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オーナー・中山さんにインタビュー「香りの景色を旅してほしい」

オーナー・中山さん

オーナーは、サイフォンコーヒーの日本一を決める大会「ジャパン サイフォニスト チャンピオンシップ」の最多優勝記録保持者。サイフォニストになる前は、絵画や写真、茶道など、芸術に携わる活動をしてきました。

――中山さんがサイフォニストを志したきっかけは?

まだサイフォンについて知識も何もなかった時代に、サイフォンで何気なく淹れたコーヒーが、びっくりするくらいおいしくて。

でも、悔しいことに仕組みを理解していなかったので、何故その一杯がおいしく淹れられたのか、理由が分からなかったんです。「こんなにおいしいコーヒーを、自由に表現ができたら、どれだけの人を幸せにできるんだろう」と、すぐにサイフォンの虜になりました。

また、当時コーヒー界の中でも、サイフォンのことをしっかりと理解して、活動しているサイフォニストがあまりに少なかったことから、「自分がやらなくては」という使命を感じた気がしました。

――「彩盆の間」のコンセプトは?

テーマは、「盆を彩る 香しき間」です。「彩盆の間」では、 小さな盆栽とサイフォンコーヒーを一緒に提供しています。その理由は、コーヒーの香りの個性を、自由に楽しく鑑賞してほしいからです。

例えば、深みあるコーヒーは力強い松やケヤキ、花のように甘い香りのコーヒーには桜など、香りの特徴を味覚や嗅覚だけでなく、小さな盆栽の印象から視覚的に感じることで、より記憶に深く残りますよね。香りを、景色を楽しむように味わって欲しいという思いがあります。

――コーヒー以外のメニューも多くて驚きました。

プロとして、香りの表現が得意なサイフォンを使って、コーヒーだけでなく、もっとたくさんの可能性を表現したいという気持ちがありました。

「サイフォニスト=コーヒーを淹れる人」だと思われがちですが、コーヒーを淹れて、香りを楽しんでもらう時間をプロデュースすること。また、その香りが人々の記憶に残り続けるという事まで考えると、私たちが提供しているのは、ただのコーヒーではなく、“飲んで消える作品”だと思うんです。

なので、どちらかというとアーティストや芸術家にも近い職業かなと思います。“カフェ”を作りたかったというよりは、その作品を楽しんでもらえる”ギャラリー”を作りたかったんです。

――これからどんなお店にしていきたいですか?

「盆を彩る」というコンセプトなのですが、「盆=ステージ」と考えていて。人それぞれ、働いているステージ、お父さんやお母さんの顔をしているステージ、自分と向き合うステージ、恋人とのステージ…色々なステージがあると思うのですが。そういった各々の大切な時間を、私たちのお店の盆の上で表現してもらって、新しい気づきだったりを提供していきたいです。

盆の彩りは、知識があるなしに関わらず、自分の感性で自由に楽しめるものです。「おいしい」という気持ちを、盆栽のある景色と一緒に記憶してもらって、お店の外で、サイフォンや、盆栽や、コーヒーと出合った時に、このお店で味わった「香りの記憶」を思い出して欲しいですね。

EDITOR IMAI

「自分に盆栽やコーヒーの良さが分かるだろうか」と、始めは少し不安でしたが、次第に、好きな盆栽を選んで、盆の上を彩る楽しさに魅了されてしまいました。おいしいコーヒーに、スイーツ、盆栽の癒しパワーをぜひ体感してみてください。オーナーの中山さんがとても気さくで、それでいて心地よい距離感で接客をしてくれるので、ぜひカウンター席をオススメしたいです。

彩盆の間(サイホンノマ)

問い合わせ
052-307-3738
場所
愛知県名古屋市中村区名駅5-5-23 18ビル 2F
営業時間
12:00~21:00(土・日曜、祝日は9:00~18:00) 
定休日
火・水曜定休 
駐車場
なし
支払方法
カード・電子マネー可 
Instagram
@syphon.no.ma
アクセス
地下鉄「国際センター駅」より徒歩で約1分


撮影/千葉亜津子
※掲載内容は2023年7月時点の情報です
※価格は税込み表記です

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MAGAZINE 雑誌『KELLY』

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“盆栽×コーヒー”の新嗜好体験を提供するサイフォン専門店「彩盆の間」がオープン!【中村区・名駅】

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Kanon Imai

Kanon Imai

座右の銘は「百聞は一見に如かず」。気になったら、まずは体験する派な編集部員。趣味は読書とジョギングで、猫は目に入れても痛くないほど好き。

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