――アルバムの1曲目に収録されている「スコール」は、疾走感があるメロディと背中を押してくれる歌詞で、頑張ろうと思える一曲ですが、どのような想いを込めて作られたのでしょうか?
門脇さん 実はこの曲は、結構前に作っていた楽曲で、レコーディングも以前にやっていたのですが、リリースには至らなくて。今回アルバムに収録するにあたって、もう一度レコーディングし直しました。
この曲を作ったのはデビューしたての頃だったので、周りからのプレッシャーや色々なことに追われていたんだろうなって、レコーディングで歌詞を見直した時に思いました。前にも進めないし、後にも進めないっていう状況に置かれた時にできた曲だったのかなと思います。「こんなところでは終われない」って、自分を励ますように、自分に言い聞かせて作っていたんだと思います。
――今年6月にリリースされた「私にして」は、wacciの橋口洋平さんが作詞を手がけた、片思いをする女性の切ない心境が描かれていますね。橋口さんに作詞をしていただくことになったきっかけは何だったのでしょうか?
門脇さん 切ない楽曲にしようって決めて、最初に浮かんだのが橋口さんで。実際に書いてもらえるかは分からなかったんですけど、ダメ元で直筆のお手紙を渡したらOKをいただいて、作詞していただけることになりました。
――MVもドラマ風に仕上がっていて、とても素敵でした。
門脇さん 「切なくて、追いかけているけど、叶わないっていうテーマで作ってください」と伝えて、その物語を橋口さんにお願いをしました。私も、手元に歌詞が届いた時には、一つのドラマを観たみたいな感じで、「切なっ!」って思って、とても素敵だなと感じました。
――普段は自身が書いた歌詞を歌うことが多いと思いますが、ご自身以外が書いた歌詞を歌うのは、違った難しさなどありましたか?
門脇さん 自分以外の方に書いていただいた歌を歌うのは初めてだったので、ライブで歌う時も人一倍緊張するというか。カバーではないのにカバーみたいな。自分の曲だけど、自分の歌詞じゃないから「間違えちゃいけない!」みたいな感じがすごくあって。いつも良い意味でドキドキします。「次この曲だ!」みたいな(笑)。新しい学びがたくさんありました。
――「真夏のサイダー」は、これからの夏にピッタリな、少し切ないラブソングですが、門脇さんはこの夏こんなことしたいな、というプランはありますか?
門脇さん コロナ禍じゃなかったら、夏祭りとか花火大会に浴衣を着て行きたいですね。東京に来てからすぐにコロナが流行したので、あまり旅行に行けていなくて。江の島とか行きたいなぁ〜って、思っています。
――「東京はーAcoustic ver-」では、上京したての不安や希望や夢を一発録りで魂を込めて歌い上げていましたが、なぜ一発録りに?
門脇さん ライブはいつも一発勝負なので、そういう緊張感をアルバムでもお届けしたいなと思ったのが一番大きな理由です。この曲はここ2、3年でたくさん歌ってきた曲でもあるんですが、上京したての頃の葛藤や不安や期待を、東京に少しだけ慣れてきた私が歌う「東京は」って、やっぱりちょっと違うんじゃないかなぁと思ったので、もう一度レコーディングすることにしました。
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武道館ライブを目指して
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