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「吉本新喜劇」の大人気キャラクター・茂造でお馴染みの辻本茂雄さん

――いつもどのように脚本を考えていらっしゃるのですか?

“ひらめき”ですかね。ずっとやってきていて、その間に別舞台の仕事もあるので、ひらめきで動いていることが多いですね。ひらめきと言っても、手を抜かず、とことん考えています。
「なんばグランド花月」の4回公演の合間、本当はみんなとご飯行ったりしたいですけど、それを我慢して、脚本を考えています。正直しんどいですけど、お客さんのためにやる限り、生半可な気持ちじゃだめだと思ってやっています

――脚本を作るにあたって、決まり事などはありますか?

「お客さん目線」ですね。若手はつい“自分らだけでやっている”と思いがちになるんですけど、やっぱり“お客さんを巻き込んで”やるべきだと思っています。僕とか島田珠代は、特にその気持ちが強いですね。ここに来てくれているお客さんを大切にしよう、大爆笑してもらおうという気持ちでやっていれば、オンエアで見ても面白いと思うので。これは座長のときからで、「ほんまに来てよかった。また来たいわ」とお客さんに思ってもらいたいです。

――今年3月には、4年ぶりの座長公演もありましたね。アドリブの連発で公演時間が延長したほど、盛り上がったようですね!

公演時間50分の予定が、80分近くになりました。だいぶカットしました(笑)。4年ぶりなので、お客さんの拍手とか笑いがめっちゃすごかったんですよ。笑い待ち、拍手待ちしているとまたそれで笑いとか拍手も伸びますし、それも含めて舞台だなと実感しました。

――お客さんを巻き込んでいるからこそですね。

そうですね。お客さんは「楽しかった」と言ってくれるので、うれしいです。祇園のイベントでは、お客さんのアンケートに全部目を通しています

――アンケートの印象的なメッセージを教えてください。

たくさんありますね。僕の舞台を見て「元気になった」というメッセージは特にうれしいです。あと、オンエアはされていないんですけど、僕の舞台は、公演の終わりにみんなで歌を歌うんですよ。コロナのときは、「コロナに負けへん。がんばろうや」というテーマで曲を作りました。歌っているとき、お客さんみんな泣いていましたね。みんな苦労したし、僕らも半年間舞台に立てなくて苦労したので、お互いに気持ちが分かち合えると言うか、その歌で共感ができました。思いっきり泣いてもらって、大爆笑してもらって、またがんばろうかと思ってもらえたら一番良いかなと思います。

――お客さんとの関係性も素敵ですね。他のインタビューも拝見しまして、辻本さんの根本にあるのは、お芝居なのかなと思いました。

そうですね。特に「よしもと祇園花月」の方は“芝居、芝居”しています。吉本の芸人だけちゃうので、いろいろな人に手伝ってもらっています。例えば、僕が朝ドラに出ていたときに出ていた子とか、ほんまに芝居が好きな人たちがいます。
「御園座」や「辻本新喜劇」は、2日間くらいの稽古なんですけど、「よしもと祇園花月」は20日間くらい稽古しています。
まあ、今回の「御園座」はめちゃめちゃおもろいですよ。ギャグだけじゃなくてストーリーがおもろいです。

今夏の「御園座」公演について

――すごく楽しみです!! ちなみに、今回の「御園座」公演『吉本新喜劇茂造スペシャル&日替わりバラエティショー』の企画は、どのように生まれたのですか?

僕の芸歴30周年の打ち上げのときに、「御園座」のスタッフの方から「こういう企画、辻本さんと一緒にやりたいんですけど、引き受けてくれますか」とお話がありました。簡単に言えば、“豪華なメンバーが御園座に来た!”みたいな公演ですね。

――ご出演される皆様の豪華なラインナップに驚きました! 今作の見どころを教えてください。

まず、セットが新しくなりました! 茂造セットは高いのに、会社の方から「セットを新しくしませんか?」と言っていただきました。いつもの茂造の楽しいオープニングから始まり、今回は“対比ネタ”がポイントですね。言葉遊びや、見た目も面白くて言葉も面白いシーンがあります。茂造特有の“天丼”もあります。
そして、これまで「御園座」の舞台に上がったことのない若手を何人か連れて来ました! お客さんも必ず盛り上がってくれると思います。
あと、吉田ヒロさんが一緒に暴れてくれます! 40~50代の方、特に楽しみにしていてください。吉田ヒロさんに、一発ギャグをしてもらいますよ! 本人が嫌だと言っても、僕が台本に書いたので、やらせます(笑)。
こういうアドリブもとか入れて、たまには脱線しても良いと思うんですよね。またちゃんと元に戻したら良いので。脱線と言っても、例えば、悪い役だからアドリブで追い込んだら、追い込んだときに出てくる言葉がめちゃくちゃおもろかったり、あかんときもそれはそれでおもろいっていう。緊張感がすごいあります。

――辻本さんは、元々アドリブが得意だったのでしょうか。

そんなことないですよ。あとは、アドリブでやったことがめちゃめちゃウケることがあるんですよ。それが本ネタになることもあります。でも、本ネタにしようと思ったら、追い詰められた感のある芝居ができる子じゃないといけないんですよ。慣れてきたらおもろくなくなるんで、できる子には「あのアドリブ、本ネタにしようか」と提案することがありますね。なので、本ネタになったアドリブで笑いを取るのは、すごく演技力がいると思います。ほんまに芝居ができる子じゃないと、新鮮な芝居ができないですよね。

――アドリブが楽しい!と思える理由は何かありますか?

僕はアドリブが生きるように、芝居をちゃんと作ることに専念しています。家と同じで、基礎工事をしてなかったら、ぐらついたり、斜めになったりするんですよ。なので、芝居の基礎工事だけはちゃんとしておいて、その中でなんぼ暴れても大丈夫なようにしています。なので、脱線してもまたすぐに戻れるんですよ。
ええシーンはええシーンで、泣く芝居のときはお客さんも泣いてくれます。僕は“緊張と緩和”を一番大事にしていて、お客さん泣いてんのにそこで僕はボケるんですよ。そうすると、ドカーンと笑いが起きるんです。風船もそうですよね。小さい風船を割ったところで、ポンとしか音が出ない。僕は緊張で大きく膨らませておいて、ボケでバーン!と割るんです。
そういえば、今回のアンケートで多かったのは「泣いたり、笑ったり忙しかった」というものでしたね(笑)。
今回の「御園座」公演は、こんなんあるんちゃうかな?という中での展開なので、観ている方も気持ちが入りやすい内容だと思います。

――ご自身で構成されたものが、舞台というカタチになるのは、毎回緊張感がありますよね。

そうですね。僕の公演は、僕がすべて背負っているので。例えば、僕が茂造でテレビに出ていて、おもろなかったら、脚本や演出家ではなく、「辻本おもろないやん」ってなるんですよね。「御園座」の舞台も、「辻本おもろい!」って思ってもらえるように、ええもん作らんとあかん、と思っています。

――舞台では、若手の皆さんとの交流も多いですね。

そうですね。僕の舞台に出てくれる若手に、「僕はこういう気持ちで脚本書いたから、もういっぺんやってくれへんか」と伝えると、次に芝居を変えてきたりとかして、「ええやん!」と思う若手がいますよ。共演していろいろと感じることが多いです。「この子、こういうことができるんや。次はこういう役で使いたい」とか思いますよね。あとは“間の取り方”は、厳しく指導しますね。

――お笑いは“間”が大切なんでしょうか。

間は、ほんまに大事ですね。少しでもずれたら、笑いの大きさが変わってきます。さっき話した、緊張と緩和もそうですけど、お客さんが笑っているときに喋ったら、そのときに言ったことが聞こえない。だから、次に何が起こっているのかわからない状態になるんですよ。なので、「笑い待ちせぇよ」ともよく言っています。

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7月18日(火)~23日(日)『吉本新喜劇 茂造スペシャル&日替りバラエティショー』が「御園座」で開演! 人気キャラ“茂造”でお馴染みの辻本茂雄さんインタビュー

WRITER

Satomi Hirata

Satomi Hirata

千葉県出身。週末の楽しみは、東海の温泉やスパに足を運ぶこと。ヨガ、お散歩も大好きな健康オタク。名古屋歴は浅いながらも、日々の発見を大事に、新鮮で楽しい情報をお届け。

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