
2020.10.16fri
三重出身のシンガーソングライター・HoSoVoSoさんの語る、音楽と地元への思い【インタビュー】
アコースティックギターの音色にのせて、山々の風景や自然の移ろいを優しく歌い上げる、弾き語りアーティスト・HoSoVoSoさん。
11月8日(日)に開催される、ケリー編集部のイベント『ウィークエンド カーニバル 2020』の三重・いなべ市の各地で行う『暮らしと音楽日和~いなべの秋まつり~』で、三重出身のHoSoVoSoさんによるライブが決定! 会場の「上木食堂」は入場無料で、当日は投げ銭スタイルのライブなので、ぜひ気軽に訪れてみてください。
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【開催決定】ケリー編集部のイベント『ウィークエンド カーニバル 2020』
今回、HoSoVoSoさんに、地元・三重でのライブ開催に向けての思いや、楽曲制作についてインタビューさせていただきました。

- HoSoVoSo(ホソボソ)
- 三重出身。2014年から活動をスタート。名前の由来は、細野晴臣『HoSoNoVa』。これまで愛されてきた音楽に敬意を表し、今だけでなく未来の人にまで愛される音楽を生み出したいという思いが込められている。
はじめに、HoSoVoSoさんの現在の活動について教えてください。
ギター一本で呼ばれたところへ歌いに行くスタイルで活動しています。これまではライブハウスやライブバーなど、音楽が好きな人に向けて歌っていたんですが、今は地元のマルシェなど、なるべく三密を回避したところで歌っています。マルシェで歌うようになってからは、音楽を目的にしていない人たちにも届くようになったなと感じています。ただ、音楽を求めていない分、評価もシビアになりますね。HoSoVoSoさんの曲たちは、マルシェなどの気持ちいいロケーションにぴったりだと思います。ミュージシャンとして活動するようになったきっかけは何ですか?
「もしかしたら、僕でもできるんじゃないか?」という、自惚れに似た何かから始まりました。大学に進学して、就職して社会人を4年間勤めたんですけど、誘ってもらって歌うことが増えていって。いけるんじゃないか?という手応えがありました。仕事の達成感よりも、音楽で拍手をもらう方が喜びがはるかに大きくて、僕も幸せになれると思ったんです。音楽のルーツは小田和正さんで、CMで『言葉にできない』が流れた時に衝撃を受け、歌詞カードで読めない漢字を覚えたほど聴き込みました。そのあと、中学生の時にギターを始めて、THE BLUE HEARTS(ザ・ブルーハーツ)のコピーをやっていました。モテたかったんですよね。でも、それでモテることはなかったですね。
モテたくてギターを始めるのは、なかなか王道ですよね(笑)。HoSoVoSoさんの音楽は、どのように出来上がっていくんでしょうか?
誰にでもしんどい時ってあるじゃないですか。訳もなく悲しかったり、寂しかったりするときにできますね。それがスタートです。自分がこうだと思ってたものが違ったりとか、自分の輪郭がぼやけるときに歌が生まれることが多いですね。音楽は、生まれ変わっていく途中の副産物みたいなもの。去年、車で単独事故をして、身体は何ともなかったんですけど、事故後しばらくふわふわしてる感じがしていて。多分、あっちの世界にいたんだろうな、と。それで、帰ってきたときに歌がいくつかできたんです。すごくいい歌が。『歌がありますように』はその時に出来た曲なんですが、シンプルだけどちゃんと言いたいことが言えていて、説教臭くなくて、じめじめもしてなくて。
自分の感情や体験とリンクしているんですね。曲を作った時のことを思い出すこともあるんですか?
その時その時の思い出というのは、出てきますね。あと、アップデートされることもあります。昔作った曲も、作った当初とは違う角度で見ている自分に気付くこともありますね。昔の歌でも、今の気持ちで歌えるというか。だんだん曲の解釈が変わっていくのは面白いですね。曲の作り方や、音作りのこだわりについて教えて下さい。
曲作りの流れとしては、ギターを弾いてふんふんふん~ってやっていると、下りてくるんですよ。メロディが先にできて、そのメロディに合う母音が必ずあるので、母音に合う言葉を探して、曲の中で起承転結を作るようにしています。なので、「こういうことを伝えたい」というのではなく、歌詞が全部できてから、「僕はこれが言いたかったのか」と気付く感じです。音作りは、今は誰でもできそうな感じ、を意識しています。エンジニアさんの下で、ちゃんとしたスタジオで意識的に曲の密度を高めていくレコーディングも好きなんですけど、そうじゃないものもあっていいよなと思っていて。例えば、意図的に間違えたまま残すとか、余白を作ったりとか。その余白に、みなさんが入り込んでくれたらうれしいなと。
だから、HoSoVoSoさんの音楽は、癒され感があるんですね。日常の延長、というか。
そうかもしれないですね。家で日常の空気をそのままマイクで録っているんです。スタジオだとスタジオの空気しかないんですけど、僕の場合は家で録っているので、みなさんが普段聴いてる音がそのまま入ってきています。村のチャイムとか、小鳥のさえずりとかも残しますね。
ライブで、自分の曲をみなさんに届けるときに意識していることはありますか?
邪魔しないようにすることですね。マルシェの場合は、マルシェを楽しみたい人たちが来る場所なので、音楽はその中のそよ風みたいなものだと思っていて。ふっとそよ風のように吹いて、ほど良く気持ちよくて、聴こうと思ったら聴けるようなくらいのふわっとした感じで演奏しています。音楽が好きな人に向けて歌うときは、MCもどうやってこの曲ができたかとか、曲の元ネタを紹介したりしますが、マルシェの場合は淡々と演奏していますね。人間として生きている中で、出来事は違っても、出てくる感情は共通なものがあると思うんです。その深さとか大きさとか囚われる時間は人それぞれだと思いますが、しんどいことや、人には言えないけどわかってほしいものをそっと歌にのせているので、そういう時に聴いてもらうといのいかもしれないですね。歌っていうのは、言葉を司る意識から離れたもので、「起承転結」があるものなので、絵を見るより音楽を聴く方が伝わってくるんじゃないだろうかと思っています。自分の感情とリンクさせて聴いてもらえたらうれしいです。
HoSoVoSoさんの言う、「起承転結」というのは?
例えば、物語風に伝えるとしたら、始まりの景色と終わりの景色を最初と最後に持ってくる。それを微妙にずらして、その間に「私とあなた」みたいな人を出して動かして、また最初に戻ってくる。例えば、ジャズは最初にテーマがあって、各パートのソロがあって、またテーマに戻ってくるんです。それを歌で表すと、同じ言葉とメロディを最初と最後に持ってくる、とか。論理的に組み立てていくんです。ここで広げようとか、ここで収めようとか、出てくる感情的なものをロジカルにまとめていく作業ですね。
お話を伺って、11月8日(日)に三重で開催されるイベント『暮らしと音楽日和~いなべの秋まつり~』でのライブが、さらに楽しみになってきました。ライブへの意気込みと、地元の好きなところを聞かせてください。
イベントに来る人たちに、いい気持ちだったなあ、と思ってもらえたら満足です。いなべは、最近ライブでお邪魔している「にぎわいの森」にある「FUCHITEI」さんや、「フレイトレシピ」さんと仲良くさせていただいていて。去年は全く繋がりがなかったんですが、コロナ禍であちこち行けなくなったので、地元の人と繋がるようになりました。地元では、鈴鹿の山脈が見える場所が好きですね。昔の人が見ていた山と、今僕が見ている山って一緒なんだなと思うと、切なくなったりとか。僕の住んでいるエリアは伊吹山や鈴鹿おろしという風があるんですけど、その風を浴びて、その空気を吸って生きているので、そんな僕が作る曲は「山からの便り」だなと。9月に発売したアルバム『山からの便り』には、そんな思いを込めました。
音楽活動を始めて5~6年が経つということで、自分の中で変わってきているものはありますか?
自分の作りたいように作ろうと、自然にそう思えるようになってきましたね。嘘がなくなってきたなと感じます。根っこの強さができてきたかなと。今は芽だけれど、もうしっかりと根を張っているから、あとは育つだけ。そうやって、誰かの木陰になれるといいなと思っています。
『ウィークエンド カーニバル 2020
暮らしと音楽日和~いなべの秋まつり~』
開催日時 / 11月8日(日)10:00~17:00(会場により異なる)場所 / 三重県いなべ市 各所
HoSoVoSoの投げ銭ライブは、「上木食堂」(三重県いなべ市北勢町阿下喜2057)にて開催
※時間は未定(後日発表)
問い合わせ先 / 052-243-3511
052-243-3510
(ウィークエンド カーニバル事務局/株式会社ゲイン内 村瀬・中井)※平日10:00~18:00
イベント情報は『日刊ケリー』
https://kelly-net.jp/special/2020091105500830822.html
photo / Masahiro Taketomi(estudio pepe)
※掲載内容は2020年10月現在の情報です。
※新型コロナウイルスや天候の影響で、開催予定のイベントは、中止・変更になる場合があります。主催者の公式サイト・SNSで事前に確認して、おでかけください。
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