2023.7.18tue
7月18日(火)~23日(日)『吉本新喜劇 茂造スペシャル&日替りバラエティショー』が「御園座」で開演! 人気キャラ“茂造”でお馴染みの辻本茂雄さんインタビュー
2023年7月18日(火)~23日(日)に、名古屋・伏見にある「御園座」にて、『夏だぜ!!! 吉本新喜劇&バラエティ公演「吉本新喜劇茂造スペシャル」&日替りバラエティショー』が開催されます。
『吉本新喜劇』の人気キャラクター・茂造でお馴染みの、辻本茂雄さんの芸歴35周年を記念した公演になっています。
今回は、辻本さんにインタビュー!
芸歴35年間、吉本新喜劇の座長期間の印象的なエピソード、今回の特別公演について、たくさんお伺いしました!!
名古屋での思い出、グルメな一面まで!
――今回は名古屋・伏見の「御園座」でのご公演とのことで、名古屋での思い出を教えてください。
昔、名古屋のラジオ番組のレギュラーをもっていました。それが、夜9~12時の生放送のラジオで、その後そのまま大阪に戻ってましたね。なので、ほとんど夜しか名古屋にいられなくて、スタッフの人たちとちょっとご飯食べに行ってました。
――そのころは、どんなものを食べましたか?
僕は焼鳥マニアなんですよ。名古屋は、名古屋コーチンが有名ですよね。他にも、中華屋さんとか創作料理のお店とか、いろいろ行きましたね。
あとは味噌煮込みうどん。僕、うどん屋の息子なんで、はじめは「これは邪道や」とか思っていたんですけど(笑)、いざ食べてみたらすごくおいしくて。大阪のうどんとは、また別物ですね。とてもおいしくてびっくりました。
新幹線ホームにあるきしめんのお店はよく食べますね。金額も安いし、手軽に食べられておいしいです。
――編集部オフィスの近くには、味噌カツのお店があります!
「矢場とん」ね! 大阪人はソース好きなんで、僕らソースは一升瓶で買いますよ。たこ焼き、お好み焼き、焼きそば、トンカツもですし、たくさんソース使います。「矢場とん」は最近、大阪の百貨店にもできていますよ。
――あとは「味仙」も近くにあります!
「味仙」だと、藤が丘の店舗が一番好みです。そこのメニュー、取り寄せしているくらい好きです! 辛くておいしいんですよ。
――辻本さんはグルメなんですね!!
そうですね。今はできていないんですけど、プライベートで「グルメ数珠繋ぎ」していました。食べに行った店で、店主に「どこの店がウマい?」と聞いて、次はその店に行くっていうのをしていました。ラーメン屋もあれば、割烹屋もあって、いろいろ繋がって、だいぶ行きました。職人がウマいと言った店は、やっぱりウマかったですね。
――次に行きたいお店は?
同じところに行きたくなったりするんですよね。「カドヤ食堂」というラーメン屋によく行ってて、その中でも本店にまた行きたいですね。今は、すごい混んでてなかなか行けないんですよ。その店も店舗によってメニューが違っていて。豚足入りのつけそばがあって、豚足が柔らかくて、酸味と深みがあって、ほんまにウマいです!
――幅広く食べ物がお好きということで、おいしいものがパワフルなお芝居に繋がっているんでしょうか。
そうですね。この前も公演の楽日においしいもの食べました! 今日は名古屋に来て、「しら河」のひつまぶしを食べました。ひつまぶしは、一度で何通りもの食べ方ができて、とってもおいしいですね。
芸歴35周年を振り返って…
――名古屋のおいしいグルメをご堪能いただいて良かったです! あらためまして、芸歴35周年おめでとうございます!! 今の率直なお気持ちを教えてください。
35周年もですけど、来年還暦を迎えるので、そっちに気持ちがいっています(笑)。もう35年か~という感じですね。振り返ってみると、あっという間ですね。
――芸歴35年間で、辻本さんのターニングポイントはいつでしょうか?
若手のときは、よく借金取りの役をすることが多かったんですよ。そこで、僕のアゴをいじるアゴネタができて、「アゴ本」って言われて「辻本や!」とツッコむっていうのがあって。それがあって新喜劇に出られていたんですけど、周りを見てみると、同時期に入った石田(靖)くんとか内場(勝則)さんは、主役を張って、すべてにツッコんでいって。言うたら、“司令塔”なんですよ。
僕は借金取りとかの役で、アゴネタやって、ステージからハケるだけ。このときに「このままでええんか?」とすごく考えて。もしかしたら、今の役でさえも続くかわからないけど、このままでいいのかなって。「いや、これやったらあかん」と思って、当時のプロデューサーに「アゴネタ辞めたいです」と言って、そうしたら「なんで辞めたいんや?」と聞かれて。「内場さんや石田くんのように、主役で司令塔として、新喜劇の舞台に立ちたいです」と伝えました。
「アゴネタ辞めたら仕事なくなるぞ」と言われたんですけど、「それでも辞めたいです」と伝えたら、ほんまに仕事がなくなりました(笑)。エラいことになってもうたな、と思いましたね。
――そうだったんですね。
だけど、間寛平兄さんが座長の広島横断ツアーで、主役の人がある事情で出演できなくなって、僕のところに代役の話がきたんです。そのとき、新喜劇では初めてっていうくらい寛平兄さんとがっつり絡んだんですけど、いろいろなところで「辻本、ツッコミおもろいぞ」と言ってくれたんです。
そのあと「なんばグランド花月」で、僕がやりたかった司令塔の主役の話をもらうことができたんです。仕事は少なくなりましたけど、あのとき勇気をもって「アゴネタ辞めたい」と伝えたことで、チャンスを掴めたのかなと思います。
――何か少しでもタイミングが違っていたら、また別の結果になっていたかもしれないですね。
そうです。新喜劇キャラクターの「茂造」も一緒なんですよ。20年前くらいに、茂造が大阪でちょっと人気出てきたかなというころに、「超!よしもと新喜劇」っていうコメディ番組があって、それは新喜劇メンバーだけでなくてタレントの方もいるような現場だったんです。これは、どうも上手いこといかへんくて。結局、大阪に帰ることになりました。
そのとき、また言いに行ったんですよ。「東京では、茂造が上手く組み立てることができませんでした。大阪でも中途半端に終わっています。一年間、茂造のキャラだけでやらせてください」と。他の人たちは、いろいろ役を変えてやるんですけど、一年間舞台をやったとしても、特番とか入ると、10回くらいしか僕の新喜劇が見られないんですよ。なので、「その10回で結果を出すので、やらせてください」と言いました。辞めるくらいの気持ちでしたね。
この結果が出たのが、「京橋花月」でした。寄席はしない、本格的な芝居をする「京橋花月 よる芝居」というのがあったんですけど、そのときのプロデューサーから「茂造でやってくれへんか?」と話があって、「責任は取るので、僕が台本を書いて、演出もやらせてください」と伝えました。それで任せてもらうことができて、公演は2週間くらいあって、はじめは少し空席があったんですけど、4日目くらいからソールドアウトになったんです。
このときに、一年間茂造を続けてきた効果があったんやなって実感しました。「よる芝居」は、今年で15年間続いています。今年は『天使の茂造』という公演を開催しました。
――『天使の茂造』、とても気になっていました! 辻本さん書き下ろしの作品ということで、どんなテーマで台本を書かれたんですか?
夏に行う「辻本新喜劇」という、2時間半くらいのイベントがあって、それは“笑い、笑い、笑い”で感動はないんですが、『天使の茂造』を開催した、GW期間の茂造の芝居シリーズは、“涙あり、笑いあり”です。
――『天使の茂造』は、どんな風に制作が進んでいったのでしょうか。
15年間やってきて、いつもオーラスに泣きの芝居をもってきていたんですけど、今年は1・2幕で違うセットの2セット構成にして、1幕に泣きの芝居をもってきて、それをネタ振りとしたドラマが2幕に繋がっているという内容にしました。
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