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「好奇心から生まれる」今月の本①

「好奇心」という感情は、私たちを前に進めてくれる大きなエンジンになると思っています。発見と探索、一瞬の確信と新たな発見。何か発明家のように聞こえるかもしれませんが、私たちが毎日行っているお仕事や勉強も同じだと思っています。

PDCAとか、そういう小難しいフォーマットやメソッドに落とし込む前の話です。やりたいと思ったことを、やれるようになりたい。そのために多くを見る。真似してみる。やってみる。失敗する。直してみる。またやってみる。普通のことですよね。それを「好奇心」というエンジンで動かすと、「自分だから出来た、自分のもの」ができあがるはずです。

それを使って、次は何をやろうか。新たな疑問と発見があり、新たな自分との出会いが待っています。「CENTRE」は、そんな願いと行動が叶えられる店舗でありたいと思っています。ここで、そんな1冊です。

『好奇心を“天職”に変える 空想教室』
著:植松努(サンクチュアリ出版)

「『やってみたい』という芽生えを何より大事にして、他人の目は気にせずやろう。」という強いメッセージが込められています。自分の「やってみたい」を「やってみた」ことで生まれる小さな自信が、自分を、そして世界を変えていくことが、読みやすく大きな字で書かれています。

その象徴として「ロケット」が登場しますが、発明の話ではなく、自分の中の「やりたいこと」をロケットにして飛ばしてみたくなりますよ。なので、子どもにプレゼントする前に、まずは大人が読み、そこで感じた思いをお子さんに伝えるのが一番のプレゼントだと思います。

何歳になっても「ロケット」は飛ばせます。きっとお子さんも、パパやママから、「パパやママ自身のロケット」の話を聞きたいと思います。

「読む」とは「読んだことで自分の何が変わるか」今月の本②

私はよく、ノンフィクション書籍について、「違う職業や多様な考え、思考を持った人の話を聞く」という気持ちで読んでいます。文面を追うより、その人の顔や風景、直面している現実を想像して読むと、より楽しく積極的に伝わってくる。暗記するような読書にならず、伝われば自分の中に入ってくるし、伝わらなければ、現時点でのお互いの意志が通わなかっただけの話です。

授業や講演と一緒なのかもしれませんね。大事なのは、積極的に読むこと、聞くこと、想像すること、自分の知っている何かとの関連性を発見すること、なのかもしれません。次はそんな1冊を。

『本を読む本』
著:M.J.アドラー C.V.ドーレン(講談社)

こちらは、「読書」そのものを体系的に分解し、その手法について解説している「古典」と呼ぶにふさわしい書籍です。先ほど紹介させていただいた『好奇心を“天職”に変える 空想教室』と比べて、決して読みやすい本ではありません。

でも、難しく捉えすぎず、自分との差を考えることもできるし、理解とは何か、伝える側と伝わる側の距離感を考える必要があるような、教壇に立たれる方やテキストを作成する方、講演者の方にも、おすすめできる書籍かと思います。最初の項だけ読むことでも十分に価値が高く、その後は興味の深さを頼りに進むことで、著者の伝えたいことをどれだけ受け止めるかによって変わります。

ただ、必ずしも伝えたいことが「=(イコール)」のかたちで伝わる必要はなく、「読破する」ことも目的ではありません。大切なのは「読むことで自分の人生がどう変化していくか」だと思っています。

「CENTRE」の価値

「CENTRE」はそういう本屋です。珈琲も、本も、店舗の雰囲気や接客、すべての要素が大切で、丁寧に作られています。しかし、最も重要なのは、お客様が「『CENTRE』を利用することで、その過ごした時間がお客様にとって、どれだけお役に立ったか。より良いものになったか。」だと考えています。それが何よりの「CENTRE」の価値だと考えています。

この連載を通じて、私の大切にしていることや日々感じていることを、書籍を通じてお伝えできれば幸いです。

今回は第1回ということで、「CENTRE」の源流のお話をさせていただきました。次回まで、しばしお待ちくださいませ。

そして、ぜひ店舗にてお待ちしております。定番のカヌレ以外にも、季節のフルーツのタルトなど、そろえております。

▼「CENTRE」の詳細はこちら

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名古屋にブックカフェ「CENTRE(センター)新栄」がオープン。本に囲まれた空間で、自分だけの時間を

名古屋にブックカフェ「CENTRE(センター)新栄」がオープン。本に囲まれた空間で、自分だけの時間を

名古屋・新栄町駅すぐのところに、ブックカフェ「CENTRE(センター)新栄」が誕生しました。 幅広いジャンルの本と共に、モーニングやランチ、スイーツメニューもそろい、読書や勉強、仕事目的での利用や、ゆっくりと自分の時間を過ごすのにもぴったりな場所です。 名古屋にブックカフェ「CENTRE(センター)新栄」がオープン。本に囲まれた空間で、自分だけの時間を 中区・新栄のブックカフェ「CENTRE 新栄」 2020年7月1日、ブックカフェ「CENTRE 新栄」がオープン。お店の場所は、地下鉄「新栄町駅」から徒歩約3分のところ。新栄の広小路通沿いにあり、ガラス張りの外観が特徴です。 「ノンフィクションの書籍がカフェで楽しめて、電源やフリーWi-Fiも完備」 というお店の公式サイトの情報や、実際に訪れた人のSNS投稿を見て心惹かれ、足を運んでみました。 店内に入ると、真っ先に視界に飛び込むのが、奥にある大きな本棚。手前には、テーブル席で勉強する人や、ソファー席でゆったり読書をする人が、それぞれの時間を過ごしています。 この場所で過ごす人たちを見ていると、ふと自分の中に浮かんだ問い。それは、 「忙しさに追われる日々の中で、自分のやりたいことに没頭できる時間はどのくらいあるだろう」 ということ。 「『CENTRE』は自分のために時間を使う人を応援したいし、そういう場所でありたい」 そう語るのは、「CENTRE 新栄」の店主・中村さん。いったいこの空間は、どのような想いを持ってつくられたのか。もっとお店のことが知りたくて、店主の中村さんにお話をお伺いしました。 仕事の帰りに本を読んだり勉強する人を応援したい 中小企業診断士の資格を持つ店主の中村さん。前職では、大手喫茶店フランチャイズの本部で経営管理を行い、フリーで起業や管理業務のサポートをしていたと言います。 ーーどうしてブックカフェを開こうと思ったのでしょうか。オープンの経緯を教えてください。 中村さん  まず大前提として本が大好きで、自分の本屋を持つのが夢でした。前職の培った飲食の経験・マネジメントの経験・経営の知識を活かし、大好きな本に携わる事業を興したいと思い、チャレンジに至りました。 ーー実際、ここに来るお客さんたちは、どのようにお店を利用していますか? 中村さん  今は仕事や学校終わりの夕方に、一人でいらっしゃる方が多いですね。勉強だったり仕事だったり、読書に没頭したり、それぞれが何かしたいと意志を持っている方が多いです。ここに来て自分のスイッチを入れる感覚に近いかもしれません。 1冊たりとも同じ本はない。本を通じて異なる世界との接点を拓く 2000冊弱に及ぶノンフィクションの書籍が並んでおり、同じ本は1冊足りとも存在しません。また、気に入った本は購入できます。 ーー本棚にはノンフィクションのみ置かれているとのことですが、なぜノンフィクションの本に絞ったのでしょうか? 中村さん  ノンフィクションって、つまり現実的な話ですよね。お店として「もっと知りたい」とか「学びたい」とか、好奇心を喚起するような体験を生み出したいと思ったとき、この世界で起きた出来事や人物、考え方などが書かれている本を並べて、少しでもお客さまのきっかけや参考になればと。 それに私自身、本棚は世界の縮図だと思うんです。だから、世界があって、歴史があって、実際に人間が経験してきた出来事が、ギュッとまとまった本棚にしています。 ーーなるほど。選書の際のポイントは何でしょうか? 中村さん  この本棚にあるのは、自分が読んで良かったと感じた本や影響を受けた本、読みたいなと思った本です。 世界の縮図という以上、ジャンルは幅広く扱いますが、そのジャンルの中ではマニアックになりすぎず、「ど真ん中」の本を選んでいます。 ーーノンフィクションに絞ったとはいえ、ジャンルが豊富ですよね。本の配置において、どのようなことを意識していますか? 中村さん  正面から見て右はエッセイ、思想などライフスタイルにまつわる本、中央に行くにつれて、マーケティングや働き方、経済学などノウハウ本、そして左は脳科学や物理などアカデミックな本を置いています。 できるだけ本が探しやすく、でもお客さま自身の世界が広がるように、定期的に本を並び替えていますね。 ーーお話をお伺いしていると、こうやってリアルで本を見て回れる価値を感じます。 中村さん  ありがとうございます。この時代に本屋が新しくオープンすることは珍しいケースだと思います。 それでも、新栄という街に新しく本屋ができたということ自体が新しい風になったり、オンラインではできない「本を見て選んで読んで買う」という、根源的な行動も楽しんでもらえたらうれしいです。 次のページ… フードやドリンク、スイーツは、毎日行っても飽きない工夫が 1日のシーンに合わせて利用しやすく、毎日行っても飽きない工夫 「アイスコーヒー(ICE)」(420円+税)と「チキンサンド」(180円+税) 「CENTRE 新栄」のカフェでは、モーニングやランチなどの軽食や、スイーツもあるので、さまざまなシーンに合わせて利用できるのが魅力です。 好きなドリンクに手軽なホットサンドがセットになったモーニングメニューは、朝活にもぴったり。また、アイスコーヒーは深みがあるので、氷が溶けても味が薄まりにくく、キレのある味わいが特徴です。 人気のトッピング「チキン」と「モッツァレラチーズ」を乗せた「CENTREサラダ」(650円+税) ランチメニューの中でも人気は、底が深くて大きなボウルに入った「CENTREサラダ」です。チキンやミックスナッツ、モッツァレラチーズなど約7種類のトッピングから2つ、3種類のドレッシングから1つが選べるのも、うれしいポイント。 たっぷりの野菜とトッピングが入っているので、サラダだけでお腹も心も満たされます。 「カヌレ」(250円+税) ティータイムや読書のお供にぴったりのスイーツは、専属のパティシエが手掛けています。中でも人気なのが、大きめサイズの「カヌレ」。もちもち食感がたまらない一品です。 「あんこサンド」(150円+税) また、店主の大好物である小倉あんを使ったフードやスイーツもラインナップ。ほど良い甘さの小倉あんとパンに塗られたマーガリンのハーモニーが絶妙です。 「あんこケーキ」(300円+税) しっとりした食感の「あんこケーキ」は、ゆるめのホイップクリームとも相性抜群。他にもあんこチーズケーキやティラミスなど、不定期でスイーツメニューが変わるので、行くたびに違ったメニューが楽しめます。 さらに夜はクラフトビールとおつまみもあります。落ち着いた店内で、クラフトビール片手に読書、なんて贅沢な夜を過ごすのもおすすめだとか。 次のページ… 「いい時間が過ごせた、明日もがんばろう」と思える場所でありたい 「いい時間が過ごせた、明日もがんばろう」と思える場所でありたい テーブル席には手元に照明があり、机に向かって作業する際にぴったり。 シックで落ち着いた雰囲気の店内は、ソファー席、テーブル席、カウンター席があります。日中には大きな窓から自然光が入り、電源やWiFiが完備されているので、仕事や勉強に最適な環境です。 ーーそもそも、どうして中村さんはこんなに本が好きなのでしょうか。 中村さん  そもそも本屋という空間が好きなんです。読書によってちょっとしたヒントや、自分が前に進むきっかけが見つかることってありますよね。いろんな人の生き方を見て、自分の世界が広がっていくのって、とても価値があることだなと。 ーーたしかに、読書によって視点が増えたり、考え方が変わったりしますね。そして関心の幅が広がったり興味を持ったり……。 中村さん  まさにそうですよね。お客さまが「もっと知りたい、もっと学びたい」といった夢や目標を支えたい。そのきっかけを生む本は一人ひとり違うので、それぞれのライフステージや価値観に合うような本がきっとあると信じてセレクトしています。 ーー最後に、これからお店をどんな風にしていきたいか、教えてください。 中村さん  専門家を招いたセミナーや、書籍の著者の方を招いたトークショーなどを企画して、ビジネスマンとしての側面や、本屋としての側面をもっと表現したいと考えています。 CENTREの価値は、「お客さまがここで過ごす時間が有益であること」だと考えています。「いい時間が過ごせた、明日もがんばろう」と思える場になれたら、とてもうれしいですね。 本棚をゆっくり眺めている人、いくつか本を脇に置いて仕事や勉強に没頭している人。いろんな形で本やこの空間を利用している方が、「CENTRE 新栄」に足を運んでいます。 自分と向き合う時間をじっくり味わいに、ぜひ同店に訪れてみてはいかがでしょうか。 ※掲載内容は2020年8月現在の情報です。

皆様の、日々のお役に立ちますように。

最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございました。

あとがきに代える、今月の絵

かえるは、前にしか飛ばないそうです。

中村恭平(なかむら きょうへい)
1981年生まれ。「CENTRE 新栄」店主。株式会社Centre 代表取締役。中小企業診断士。
Twitter
@nkmrkyhi

※掲載内容は2020年12月時点の情報です。
※新型コロナウイルス感染症の影響で、掲載内容は予告なく変更する場合があります。公式サイト・SNSで事前に確認してから、お出かけください。

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【連載コラム】名古屋・新栄のブックカフェ「CENTRE(センター)」店主の『CENTREと、本と、人。』

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