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舞台『巌流島』主演の横浜流星さん・中村隼人さん、演出の堤幸彦さんが決戦の地で会見!
#舞台

2022.11.26sat

舞台『巌流島』主演の横浜流星さん・中村隼人さん、演出の堤幸彦さんが決戦の地で会見!

歴史に名を残す2人の剣豪による世紀の対決“巌流島の戦い”を描いた舞台『巌流島』が2023年2月10日(金)から3月27日(月)まで東京明治座、金沢、新潟、秋田、名古屋、神戸、高松、そして福岡博多座の全国8カ所で上演されます。

宿命の戦いが新解釈、新設定で書き下ろされた今作。主演の横浜流星さんは宮本武蔵を、中村隼人さんが佐々木小次郎を演じ、堤幸彦さんの演出により、迫力と感動の大アクションなど見せ場たっぷりの令和版『巌流島』が新たに誕生します。

今回は10月26日(水)に、山口県下関市にある決戦の地“巌流島”で行われた、横浜流星さん、中村隼人さん、堤幸彦さんによるオンライン制作発表会の様子をお届けします。

舞台『巌流島』

STORY
生か死か…!宮本武蔵と佐々木小次郎、歴史に名を残す2人の剣豪による世紀の対決「巌流島の戦い」。武蔵と小次郎はどこで出会い、どんな人生を歩んで来たのか、なぜ戦わなければならなかったのか…!「関ヶ原の戦い」で落武者となった2人が武芸者として名を轟かせるまでに成長し、闘い続けること、強敵を斬り斃すことで、ひたすら剣の道を突き進んでいきます。お互いを認め合いつつも、打ち破ってこそ、本懐を遂げられると信じ、武蔵と小次郎は運命に導かれるように、最大の挑戦に挑みます!

役作りに反映させたい“巌流島”での経験

――決戦の地“巌流島”に来られた感想などを教えてください。

横浜さん ここで武蔵と小次郎が世紀の一戦を行って、その場に今自分が立っていること、そして同じ空気を吸えていることがすごく感慨深いです。必ず役作りに影響してくると思うので、来ることができてよかったです。

中村さん 10分間ほど船に乗って巌流島に到着しましたが、ただならぬエネルギーを感じて、行く前から一人でワクワクしていました。踏み入れた瞬間に厳かな雰囲気とパワーを感じ、こういう経験を役作りに反映させていきたいと思いました。

――最後に堤さん。堤さんは二度目ということですね。

堤さん はい、そうです。前回伺ったときは曇ってまして。ちょっと小雨混じりでした。ところが今日はこんなに天候も晴れで、気温も良くて。しかも今、ちょうど潮の変わり目なのか流れが速い。1612年4月13日もこんな感じだったのではないかと思うと、我々が再現するのは舞台上ですが、この空気、太陽、風を忘れずにやりたいなと思います。

――そういった意味では、410年の時を超えてまさに今日この場、ということですね。この舞台にかける意気込みをお願い致します。

横浜さん 一度中止になってしまい、悔しい思いや責任感を感じていましたが、こうしてまた上演することが決まってうれしく思います。あの時から積み重ねてきたものを全て注ぎ込んで、深みの増した武蔵をやり切れたらなと。共に稽古をした仲間たちの思いもしっかり背負って、堤監督、そして中村さんをはじめとしたスタッフ、キャストの皆さんと一致団結して最高に熱い作品を届けられたらなと思っております。

中村さん 一度は中止になってしまった舞台ということで、その時はまだこの作品に携わってはいませんでしたが、一度は稽古に入って初日を見越してやっていた熱量が絶対に残っていると思います。その出来上がった空間の中に、自分が入っていくということにすごいプレッシャーや緊張を感じていますが、僕が入ることで新しい風となり、作品のエネルギーになればいいなと思うので、そういったところを意識しながら稽古に臨んでいきたいです。

一瞬では終わらない、見せ場の決闘シーン

――堤監督、今回の『巌流島』は、“令和版の新時代劇を作り出す”ということですが、どのような解釈で臨まれているのでしょうか。

堤さん 演出上の新解釈という点では、舞台におけるテクノロジーの最新型をお見せしたいと思っています。巨大なLEDの背景を使いながら、自由自在に舞台の背景が変わっていく。かつての舞台の流れや進行に囚われず、まるで映画を新しい形で作っていくような、あるいは舞台上のパフォーマンスといいますか、そんなものを目指したいです。基本はやはりこのお二人の汗と血、そして涙、そういったものを間近で見えるように作っていくという、従来からある演劇の力強さと、現在のテクノロジーを融合させたものにしたいと思っています。

――お話を聞くだけで大変ワクワクしますが、決定的な瞬間というのを踏まえて、更に何か影響を受けるものはありますか?

堤さん 台本は実はもう出来上がっています。かなり長きに渡って二人は知り合い、出会った。そしてお互いを運命の相手だと思っている。これは形を変えれば、恋愛ものの精神の動きに近いものがあるかもしれないし、友情の物語であるかもしれない。しかしそこに「侍の命をかけるという意味は何だろうか」ということを、しっかり問い続ける。それがお客さんに迫ってくるような話にしたいです。ですから、決闘のシーンも全然一瞬では終わりません。かなりしつこいです。そこは見せ場です。

歌舞伎と舞台、環境や演じ方の違いについて

――楽しみにしております。さあ続いて、隼人さん。今作が歌舞伎以外での大規模な作品は初めてということですが、歌舞伎との違い、あるいは歌舞伎役者だからこそ表現したいことなど、ぜひお聞かせください。

中村さん 歌舞伎との違いは難しいですが、カンパニーが違うことは大きいと思っています。歌舞伎の場合は、女性の役も男性が演じますし、小さい頃から一緒に過ごしてきたメンバーで、同じ顔合わせでやることが多いので、そういったところでも違うなと思います。また、歌舞伎役者だからこそ活かしたいという質問ですが、舞台はほぼ初めてなので、何がどう活きるのか分からないです(笑)。流星さん的には、何が活きると思いますか?

横浜さん えー!(笑) もう立ち振る舞いもそうですし、所作もそうだし、全て活きると思います。

中村さん 頑張ります(笑)

――堤さんはその辺りいかがですか?

堤さん やっぱり“喉”じゃないですかね。発声とか。常日頃からたくさんのお客さんに届くようにちゃんと声を出してらっしゃるから。そこは映像から出てきた人たちも、そうじゃない人たちも含めて、声をどう届かせるかというのは非常に重要だと思います。そこはあなたが手本を示さなきゃいけない。

中村さん 歌舞伎はマイクがない演劇なので、本当に僕も悩んだ時期がありました。その分、自分なりに鍛えてきたつもりなので、監督がおっしゃったように先頭に立てるようになりたい。今回はテレビをメインに活躍されている方、舞台がメインの方と、いろんな方が集まっているので本当に楽しみです。

史実を大切にしながら、新しい武蔵を演じる

――続きまして、横浜さん。「宮本武蔵の生き様をしっかり見せたい」とインタビューでも答えられていましたが、どのような武蔵を演じたいですか?

横浜さん 今回の脚本では、武蔵の葛藤や戦う意味、心の揺れを濃く描いてくださっているので、その内面の表現はすごく大事に作っていきたいと思っています。新解釈ということで、史実を大事にしながらも、自分にしか出せないものを出して、新しい武蔵を生きることができればなと思っております。

――堤さんはその辺り、流星さんにはどういった期待がありますか?

堤さん 期待しかないですね。必ずやり遂げてくれるのではないかと。最近、横浜くんが出ている映画作品やドラマなどを観させていただいていますが、確実にその中で作ったキャラクターがこの舞台にとって必要なものであると感じています。それからこの舞台のオリジナルキャラクター、それこそさっきおっしゃった武蔵の生き様、暗さ、強さ、何十年も何かを思い続ける気持ちみたいなものを演じてほしいと思うし、彼は適役だと思います。

――『巌流島』はこれまで何度も映画化、ドラマ化され、武蔵・小次郎の対決というのは歴史にも残る名勝負です。令和の新しい武蔵と小次郎が描く新巌流島は、どのような作品になりそうでしょうか。

横浜さん 世界観や小次郎との熱い関係性、それぞれの生き様、あとは生々しい殺陣。見どころはたくさんあると思うので、皆さんにとって心に残る作品にしたいですね。

中村さん 今回は、令和版の新しい『巌流島』ということで、まだお伝えできないこともたくさんありますが、本当に今までになかったお話になるような気がしています。映画や時代劇で『巌流島』を見たことのあるお客様からすると、結末は同じでも、そこに行き着くまでの過程がかなり違った印象になっているかもしれません。でも逆に、僕はこの脚本になったことで、武蔵と小次郎の関係性や、武士として生きる上での葛藤を濃く出せる作品になっているのではないかと思います。最初はお互い同じ思いだったのに、武蔵は我が道を突き進んで、小次郎とは相容れない道を辿る。僕のキャラクターが濃くなれば濃くなるほど、また武蔵のキャラクターが立ってくると思うので、もっと本を読み込んでやっていきたいです。

堤さん マキノノゾミ先生がお書きになった脚本が、1600年代初頭という、激しく時代が変わっていく時代でして。戦国時代から江戸時代に移り変わっていき、侍の生き方が問われていた時代において、宮本武蔵と佐々木小次郎というのは、自分の居場所は違えども、その中で侍という生き方に対する気持ちは同じであったり、あるいは反目するものもあったり、その心模様が本当に面白いです。大きな時代の話であり、同時に個人的な話でもあり、そこが色濃く見られるように作っていきたいと思っております。

共演の横浜さんと中村さん、お互いの印象は?

――横浜さんは、小次郎役の中村隼人さんをどのように見ていらっしゃいますか?

横浜さん 今日で会うのは2回目になりますが、ポスター撮影で一緒に刀を合わせた時に、物腰がすごく柔らかいんですけど、内に秘めた熱いものを感じたので、稽古がとても楽しみになりました。また、舞台に関しては大先輩なのでしっかりと胸を借り、ぶつかっていき、切磋琢磨し合いながら、高め合っていけたらいいなと思います。

――一方、隼人さんは横浜さんのことをどのように見ていらっしゃいますでしょうか。

中村さん これまでいろんな作品を僕は見させていただいて、本当に繊細な芝居をされる方だなと思いました。そんな方が無骨な男くさい武蔵をどう演じられるのだろう、どういう風にスチール撮影で役を作ってこられるのだろうと、楽しみにしていました。横浜さんは衣装を着た瞬間、武蔵になりきっていて。その時はまだ本も浅くしか読んでいませんでしたが、僕も自然と役に入ることができて、すごくメラメラと燃えました。役を引き出してもらったな、という印象が強かったです。

ゆかりの地を巡って…

――この会見の前には、ゆかりの地である小倉城と手向山を巡って来られたということですが、まず横浜さんいかがでしたでしょうか?

横浜さん 行けてよかったですね。説明してもらいながら回りましたが、いろんなお話を聞くことができたので、取り入れられるものは取り入れて、役作りに反映させていきたいなと思います。また、いろいろと感じるものもあり、まだ気持ちの整理ができていないので、しっかりと整理して稽古までに武蔵を作っていけたらなと思います。

中村さん 印象に残ったのは、小倉城の中の展示ですね。武蔵は“武”だけを追い求めていた無骨な男なのかと思いきや、巌流島の戦いが終わってからは水墨画を描く芸術的な面もあり、最後には賞を残していて、哲学者的な部分もあったので、「この人天才じゃん」って。武蔵に対して自分の考え方が変わりました。

堤さん 「剣聖」と言われていますが、実は同じ人間なんですよね。旅をして捨てるものあり、見つけるものありで、自分の居場所を求めて彷徨うなんていうのは、我々とほとんど変わらない。ただ剣術が非常に強かったがゆえに、いろんな運命を背負わなきゃいけなかった。どっちかと言うとちょっと悲しい人たちだったのではないかと、今日見て改めて思いましたね。

――最後に、この作品は全国8カ所で上演され、最後は巌流島に近い福岡で締めくくられます。ツアー公演での楽しみ、そして今回の全国公演の思いをお聞かせください。

横浜さん 東京だけではなく、全国各地の方にこの『巌流島』を届けられることが本当にうれしく思っています。怪我のないように、心は熱く、頭は冷静にやっていきたいなと思っております。

中村さん 本当にたくさんの都市を回らせていただいて、この数々の盟友たちが演じた佐々木小次郎を演じさせていただきますが、この『巌流島』を成功できるように自分の持てる全てをぶつけてやっていきたいと思います。

堤さん コロナで表現に規制がかかってきたこの数年間、なくなった舞台もあり、延期・中止になった舞台もあり、そういった悔しさや切なさも背負いながら、今できる最大の客席を巻き込んだ表現ができればいいなと。お芝居は全て舞台の上だけで行うものではないという風にも思っています。耳で聞いて、目で見て、肌で感じる。そういうちょっと立体的な作品にしたいなと思っております。

――この作品に対する皆様の熱い思いが、これから稽古でさらに加熱して素敵な舞台が誕生する。そういった予感がいたします。最後に横浜さん、舞台『巌流島』を楽しみにされているお客様にメッセージをいただけますでしょうか。

横浜さん 稽古はこれからなので、各々がまず役作りをして詰めていって、1カ月本当に熱く、チーム一丸となって必ず心に残る、皆さんの心に響く作品をお届けすることを誓うので、楽しみに待っていてください。ありがとうございました。

――ありがとうございました。ぜひ皆さま、来年2月から始まる舞台『巌流島』を楽しみにお待ちください!

舞台『巌流島』名古屋公演

公演日時
2023年3月8日(水)
13:00開演/18:00開演
会場
名古屋国際会議場 センチュリーホール
(愛知県名古屋市熱田区熱田西町1-1)
チケット料金
S席1万2500円、A席9500円
一般発売:2022年11月26日(土)10:00~
名古屋公演公式サイト
https://ganryujima-ntv.jp/

※掲載内容は2022年11月時点の情報です。

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舞台『巌流島』主演の横浜流星さん・中村隼人さん、演出の堤幸彦さんが決戦の地で会見!

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Mizuki Seto

Mizuki Seto

愛知県出身。大学でデザインについて学び、編集職に憧れて入社。趣味はテニスと好きなバンドのライブへ行くこと。休日は愛用のカメラを片手に気になるカフェを巡っている。

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