公演に向けての稽古の雰囲気はどうですか?
そうですね。本当にみなさん忙しい方なので、最近まで会う機会がほとんどなかったんです。ここ1週間くらいで、やっとみんなで通し稽古ができるようになって、9割くらいのメンバーがそろうようになって、仲良くなってきた感じかな。元々、僕以外は色々と一緒にやってた人や、仲良い人もいたんで、最近になってやっと僕も入れるようになってきました。
いい感じに僕もイジられるようになってきたというか、お笑い芸人達と一緒にいる時と同じ関係になってきました。僕もすごく楽になって、楽しくなってきましたね。
以前、「不安しかない」ということを他のインタビューでおっしゃっていましたが、不安は解消されましたか?
おかげさまで、より大きくなってきましたね(笑)。舞台が初めてなのもありますし、アドリブ厳禁なので。この作品自体、基本フリーゾーンがないんですよ。演出の方も言っていたんですけど、みんなでテンポよく決まったセリフをキャッチボールしていって、全員で笑いを作っていくような海外のコメディなんで、1つでも間違えたらガタガタって崩れちゃう。俺、「間違えるな」って言われると一番緊張しちゃうので。間違えて、それをアドリブでごまかしてのらりくらりしてきたので、今回はその“のらりくらり”が使えないので、そこは緊張感が半端ないですね。
チームワークで笑いを生んでいく今回の舞台の経験を、本業のお笑いに反映したり、刺激を受けそうな部分はありますか?
僕らがやっているお笑いとは、真逆ですよね。気品あふれる笑いというか。笑いの取り方も、直接顔芸でとるとかではなく、皮肉とかジョークとか、外国ならではの手法なので、そういう意味では、コンビの方にはどう結び付けていこうかは考えています。僕自身がゲイの役なので、それが癖ついちゃってちょっとオネエ言葉にはなっちゃうかもしれないです(笑)。
演出家の野坂実さんから、役作りや演技指導みたいなものはありましたか?
最初に読み合わせしてから、僕もすごく不安で「野坂さん、僕に本当わからないんで、何でも言ってください」って言って。「今のところ合ってますか」って聞いたら、「今のままで頭入れてって、それで大丈夫だよ」って言われて、毎回やるたびに聞くんですけど、そんなに大きいこと言われてなくて。ちょっと俺、才能あるんじゃないかなって思ってます。
意欲的ですね!次もオファーがあれば、やりたいですか?
それに関しては、お客さんがいる舞台はどういうものなのかを味わってからって感じですね。野坂さんにもそう言っていただいていて、「才能ある」ってこっちもいい感じに勘違いしてきてるんで。家出る時は、いつも奥さんに「俳優さんの仕事してくるね」って言ってます。