「ルネ・ラリックは、ガラスを用いて日常の中にアートを取り入れ、潤いをもたらしました」と話すのは、学芸員の田中さん。

例えば、香水瓶から花瓶、ジュエリー、テーブルウエア、文具まで、暮らしに寄り添う作品が多く、“この作品が自宅にあったら素敵だろうな”と、 お気に入りを探しながら鑑賞するのも楽しいです。

植物をモチーフにした曲線的なデザインの「アール・ヌーヴォー」に対して、「アール・デコ」は直線的で機能的なデザインが特徴。1925年にパリで開かれた「アール・デコ博覧会」を機に花開きました。

ルネ・ラリックは、フランスのシャンパーニュ地方の生まれ。金属のジュエリー作家として名を馳せた後、50歳で転身しアール・デコを代表するガラス工芸家に。

多彩な製法や最新技術を取り入れ、無色透明なガラスをいかに美しく見せるかを追求しました。

第1章では、花瓶や立像など一つひとつの作品にスポットライトを当て、ラリックの歩みを紹介。

第2章では、書斎道具やテーブルウエアなど、使われるシーンが想像できるように作品が展示されています。

作品は撮影OKなので、繊細な意匠が凝らされたガラスの美しさを写真に残しましょう◎

高台にある魅力的な建築。フォトスポットも！
岡崎の市街地を一望する高台にある建物は、高さ11m以上のガラス張りのアトリウムや「恩賜池」を望む白い階段、スロープなどが目を引きます。

1階展示室と2階レストラン「YOUR TABLE」を結ぶ階段は、フォトスポットとして人気。白い大理石と天井からの光で神秘的な写真が撮影できます。

まちを一望するレストランと、手仕事の道具もそろうショップ。
敷地内にあるカフェ「YOUR TABLE」では、今回の企画展にちなんだ、ルネ・ラリックの故郷・シャンパーニュ地方の郷土料理も楽しめます。

ミュージアムショップ「YAGURA」では、ラリックの図録やガラス製品を販売。生活を彩る国内外の日用品やデザイン雑貨も充実しています。

取材・文／杉山正博　撮影／千葉亜津子
※掲載内容は2022年6月時点の情報です
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