10回目の開催「知多半島映画祭 2020」を徹底リポート!
#映画

2020.12.7mon

10回目の開催「知多半島映画祭 2020」を徹底リポート!

10回目の開催「知多半島映画祭 2020」を徹底リポート!

知多半島で「フィルムコミッションの設立」を目指し、映画の力で知多半島の文化や自然などの魅力を広く発信するために立ち上げた「知多半島映画祭」。今回で10回目となった今年は、11月7日(土)に東海市の芸術劇場で開催されました。映画祭の当日の様子を徹底リポートします。

広報サポーターには、名古屋のアイドルグループdela のキャプテン沢井里奈さん、2018ミス・マガジンの沢口愛華さんが就任し、会場を盛り上げました。

第1部 招待作品『神さまの轍』の上映会

知多半島映画祭は、ロードバイクを通して成長する青年の成長を描いた映画『神さまの轍』の上映から始まり、上映後には、本作を手掛けた作道雄監督と、出演した津田寛治さんをゲストに迎えたスペシャルトークショーが開かれました。

当時の撮影時の裏話や、作道監督がいま手掛けている、知多半島の「はんだ山車まつり」を描いたドキュメンタリードラマ『1979はじまりの物語〜はんだ山車まつり誕生秘話〜』の制作についての話などが繰り広げられ、終始盛り上がっていました。映画『神さまの轍』で教師役を演じていた津田さんのシーンについて、「同じ役柄でも、年齢の違う3つの時代に登場する教師役を、実は1日で撮影をした」とのこと。生徒のことを考えて演じたり、役作りをして挑んだ津田さん自身も、1週間くらいに思うほどだったそうです。

第2部 ショートフィルムコンペティションの上映会

午後からは、今年ノミネートされたショートフィルム5作品の上映と、監督やキャストの登壇インタビューが行われました。

1作品目『VR職場』(上映時間:28分)

監督:高島優毅 出演:森準斗

STORY

誰でも理想の職場を体験できるゲーム「VR職場」が、増加するニートの就労支援として注目されていた。だが、ある日、ゲーム内のキャラ「岩城課長」がプレイヤーに向かってパワハラをするというバグが発生してしまい―。

監督のこんな上司がいたらいいなという妄想と、スマホゲームからも着想を得たストーリー展開。作品の中には、AbemaTVでも活躍中の女優・齊藤英里さんも出演し、アイドル上司を演じました。「以前にテレビ局で働いていた経験から、その頃の上司などをいろんなキャラクターを当てはめて、役作りをしていました。撮影中には、演劇経験のある出演者のセリフの声が大きいと、録音の人から指摘が入ったりするハプニングも!」と笑顔で話されていました。

2作品目『欲望の怪物』(上映時間:30分)

監督:松本卓也 出演:加藤万里奈

STORY

臼井、早乙女、倉本の女性3人は、町の納豆工場で働いている。ある日、臼井は怪物のような不気味なデザインの人形を、町の人々があちこちで持ち始めたことに気づく。それは、持ち主の欲望が叶うという、巷で噂の人形だった。

今作を作ったきっかけについて、企画した松橋裕子さんは、「自閉症の息子が”働きたい”と言ったことをきっかけに、息子の作っている人形を何かに生かせないかと相談していたら、『映画を作ったらといいじゃない』と言われ、それをきっかけに監督を紹介してもらい、やろうという話になりました」とコメント。福祉×地域活性化を合わせたような映画が作れればと思って制作したとのことです。

3作品目『ASTRO AGE』(上映時間:24分)

監督:小川貴之 出演:小西桜子

STORY

若手サイエンスライターのみさきは、有人小惑星探査を成功させて地球に帰還した宇宙飛行士へのインタビューを任される。夢のようなオファーに張り切ってインタビューの練習をしていると、思いもよらない宇宙観に遭遇することに―。

宇宙が好きで、映画を作った小川貴之監督。「インタビュー形式で宇宙好きを集める見せ方は、いろんな人にインタビューして最終的に本物の宇宙飛行士や、自分自身の気持ちにたどり着くような見せ方にしたかった」と話していました。昔、出版社の編集をしていた小川貴之監督が作るリアルなインタビューの描写も見どころです。

4作品目『はなうたの鳴るほうへ』(上映時間:20分)

監督:加藤秀麻 出演:Miyuu

STORY

若手サイエンスライターのみさきは、有人小惑星探査を成功させて地球に帰還した宇宙飛行士へのインタビューを任される。夢のようなオファーに張り切ってインタビューの練習をしていると、思いもよらない宇宙観に遭遇することに―。

加藤秀麻監督とシンガーソングライターのMiyuuさんとで、一緒に好きなことを何かで表現したいとの思いで、映画制作が始まったとのこと。「夢を追いかける姿や辛いことがあったりと、表現がぴったりだったのが演劇だったので、演劇をやっている人を主人公にしました。もう少し頑張ろうと思ってもらえるような作品になるといいな」と、制作への思いを加藤秀麻監督に語ってもらいました。

5作品目『Vtuber 渚』(上映時間:30分)

監督:GAZEBO 出演:佐藤睦

STORY

控えめで人見知りな性格なのに、皆に愛されたいと気持ちは人一倍あるアキコ。アイドルを目指すが、人気が出ず挫折。承認欲求のはけ口を探して勇気を出して応募した、バーチャルユーチューバーの仕事
に挑戦してみるが―。

渋谷キャンペーン映画祭をきっかけに制作。アイデアは、ユーチューブが好きなGAZEBO監督が、ユーチューブでバーチャルユーチューバーの放送事故をまとめた映像を見て、制作の裏側が想像できて面白いなと思って作り始めたとのこと。バーチャルユーチューバーの撮影は、主演の佐藤睦さんも初めてだったとのことで、バーチャルユーチューバーに初めて挑んだ佐藤睦さんのリアクションをそのまま採用し、リアルな反応を盛り込んだ作品に。なかなか見られないバーチャルユーチューバー作成の裏側が見られます。

場内での登壇インタビューの後は、裏では監督と出演者でインスタライブも配信し、オンラインでも楽しめるようになっていました。

会場の投票で、今年のグランプリは『Vtuber 渚』に決定!

今回、会場の投票で一番票を獲得したのが、GAZEBO監督の『Vtuber 渚』となりました。続いて準グランプリは、加藤秀麻監督の『はなうたの鳴るほうへ』に決まりました。最後には、出演者全員が登壇し、第10回「知多半島映画祭」は幕を閉じました。来年の開催も楽しみですね。

知多半島映画祭
公式ホームページ / https://chitaff.com/

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WRITER

Mai Shimomura

Mai Shimomura

岐阜県出身。スタジオやブライダルでの 撮影経験を6年経て、編集者へ転身。 カメラと映画が好きなミーハー女子。 素敵な出会いを写真に記録しながら、 みんなの心に届くモノを発信したい。

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