2023.4.18tue
Penthouse・浪岡真太郎が語る。初のフルアルバム『Balcony』リリースインタビュー
ジャンルに捉われず、多彩な音楽性で魅了する注目のバンドPenthouse(ペントハウス)が2023年3月29日(水)に1stフルアルバム『Balcony』をリリースしました。
今回、バンド初のフルアルバム、さらにCDリリースも初ということで、リリースに対する想いや収録曲について、そして、浪岡真太郎(Vo)さんの音楽のルーツに迫りました。
Penthouse(ペントハウス)
- PROFILE
- Penthouseは、2019年に結成された6人組ツイン“リード”ヴォーカル・バンド。メンバーは浪岡真太郎(Vo&Gt)、大島真帆(Vo)、矢野慎太郎(Gt)、大原拓真(Ba)、Cateen/角野隼斗(Pf)、平井辰典(Dr)。日常をちょっとおしゃれに彩る音楽」の探求をコンセプトに、ジャンルに捉われず、ロック、ポップス、ファンク、ジャズなど多彩な音楽性を取り入れた楽曲が話題に。2022年1月には、オーディオストリーミングサービスSpotifyが選ぶ、2022年に飛躍が期待される注目の国内新進アーティスト「RADAR: Early Noise 2022」に選出され、数々の主題歌や挿入歌、タイアップ曲を手掛けるなど、注目を集めている。
1stフルアルバム『Balcony』リリース
――バンド結成から初のCDリリースとのことですが、今の心境をお聞かせください。
僕自身、たくさんCDを買ってきたタイプではなく、CDを出すことへのこだわりはそれほどなかったんですが、一方でファンの方からは「CDを出してほしい」という声を多くいただいていたので、ファンの皆様の手元に届けられたことが何よりうれしいです。バンドとして大きくなったんだな、という実感もありました。
――これまでの作品を総括した初のフルアルバムは、浪岡さんにとってどのような作品になりましたか?
シングルカットする前提で、一曲一曲良いものになるよう、たくさんの人が聴いてくれるように作った楽曲ばかりなので、飽きのこないアルバムになったんじゃないかなと思います。僕らとしても、とても満足のいくものになりました。
――「雨宿り」は、TBSドラマストリーム『私がヒモを飼うなんて』のインスパイアソングとして書き下ろされた曲で、劇中でも印象的な「雨」のシーンが脳裏に浮かんでくるようでした。この曲は、浪岡さんとベースの大原拓真さんで作詞したんですね。
主人公と一ノ瀬との出会いのシーンが「雨」だったので、そこをフィーチャーした歌詞にしたいと考えていました。曲自体も雨を感じさせる「ワルツ調」にして、メロディと合わせて、歌詞も物語の世界観を表現できるように意識して作りましたね。
――男女のツインボーカルということもあって、主人公・スミレの心情はもちろん、一ノ瀬の心情も入っているような気がしました。
作詞においては、ツインボーカルとしての歌い分けは意識してなかったんですが、男女で歌うというところで、どちらか片方の心情というよりはどちらにも当てはまるような、両方の視点で読み取れるような歌詞にしたいとは考えていました。
リファレンスと具体的な要望があった「蜘蛛ノ糸」
――「蜘蛛ノ糸」は、「雨宿り」と一風変わって、ホーンセクションが入っていたり、豪華でジャズ感の強い曲でした。この曲の制作過程を教えてください。
制作に入る前、ドラマ制作陣の方々から「こういう感じの曲を」というリファレンスとともに、「危なっかしいひとを支えるような歌詞で」「恋愛には寄りすぎず」だったりとか、「イントロではインパクトが欲しい」だったり、そういう具体的な要望はいただいていて。
歌詞に「危なっかしさ」という部分をいれるんだったら、メロディは丸サ進行やJust the two of us進行を土台にして作っていこう、とかイメージに添えるように意識しました。別の曲でサビに使おうと思っていたメロディがあったんですけど、Aメロに使っても面白そうだと思ったので使ってみたら、思いのほかキャッチーなAメロに仕上がってくれて。
インパクトを出すという点では、ホーンセクションが適任だったと感じています。イントロでも存在感があるんですけど、サビでもボーカルとボーカルの間でホーンのフレーズを差し込んで、よりインパクトを強めています。
――これまでのタイアップ曲も、要望は具体的だったんでしょうか。
「恋標」や「流星群」もドラマのタイアップだったんですが、「6人のセッション感を意識して欲しい」というくらいで、結構自由にやらせてもらったので、それに比べると「蜘蛛ノ糸」は具体的な要望が多かったなと感じます。お題がしっかりしているので、書くときにはかえってイメージをつなげやすくて、書きやすかったです。
――今回のアルバム収録曲の中で、思い出深い曲はなんですか?
「Live in This Way」は、メンバーのCateen(Pf)と初めて共作した曲なので、すごく思い出深いですね。僕がまず10個くらいメロディを作って、その中からCateenが気に入ったものをチョイスして展開していくっていう感じだったんですけど、彼のスタジオに行って話しながら作ったり、途中で銭湯に行ったり(笑)。すごく楽しかったです。
次のページ…
浪岡さんの音楽のルーツ、きっかけとは
WRITER
- トップページ
- ENJOY TODAY
- インタビュー
- Penthouse・浪岡真太郎が語る。初のフルアルバム『Balcony』リリースインタビュー