るプレトリア刑務所に投獄される。それでも、彼らは自由と平等を手にするために脱獄を決意し、無謀ともいえる木片を集めた鍵で脱獄を試みる。厳しい看守たちの目を欺きながら、‟木製“で鉄製”の扉を突破できるのか―。

【感想】
社会の自由と平等のために立ち上がる男たちの友情と奮闘する姿に見応えがあります。汗ひとつ垂らしてはいけないような緊迫した状況の中で、私も気づいたら息を呑み、音を立てないように観ていました。それくらい、気づいたら引きこまれていました。また、『ハリーポッター』シリーズでお馴染みのダニエル・ラドクリフも今回また新たな一面を見せていますので、その姿にも期待してほしい!実話を基にした社会背景を目の当たりにし、考えさせられることもありますし、何よりも手に汗握る展開に最後まで一瞬たりとも見逃せないです。

★注目ポイント
・脱獄までの看守との駆け引きや、計画を進める上でのハプニングがあったり、スリリングで終始ハラハラドキドキが止まりません。
・刑務所内のシーンが多いですが、脱獄を軸に描いているため、拷問などの残虐描写が無く、安心して楽しめるエンターテイメントに仕上がっています。
・脱出を成功させる男性3人の男らしい友情と刑務所に収容されている囚人たちの協力にグッときます。
・ダニエル・ラドクリフとイアン・ハートが『ハリーポッター』シリーズ以来の共演!
・刑務所内の音にも注力したとのことで、こだわった音にも注目して観てほしいです。この演出が、本作全体の緊迫したシーンをより盛り上げています。

『プリズン・エスケープ 脱出への10の鍵』
伏見ミリオン座ほかにて10月16日(金)より公開
監督 / フランシス・アナン
出演 / ダニエル・ラドクリフ、ダニエル・ウェバー、イアン・ハート、ネイサン・ペイジ ほか
公式サイト / http://www.at-e.co.jp/film/escape/
(C) 2019 ESCAPE FP HOLDINGS PTY LTD, ESCAPE FROM PRETORIA LIMITED AND MEP CAPITAL, LP

二人に突然芽生えた“恋”にドキドキ
『マティアス&マキシム』

STORY

マティアス(ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス)とマキシム(グザヴィエ・ドラン)は30歳で幼馴染。ある日、友人の妹のお願いで、彼女の撮る短編映画で男性同士のキスシーンを演じることになった二人は、その偶然のキスをきっかけに秘めていた互いへの気持ちに気付き始める。美しい婚約者のいるマティアスは、思いもよらぬ相手へ芽生えた感情と衝動に戸惑いを隠せず、マキシムはこれまでの友情が壊れてしまうことを恐れ、想いを告げずにオーストラリアへと旅立つ準備をしていた。迫る別れの日を目前に、二人は抑えることのできない本当の想いを確かめようとするがー。

【感想】
グザヴィエ・ドラン監督の最新作は、友情をテーマに恋と友情に揺れ動く二人の青年の物語。友人との間に予想もしていなかった感情が芽生えた二人とその間に流れる時間、ドラン監督にしか描けない感情が、映像と音楽で伝わってきます。友情は恋になり得るのか?性別を気にするのは少し前の世代だからなのか?30歳という年齢で、セクシュアリティについて問われます。ドラゴンボールの会話が出てきたり、同じ世代だからこそ共感できる部分もあり、自分が思っている以上に現代は自由な時代になったのかなと改めて考えさせられ、気づきも多い本作。ぜひ、今の時代だからこそ観てほしい一本です。

★注目ポイント
・恋に気づいた時の初恋のような感情。二人の間に流れる時間は美しく、そして、ドキドキさせられます。
・個性的な映像表現でファンも多いドラン監督が“本作のクライマックスであり、唯一美しさを追求した”という息を呑むほどロマンティックで官能的な二人のシーンにも注目です。
・ドラン監督自身も役者として6年ぶりの出演となり、母親役のアンヌ・ドラヴァルとは『マイ・マザー』以来の親子役で共演を果たしました。10年の時を経た、親子でのシーンは必見!
・マティアス&マキシムの友人役には、ドラン監督の本当の友人が出演しているとのことで、自然な空気感とその場の雰囲気が心地良い。テンポの良い掛け合いや、地元の友人でありながら役の設定に合わせたファッションも見どころです。
・エモーショナルな映像と共に登場人物の気持ちを物語る、ピアノの柔らかな音色も本作のポイントです。耳でも体感してほしいドラン監督の世界観。

『マティアス&マキシム』
ミッドランドスクエアシネマほかにて公開中
監督・脚本 / グザヴィエ・ドラン
出演 / ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス、グザヴィエ・ドラン、ピア・リュック・ファンク、サミュエル・ゴティエ、アントワン・ピロン、アディブ・アルクハリデイ、ハリス・ディキンソン、アンヌ・ドルヴァル ほか
公式サイト / https://www.phantom-film.com/m-m/
© 2019 9375-5809 QUÉBEC INC a subsidiary of SONS OF MANUAL

▼日刊ケリーでも新作『マティアス&マキシム』について紹介しています。
【9月25日公開】話題の映画『マティアス&マキシム』の魅力を人気インフルエンサーがシネマトーク

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夫婦がたどり着く‟運命”にドキドキ
『スパイの妻〈劇場版〉』

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WRITER

Mai Shimomura

Mai Shimomura

岐阜県出身。スタジオやブライダルでの 撮影経験を6年経て、編集者へ転身。 カメラと映画が好きなミーハー女子。 素敵な出会いを写真に記録しながら、 みんなの心に届くモノを発信したい。

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