2020.11.6fri
【連載コラム】編集部シモムラの「きみと、映画と、写真の話」vol.8~見える景色が変わる!新作映画編〜
こんにちは。
編集部シモムラ(@shimomai._)です。
最近試写会で、人生や社会について考える映画に出合い、自分の人生を見直すことが多くなったように思います。
忙しい毎日を過ごしている人も多いかと思いますが、自分のことを考える時間はとれていますか?
ちょっとでも自分のことを見つめ直すきっかけになればと思い、
この秋におすすめしたい一度立ち止まって考えるきっかけになる、新作映画3選をご紹介。
この秋におすすめしたい見える景色が変わる!新作映画3選
11月20日公開!『滑走路』
STORY
【感想】
歌人・萩原慎一郎氏の遺作となった『歌集 滑走路』が原作となっています。いじめや非正規雇用を経験しながら、あとがき入稿後に32歳の若さで命を絶ち、それでも生きる希望を託した歌が多くの共感を集めて話題にもなりました。非正規雇用、いじめ、過労、キャリア、自死、家族など、現代に生きる若い世代の誰もが抱える不安や葛藤、それでも希望を求めて生きる姿がリアルに描かれています。とても良い人で芯が強そうに見えても、弱い部分は必ずあります。受け止めなければいけない現実が苦しいと感じることも多いですが、勇気がもらえる作品だなと思いました。
『滑走路』
伏見ミリオン座ほかにて11月20日(金)より公開
監督 / 大庭功睦
原作 / 萩原慎一郎「歌集 滑走路」(角川文化振興財団/KADOKAWA刊)
出演 / 水川あさみ、浅香航大、寄川歌太、木下渓、池田優斗、吉村界人、染谷将太、水橋研二、坂井真紀 ほか
公式サイト / https://kassouro-movie.jp/
©2020「滑走路」製作委員会
11月20日公開!『ホモサピエンスの涙』
STORY
【感想】
ヴェネチア国際映画祭の金獅子賞(グランプリ)を受賞した本作。“映像の魔術師”ロイ・アンダーソン監督が、時代も年齢も異なる人々が織りなす悲喜劇を構図・色彩・美術と細部まで計算し尽くし、全33シーンすべてをワンシーンワンカットで撮影し、圧倒的なセンスで描く。実在の名画の数々からインスパイアされた美術品のような贅沢な映像とナレーションで物語へと引きこまれいきます。さらに、ビリー・ホリデイ、ザ・デルタ・リズム・ボーイズなど時代を超えて愛される歌声も聴けて、ロマンティックな雰囲気で、不器用で愛おしい様々な人の生活を垣間見ることができます。美術館へ行ったような感覚で、アートを楽しみながら、人類の生活について考えてみるのも面白いです。
『ホモサピエンスの涙』
伏見ミリオン座ほかにて11月20日(金)より公開
監督 / ロイ・アンダーソン
出演 / マッティン・サーネル、タティアーナ・デローナイ、アンデシュ・ヘルストルム ほか
公式サイト / http://www.bitters.co.jp/homosapi/
©Studio 24
公開中!『浅田家!』
STORY
【感想】
「家族」を撮りつづけた一人の写真家と、彼を信じ、支えつづけた「家族」の実話が基に、『湯を沸かすほどの熱い愛』(16)で、第41回報知映画賞作品賞、第40回日本アカデミー賞優秀作品賞、優秀監督賞、優秀脚本賞ほか、その年の映画賞を総なめにした中野量太監督が、独自の目線で紡いだ、オリジナルストーリー作品です。家族で様々なシチュエーションのコスプレをするユニークな描写が面白く、また、写真を通した家族や人との繋がり、思い出の大切さを改めて教えてくれる、笑って泣いて感動する一本。何気ない日常を写真に残しておきたいなと心から思いました。
『浅田家!』
ミッドランドスクエアシネマほかにで公開中
監督・脚本 / 中野量太
出演 / 二宮和也、黒木 華、菅田将暉、風吹ジュン、平田 満、渡辺真起子、北村有起哉、野波麻帆、妻夫木聡 ほか
公式サイト / https://asadake.jp/
©2020「浅田家!」製作委員会