元々“終活”という言葉はご存じでしたか?
「終活」イコールというのはなかったんですけど、4年くらい前に初めておじいちゃんを亡くしていて。でもその時、忍者の変なロケをしている最中だったんですよ。おじいちゃんの告別式、出棺の日がちょうどボイメンの47都道府県ツアーの初日と重なっちゃてて行けなかったんです。お通夜だけは行けたんですけど、その時に父親が「じいちゃん、こんなノートつけてたよ」ってノートをもらって。そこには日記とか、メッセージみたいなものが書かれていて、当時はそういうノートがあるんだって思っただけだったんですけど、それも「お終活」だったんだなって、この映画に出演したことで、イコールになりました。おじいちゃんは急にヒートショックで亡くなって、突然の別れで僕も心の整理がつかないけど、そのノートを見たときに、ちょっと思い出にふけるというか、メッセージを読んでいて、“終活”ってやっぱり大事なんだなって思いましたね。既に、“終活”の大切さということを実感していたんですね。
そうですね。元々体感としてあったので、そういう部分ではすごく寄り添えたと思います。実際に、役作りで大変だったところはありますか?
大変というか、僕の中では近い役ではないので、そこはやっぱりアプローチをしっかり作るという部分で、いろいろと考えました。映画の冒頭はコメディパートなので、ちょっとドジな部分もたくさん出てくると思うんですけど、後半は菅野涼太の父親役である西村まさ彦さんが出てきたことによって、シリアスパートになるっていうそこのメリハリを描かないと。主演のお話なんで。橋爪さんと高畑さんのお話って放っておいても、絶対に立ってくるじゃないですか。僕のお話と2本柱の脚本になっているので、ちゃんとそこは1本筋を通しておかないと、物語のクオリティも落ちると思うので、いろいろと演じ分けをしていく必要があったと思っています。あと、この菅野っていう男の子はちょっとドジで、失敗することで愛されていくキャラなのですが、普段僕はグループのリーダーなので、あんまり失敗をすることがないし、失敗したとしても笑いに変えるっていう感じではないです。ボイメンでいうと、辻本くんや田村くん、小林くんがステージ上で滑って笑いに変えるっていうのはあるんですけど(笑)。そういう感じでもなく、ボイメン内でも年は上の方ですが、今回の映画は一番下ですし、普段の僕の中では遠い役ではありましたね。