2022.7.15fri
「DRUM(ドラム)」ちょい飲みもあり!美食×自然派ワインのネオ酒場が誕生。【千種区・吹上】
2022年2月、地下鉄「吹上駅」から徒歩3分の場所にお目見えした「DRUM(ドラム)」。オープン以来、吹上の夜に新たな彩りを生んでいると話題を呼んでいます。
東京の名店、名古屋市東区・高岳のフレンチで腕をふるい、30歳を機に自身の店を開いたというオーナーシェフの岡山さんに、お店や料理にかける思いを伺いました。
オーナーの自宅に招かれたようなプライベート感満載のカウンター
名古屋高速が地下を走る国道153号線沿い。通りを照らす灯りに誘われてガラス戸を開けると、ライブ感いっぱいの厨房から漂う香りと音に食欲がそそられます。
厨房は、岡山さんが好きなブルーを基調に、自らタイル貼りをしたという趣味部屋のような空間。好みのレコードや雑誌、学生時代の恩師から贈られた色紙を掲げるなど、岡山さんのプライベート感に満ちたキッチンを眺めていると、自宅のディナーに招かれたような安らぎに包まれます。
ホワイトボードにびっしり書き込まれた日替わりのアラカルトは20~30種類。フレンチを主体にした、ジャンルレスなラインナップです。メニューを見ているだけで「どんな味のハーモニーなんだろう?」「これに合うワインは?」と想像が広がり、目移りしてしまいます。
アンティークチェアがランダムに並ぶカウンター。卓上では、常連客から開店祝いに贈られたというキャンドルが優しい灯りを落とします。
店の奥にはテーブル席が1卓。名古屋市北区の「TAIYO FLOWER」による花のコーディネートも彩りを添えます。
新しい味覚と出合える、バイアスにとらわれない料理
食材は、豊田市の契約農家から仕入れる無農薬の西洋野菜や、高校時代の先輩が作る新鮮野菜が中心。信頼の置ける目利きが、毎日市場で仕入れてくる旬の魚介を見ながら、その日のメニューを思案します。
食材も料理に使う器もこだわりの自然派ワインも、仕入れ先のもとへ足を運び料理への思いを語りながら、共鳴できるパートナーにお願いしているとか。顔の見える関係性を築くのが、岡山さんの流儀です。
旬の素材を自在に操り、オリジナリティ溢れる調理法や意表を突く食材の組み合わせによって生み出される品々。食べ進めるごとに味覚や食感、香りが変化し、最後の一口まで楽しみが尽きません。オーナーの美学が宿る自然派ワインとのペアリングに、ついつい杯が進んでしまいます。
名前の由来は「でら旨い=DeRaUMai」
——お店をオープンしたきっかけを教えてください。
オーナー・岡山さん 30歳で自分の店をオープンすると決意していて、気軽にふらりと立ち寄れるようなアラカルト中心の店をつくりたいと思っていました。だからこそ、自分の発想や料理のキャパを広げるために、対角線上にあるような正統派の店で腕を磨いてきました。
——お店のコンセプトを教えてください。
オーナー・岡山さん コンセプトはないです。ビストロでもフレンチでもイタリアンでもない。ジャンルとか固定概念にとらわれず、おいしいものを提供したいと思っています。お店の名前も「DeRaUMai」の綴りから命名したもので、特に音楽とは関係ないんですよ。
——今後、どんなお店にしていきたいですか。
オーナー・岡山さん これからは和食の要素なども取り入れつつ、もっと料理の幅を広げていきたいですね。ずっとプレーヤーとして厨房に立っていたいという思いがあるので、将来的にお店を広げたり増やしたりということは、今は考えていないです。もし2店舗目を開くことになったとしても、僕はいつもここにいると思います。
店に入った瞬間、空間も人柄も含めて岡山さんの世界観にグッと引き込まれます。意外な食材の組み合わせなど、メニューを眺めながら味や香りを想像するだけでワインのグラスが空いてしまうほど、遊び心いっぱい。そして期待を超える表情豊かな料理から、食材の新しい魅力に出合えるのも楽しいですよ。
東別院の「アーリーバーズ ブレックファスト」がリニューアル!モーニングの聖地でエネルギーチャージ【名古屋】
名古屋の朝活シーンを語る上で外せない一軒といえば、「EARLYBIRDS BREAKFAST」(アーリーバーズ ブレックファスト)。ブレッドメニューに玉子料理、ベーコンやソーセージというアメリカンスタイルの朝食が愛され続けています。 2022年3月にリニューアルオープン! 10年目を迎えた今春、約1カ月の休業期間を経て再始動。ガレージ感が強かった店内はスペースを拡充し、木をふんだんに使った明るい雰囲気に。 朝のひとときをゆったり過ごせるようになったものの、店先の看板やガラス越しに見る自転車店の工房の風景、オープン当時からほとんど変わらないメニューなど店の名物はそのままです。 地元出身のアーティストである鷲尾友公さんの作品など遊び心いっぱいのインテリア。 ベンチにはリンゴの木箱だった古材を利用。リサイクルガラスのランプシェードで温もりをプラスしています。 変わらない味に安心するメニュー 定番メニューの「BREAKFAST PLATE」は3サイズあり、玉子の焼き方、パンや肉の種類を選べます。写真は「2EGG PLATE」(900円)。 カウンターには、長野県産のハバネロを使ったスパイスなど、こだわりの物販も。メニューにかけて試食もOKです。 店主・大平恵太さん 隣接する自転車店の常連だったことが縁で、「EARLYBIRDS BREAKFAST」の店主に。「いつ来ても同じ物、同じ味が食べられる場所でありたい」とシンプルながらも唯一無二の味にファン多し。 「10年目のリスタートらしく、時の流れを刻んだ店にしたかった」と話す店主の大平さん。ブレない“アリバスタイル”は健在です。 取材・文/花野静恵 撮影/千葉亜津子 ※価格はすべて税込み ※掲載内容は2022年5月時点の情報です。 ※新型コロナウイルス感染症の影響で、掲載内容は予告なく変更する場合があります。公式サイト・SNSで事前にご確認ください。
西区にモダンカフェ「ori」がオープン!多国籍の文化を織り交ぜた食と空間に注目【名古屋・庄内緑地公園】
ニューヨーク、コペンハーゲン、イギリス…色々な国名を挙げて語るのは、ヨーロッパでのバックパッカーや、渡米の経験がある店主の山田さん。 祖母の代から65年も続く美容室を、より一層地域に根付いた場所にしたいと地元に戻り、親族の経営するヘアサロン「m.e.l by origami」横で4月にカフェ「ori(オリ)」を始めました。 2022年4月、西区にオープン お客さんとコミュニケーションが取れるよう設けたオープンキッチンでは、料理をする様子が目でも耳でも楽しめます。 アーチ状の窓やテーブルごとに異なるライトをはじめ、海外で出合ったアイデアがあちこちに。 味わえるのは、多国籍の文化を取り入れたメニュー 海外のエッセンスが散りばめられたモダンな店内で楽しめるのは、地元の食材をベースに、スパイスやハーブ、海外の調味料も使用した朝食とブランチ。発酵食品など健康に良いものも取り入れているので、身体の内側からもきれいになれます。 写真は、紫キャベツのナムル、なます、キムチなどを盛った「oriのビビンパ」(1380円)とオリジナルブレンドのコーヒー(500円)。 併設する美容室の中庭では、ウッドプランターで無農薬のハーブを栽培しており、一部は料理にも使用するそう。 店内では、オリジナルのTシャツ(3000円~)や愛媛県のみかん農家〈TANGERINE〉のオレンジジュース(720ml1700円~)などの物販も。 店主・山田悠貴さん NYや東京のファッションブランド、レストランで経験を積んだ後、地元へ戻って開業。東京の朝食専門店で店長をしていた奥さんとともに店を切り盛り。 「今後は料理やヘアスタイルのワークショップも開催していきたいです」と、山田さん。これからの展開が楽しみです。 撮影/千葉亜津子 ※価格はすべて税込み ※掲載内容は2022年5月時点の情報です。 ※新型コロナウイルス感染症の影響で、掲載内容は予告なく変更する場合があります。公式サイト・SNSで事前にご確認ください。
人気店の新たな一歩。「nodate.(ノダテ)」の無機質な空間に灯るドキドキと喜び【昭和区・御器所】
鶴舞で10年近く愛されるカフェ「nocake.」の姉妹店としてオープンした「nodate.(ノダテ)」。暖簾をくぐると、カジュアルで温かみのある「nocake.」とは全く異なる、色味のないシンプルな景色が広がります。 2022年2月、御器所にオープン 調理器具、什器を黒、白、透明で統一した店内。 客席側にはあえて照明をつけず、木漏れ日のように光を間接的に取り入れるなど、細かい演出も施されています。 店頭には物販スペースも。店主・林さんが自ら手掛けるブランド〈ニトヲオウ〉の箸(3000円)や折敷(5000円~)も販売しています。 スパイスを効かせた、多彩なメニュー カウンター席で味わえるのは、極力農薬を使わない野菜や多彩なスパイスを組み合わせた料理・スイーツ、新しい飲み方を提案する日本茶やお酒など、目にも舌にも新しいものばかり。 ランチの「麻婆カレー」(1000円)は、四川の麻婆豆腐をベースにしたピリ辛が食欲をそそります。 夜はアラカルトの他、コース(5000円~)や200種類以上のアルコールも用意しています。 こちらは淹れ方を変え、3煎まで楽しめる日本茶「べにふうき」(500円)。3煎目には花山椒を入れて。ロック、水割り、ワイングラスでの飲み比べなど、様々な飲み方のメニューがあります。 6種類ほどラインナップするチーズケーキ(500円~)は、「レモンとカルダモン」など食材の組み合わせが面白いです。 店主・林礼一さん SEから起業し、鶴舞に「nocake.」をオープン。カフェ営業にとどまらず、イベント・ウエディングのケータリングや音楽活動、ブランド〈ニトヲオウ〉の立ち上げなど、幅広く活動している。 17時で店のコンセプトが切り替わり、ロゴや音楽、使用するカトラリーも変化。 夕方からは人が来店する度に、カウンター席にはランプが灯されます。訪れる人々の驚きの声や楽しむ笑顔が、モノクロの空間に彩りをそえるようです。 撮影/千葉亜津子 ※価格はすべて税込み ※掲載内容は2022年5月時点の情報です。 ※新型コロナウイルス感染症の影響で、掲載内容は予告なく変更する場合があります。公式サイト・SNSで事前にご確認ください。
WRITER
Shizue Hanano
大学卒業後、編集会社に勤務し、レジャー情報に関する雑誌編集、ウェブサイトの立ち上げに従事。紙媒体の企画から執筆まで一貫して携われるステージを求めて北陸・金沢の出版社へ。30歳を機にUターンし、名古屋の編集プロダクションへ。新聞、全国誌、地元タウン誌、フリーペーパー、ウェブサイトなど多様なメディアでのディレクション、編集、 執筆を担当。2011年からフリーランスとして活動中。
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