日本の伝統文化を体感できる茶室・かまわ菴
1階はイベントスペースと茶室、2階はシェアオフィスとして営業する「かまや 多治見」。さっそく茶室におじゃましました。小さな「にじり口」の扉には、改築前は屋根として使われていた木材を使用しています。
茶の湯の文化を通じて、器の魅力を発信していきたいという想いで作られた茶室。床の間の床柱は、電気炉に使用される鉄材を取り入れています。プロ監修のもと、伝統的な様式はしっかりと押さえられていますが、どこか親近感のあるホッとする雰囲気です。
茶室の庭側の壁は開閉式になっており、外の風景を楽しむことができます。庭に植えられているのは枝垂桜で、春には美しい姿を見せてくれるのだとか。
茶室の靴脱ぎ石には、陶磁器に使う粘土の元となる「花崗岩(かこうがん)」を使用。加藤さんの焼き物への強い思いや、こだわりが感じられますね。
庭の「水琴窟(すいきんくつ)」。日本庭園の装飾の一つで、手水鉢の近くの地中に作りだした空洞の中に水滴を落下させることで、涼やかな反響音が聞こえてきます。この施設には、日本の伝統や文化を、知識としてだけでなく、誰もが身をもって体験できるような工夫が隠されています。
作り手と使い手をつなぐイベントスペース
大人から子どもまでが参加できるワークショップや、展示などを行っていくというイベントスペース。町を盛り上げようとしている作り手や店主たちとともに、様々な企画を行う予定とのこと。
観光客だけでなく、地元の人に、陶器の価値や素晴らしさを改めて感じてもらえる場所にしたいといいます。
加藤さんが作る電気炉を使っている陶芸家さんたちのマグを集めた「大ワンダーマグ展」が5月14日(日)まで開催中。個性豊かな作家たちの作品が勢ぞろい!
多治見でカップをメインに製陶している「丸朝製陶所」協力のもと、マグカップの製造過程が分かる特別展示を開催中。
マグカップの持ち手(ハンドル)は、付ける高さ、その向きでカップの見た目や使い勝手ががらりと変わる重要な要素なんだとか。そういった普段は見られない、モノづくりの背景や楽しさを、このスペースを通じて伝えていきます。
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