奇跡的な縁とタイミングでできた制作秘話

――ご両親の話が出ましたが、本の帯には「遠藤家 父・母 大絶賛!!」とありますね!

これは、両親に許可もらっていないんですよ(笑)。“帯問題”もありまして、「ダウンタウンさんにお願いしてみようか。いや、さんまさん? タモリさんかな? 憲武さんか?」とかいろいろ考えたんですけど、全員にお願いしていたら本が帯だらけになるってなって(笑)。
もういっそのこと、『吾輩はアホである』っていうタイトルでもあるんで、「うちの両親も大絶賛しています、みたいな感じにしておく?」ってなりました。こいつアホやな、っていう帯ですね(笑)

――温かい帯ですね! タイトルもとても印象的です。

タイトルもいろいろ候補があったんですよ。『吾輩はアホである』は、吉本興業のスタッフさんがアイデアを出してくれました。これくらいのノリが良くない?ってなって、決めました。

――表紙の写真もタイトルにぴったりで良いですね!

これは、タイトルが決まる前に撮影へ行ったんですよ。書籍制作の取り掛かりが表紙撮影からでした。
撮影場所は、千葉県にある「東京ドイツ村」なんです。前に僕が家族で行った写真を見て、「きれいな写真だな。ここ良いな」と思って。撮影当日はすごい良い天気で、最高でしたね。

――タイトルが決まる前に撮影されていたとはびっくりです! 衣装もタイトルにぴったりでしたね。

そうなんです! これも“タイミング”ですね。

――すごいです! 今回の書籍や過去のインタビューを拝見して、給与明細が25円だった時の明細を持っている、というエピソードがとても印象的でした。他に、ずっと大切にしているモノはありますか?

高校野球をしていた時に、もう亡くなったおじいちゃんとおばあちゃんが、自分のためにグローブをプレゼントしてくれたんです。当時、メーカーで自分の手形を使ったグローブを作るなんてすごい贅沢なんですけど、それが欲しいなと思って、両親にお願いしたんですよ。でも、やっぱり無理で。それをおじいちゃんとおばあちゃんが、「息子が頑張ってんねんから作ったれや」と言ってくれて、お金をくれて、グローブを作りに行きました。
そのグローブは未だに家で大切に保管しています。もう35年くらい前のものですね。きれいな状態を保っていて、いつか自分の息子が野球を始める時に渡したいと思っています。

――素敵ですね! 今は“モノ”のお話でしたが、気持ちの面で大切にしていることは何ですか?

やっぱり「周りの皆さんへの感謝」ですね。僕は突き抜けた才能とかなくて、ココリコというコンビも、「突破していく!」みたいな性格の二人でもないので。
お笑いを始める時が20歳だったんですけど、テレビに出るような人たちはアクの強い人たちばっかりだったんです。これは無理だと思って、アテもなく東京に出たんですよ。それで、たまたま縁があって吉本興業のライブに顔を出して、今に至るんです。本当に周りに感謝ですよ。

――普段からそういった感謝の思いは口に出すタイプですか?

そうですね。言わないと伝わらないと思うので、僕は結構言うタイプです。先祖の皆さんにも感謝を伝えています。毎日、手を合わせて感謝を伝えていますね。

――言葉で伝えているからこそ、これまでも縁やタイミングを引き付けていらっしゃるんですね。お子さんや先輩・後輩の方以外に、今回の書籍を特に読んでほしいのは、どんな人たちですか?

こういう人っていうピンポイントな人はいなくて、いろいろな人に読んでほしいです。このエッセイの内容は、全員に共通していると思うんですよ。
僕みたいな人でも楽しく生きていられるから、「皆さんも楽しく生きられますよ」というのを伝えたいですね。ピンチもあればチャンスもあるし、嫌なことも良いこともある。人生はその繰り返しなんですけど、「何とかなりますから」と。かっこつけずに自分を剥き出して、素直に生きてほしいですね。

――遠藤さんが仰っていたように、遠藤さんの口調もあいまって、そういうメッセージを受け取りやすい一冊だと思います。

カリスマ性のある特別な人が特別なことを言っている本ではないので。普通のおっちゃんが普通のことを言っています(笑)。なので、みんなが読みやすいと思います。

――私も周りの人へ宣伝します! 今回は50歳、芸能生活30周年の節目での出版でしたが、次の節目・60歳に向けて、やっていきたいことなどありますか?

基本的には、“今”の積み重ねですね。5年、10年の目標をもって、みたいなのが大事だと思うし、若いころはそういう目標をもっていました。「その目標にいかなかったら良くない」とか反省もして、今があるんですけど、今後は目標とかは一切立てずに、「明日おいしいものを食べるためにがんばろう」とかそういうことを大切にしたいです。

――身近なことへの幸せですね。

そうですね。50歳になって、「もう好きな人と一緒にいればいいや」と思っていて。この前、ゴルゴ松本さんと会ったんですけど、「20~30代はいろいろな縁があって、それは良くない縁もあるけど、50代からの縁は良縁しかないぞ」と話していて。たしかに、好きな人との時間を過ごしていけたら最高ですよね。
今の若い人の考え方は、それはそれで良いんです。50代には50代の考え方がある。そういうことですね。

――節目、節目で人生の豊かさのフェーズが変わってくる感じですね。本日はありがとうございました! またぜひ名古屋にお越しください!!

遠藤章造さんにとって、初のエッセイ本『吾輩はアホである』は、絶賛販売中です。
「アホやったからここまで来られた」と自信の生き方をゆる~く語っていて、世代問わず、楽しく読みやすい一冊になっています!
ぜひチェックしてみてください♪

『吾輩はアホである』

発売日
2023年4月24日発売
著者
遠藤章造
発行
ヨシモトブックス
発売
ワニブックス
価格
1430円
判型
四六判/224P
販売サイト
https://www.amazon.co.jp/dp/4847072677


※掲載内容は2023年6月時点の情報です
※価格は税込み表記です

LINEお友だち登録

Please Share

【インタビュー】ココリコ・遠藤章造さん、初のエッセイ本『吾輩はアホである』が発売中!

WRITER

Satomi Hirata

Satomi Hirata

千葉県出身。週末の楽しみは、東海の温泉やスパに足を運ぶこと。ヨガ、お散歩も大好きな健康オタク。名古屋歴は浅いながらも、日々の発見を大事に、新鮮で楽しい情報をお届け。

  1. トップページ
  2. ENJOY TODAY
  3. Satomi Hirata
  4. 【インタビュー】ココリコ・遠藤章造さん、初のエッセイ本『吾輩はアホである』が発売中!

KELLY’S
RECOMMEND
おすすめ記事

PICK UP! 注目の記事

SERIES 連載もの

ABOUT日刊ケリーとは

"GOOD LOCAL"な、
東海のライフスタイルマガジン。

雑誌『KELLY』がお届けする、"GOOD LOCAL LIFE(地元でのよりよい暮らし)"のためのWebマガジンです。「地元での暮らしがより心地良く、自分らしく、喜びを感じる日々になりますように」。そんな思いを込めて、まちの情報を丁寧に編んだコンテンツを配信します。身近な巡り合いで、地元がもっと好きになるはず。