今年6月には、シングル『アメイジングレース』と、配信限定 自宅リモートセッション・アルバム『ドントストップザミュージック』のリリース、さらに無観客の配信ライブを行っていたりと、コロナ禍の中でも音楽活動を諦めない姿勢を感じました。コロナ禍での気付きなどがあれば、教えてください。
牧さん やってみてしかわかんないこともあったなと思っていて。例えば、無観客の配信ライブで、やりやすい環境でやらせてもらってたんだなって気付きましたね。お客さんの歓声がないんで、僕らのことを全然知らないお客さんに向けたライブをやるような感覚があって、逆にいいなと思いました。やっぱり長く続けるとファンの方も増えて、どんな自分たちでも認めてくれるような、ホームな環境を作りやすくなるんですけど、自分たちでしっかり完結できるライブができているのはよかったです。柳沢さん こんな状況になっても楽器だったり、音楽そのものがめちゃめちゃ好きだって気付けたのは、自分の中で大きくて。外出できなくて鬱屈としているときに、「別に俺は音楽できてるし」って思っちゃって。別にそこで落ち込んだりはしなかったですね。SNSで音楽でリレーしていくとか色々遊べたっていうのは、音楽の楽しみ方をアップグレードできたし、今までやれなかったことをやれた期間でもありました。この期間でヴィンテージギターを何本も買って、音楽をさらに深く掘っていくきっかけになったし、コロナのおかげでより音楽に対してフィットしていけるようになりましたね。
昨年5月、“最高傑作”と掲げたアルバム『THE WORLD』をリリースした際のインタビューで、牧さんが「バンドというよりも個の力を表現しているアーティストが多い中、『バンド最高！』と自分で思えるように、今回のアルバムを作りました。」と語っていたのがすごく印象的で。日本武道館を控えた今、改めてどんな想いですか？
牧さん やっぱり、その時に話した気持ちが今も続いていて。自分自身の「鏡」で言うと、僕とメンバーもどちらもしっかりと表現できる楽曲を今後も作っていきたいなと思っています。少し前からハンドマイクの曲を増やしていて、「鏡」もライブではハンドマイクなんですけど、何となく手持ち無沙汰なんですよね。恥ずかしいじゃないですか、ハンドマイクって（笑）。今までずっとギターを弾いてきたというのもあって、ライブの時にギターに集中する比重が大きい瞬間っていうのが結構あって。歳を重ねて行く中で経験も増えてきたので、ハンドマイクでしっかり自分自身を表現するっていうのは、自分の成長にもつながると感じていますし、そこはある意味の“個”だと思っています。例えば、ソロアーティストのバックバンドって、サポートメンバーじゃないですか。その信頼関係ももちろんあって成立していると思いますけど、やっぱりバンドには敵わないと思っていて。同じ釜の飯を食って、ハイエースに乗って、売れてない時からずっと一緒に苦労を共にしている仲間が一番自分のことを理解してくれるだろうし、逆も然りで、俺もメンバーを理解しているからこそ引き立てられると思ってるので、個の力も、団結した力も持ち合わせたバンドとなっていけば、また新たなタームに行けるんじゃないかなと思いますね。7日に行われた「愛知県芸術劇場 大ホール」でのライブはいかがでしたでしょうか？
牧さん ツアー自体が久々で、大きいところでやるワンマンは本当に久々だったので、感覚が違いましたね。すごい良かったです。お客さんもマスクしてて、指定席でディスタンスもしないといけないって中でしたけど、久々のライブということで、その喜びに満ちあふれた時間でした。前と状況は違いますけど、僕らも気にならなかったですね。お客さんがいようがいまいが、ちゃんといいライブをすれば絶対に響くと思ったので、そういう気持ちでやりましたね。柳沢さん 会場がめちゃくちゃカッコよくて。海外でライブしてるみたいな感覚になるくらい素晴らしい音響と内装で、本当にテンションが上がる場所でした。お客さんが声を出せない状況ではあったんですけど、ワンマンツアー自体がめちゃくちゃ久しぶりだったので、お客さんもすごく楽しみにしてくれている感じが伝わってきましたね。ある曲の演出で、拍手でレスポンスをとった時に、爆音でみんなのクラップが返ってきて、声が出せなくても代わりに音は出せるから、全然いけるねって思いました。
11月23日に初の日本武道館ライブを迎えるということで、意気込みを一言ずつお願いします。
牧さん 18歳の時から武道館に立ちたいなって思っていて、バンドでライブを続けていく中で、ちゃんとその舞台に立っても遜色ないというか、ちゃんと認められた状態で立ちたいなというのが強かったです。プリティの事故もそうですし、順風満帆なバンド人生ではないんですけど、その悔しい思い、苦しい思い、悲しい思いもぜんぶ喜びに消化できるような、こんな状況なので会場には来れないけど映像で見たい人もいるだろうし、みんなの夢というのを意識しつつ、2020年に武道館をやったというのは、本当にある意味メモリアルと思うので、ピンチとかマイナスな部分でとらえずに、みんなの記憶に残るライブにしたいなと思っています。柳沢さん 武道館をいわゆる通過点だという話があるんですけど、思い入れが人一倍あるバンドだと思うので、そこは何となくじゃなくて、「ちゃんと立てた人たち」になれるように準備をしてツアーも始まっている状況なので、すごく楽しみですし、今までのすべてを出し切って、出しきった上で次のステージにつながるライブにしたいと思いますね。
go!go!vanillas『鏡 e.p.』
2020年11月18日リリース◾︎完全限定生産盤（CD＋DVD） VIZL-1805 2020円＋税
※7inchサイズ・スペシャルパッケージ仕様
◾︎通常盤（CD） VICL-37565 1300円＋税
【CD収録楽曲】
1.鏡
2.バームクーヘン
3.イノセンス
4.JETT ROCK SCHOOL
※CD/DVDの収録内容をスマホでも楽しめるプレイパス対応
【完全限定生産盤付属DVD収録内容】
2020年9月26日に行われた「go!go!vanillas special live “MAKE UP CITY” at Blue Note Tokyo」から表題曲「鏡」に加え、未配信楽曲を含む当日の公演と、ドキュメンタリー映像を60分超収録！
＜DVD収録内容＞
「PLAY BACK “MAKE UP CITY” at Blue Note Tokyo」
マジック
パラノーマルワンダーワールド
鏡
エマ
ミスタースウィンドル
ラッキースター
アメイジングレース
ドントストップザミュージック
「“MAKE UP CITY” at Blue Note Tokyo -behind the scenes-」
【先着購入特典】
『初日本武道館公演 記念ラミネートパス（CREW Ver.）』
※初の日本武道館公演を記念して作成されるオリジナル・ラミネートパス
※ネーム欄には「CREW」と印字
※ネックストラップは付属しません
※日本武道館公演当日、本特典では会場内に入れません。別途チケットが必要となります
「ROAD TO AMAZING BUDOKAN TOUR 2020」特設サイト
https://gogovanillas.com/feature/rtabtour2020
※掲載内容は2020年11月時点の情報です
