名古屋で行ってみたいスポットは…「スガキヤ」
――4月からはバンドツアーが開催されます。5月6日には「THE BOTTOM LINE」での愛知公演もありますが、名古屋にはどのような印象をお持ちですか?
名古屋の方はちょっとシャイなのかな? 結構、心を開いてくれるまでに時間がかかるイメージがありますね。でも、ほとんど毎年、名古屋には来させていただいてて、うれしいです。
――名古屋で行ってみたいスポットはありますか?
「スガキヤ」に行ってみたいですね。色んな人から聞くけど、まだ食べたことがない。最近、1000円以上するラーメンも出てきてますが、博多っ子からすると、衝撃的。「スガキヤ」はリーズナブルな価格らしいので(笑)。
今一番行ってみたい場所は…
――小山田さんといえば“旅”ですが、小山田さんが今一番旅してみたい場所はどこですか?
やっぱり、インドですね。インドってすごく広くて、まだ行ききれていないところもたくさんあるので。ここもいいよ、ここもいいよって話をたくさん聞く中で、すごい人気だなってところがいくつかあって、北部の方にある「マナリ」とか。一番気になっているのは「ラダック」っていうところなんですが『きっと、うまくいく』っていうインド映画のロケ地になった場所で、一説によると、世界で一番星がきれいな場所って言われているらしいです。友達に写真を見せてもらったこともあるんですが、すごく素敵で。チベット系民族がラダックに流入して住み着くようになったことから、チベット文化が今も深く根付いているそうで、それも含めて気になってるスポットです。
――夢がありますね…!
そうですよね。でも、日本と比べるとカルチャーが違うところも多いので、行く人は事前にしっかり調べたほうがいいです。注意事項とかもすごく多いので、ふらっと行くのはおすすめしないですね。
――これまでに何度か行っている小山田さんだから、説得力がありますね。
去年も行きましたが、もう行きたいですね。世界中行きたい場所はたくさんあるんですけど、その中でもインドは特に。
――最後に名古屋の皆様に一言お願いいたします。
雑誌『KELLY』もいただいて、いろんな名古屋のグルメ情報を仕入れたので、これから開拓していこうと思います! ぜひライブを観に来てください。
――ありがとうございました!
- 2024年1月17日(水)RELEASE
- 2nd album『時をかけるメロディー』(CD & Digital)
- 通常盤(CD) 3300円
初回限定盤(2CD) 4400円
VICTOR ONLINE STORE限定セット(初回限定盤+Tシャツ) 7150円
- ▼収録内容
- 01. コナーラクへ
02. マジカルダンサー
03. アルティッチョの夜
04. サイン
05. 時をかけるメロディー
06. 月光荘
07. 彼女のジャズマスター
08. それは風のように
09. 恋はマーブルの海へ
10. 汽笛
11. 君に届かないメッセージ
12. スライディングギター
- 2024年3月20日(水)RELEASE
- 2nd album『時をかけるメロディー』(アナログ) 4400円
- ▼収録内容
- A面
01. コナーラクへ
02. マジカルダンサー
03. アルティッチョの夜
04. サイン
05. 時をかけるメロディー
06. 月光荘
B面
01. 彼女のジャズマスター
02. それは風のように
03. 恋はマーブルの海へ
04. 汽笛
05. 君に届かないメッセージ
06. スライディングギター
- 「小山田壮平 バンドツアー2024」
- 2024年4月6日(土)新潟県 studio NEXS
2024年4月12日(金)北海道 札幌PENNY LANE24
2024年4月20日(土)宮城県 darwin
2024年4月29日(月・祝)香川県 DIME
2024年5月6日(月・祝)愛知県 THE BOTTOM LINE
2024年5月11日(土)岡山県 CRAZYMAMA KINGDOM
2024年5月18日(土) 福岡県 DRUM LOGOS
2024年5月30日(木)東京都 Zepp DiverCity(TOKYO)
2024年6月2日(日)大阪府 Zepp Namba(OSAKA)
Base Ball Bearニューシングル「海になりたい part.3」リリース& 三度目の武道館ライブ開催!小出祐介さん(Vo./Gt.)にインタビュー
Base Ball Bear(ベースボールベアー)が10月12日(水)にニューシングル「海になりたい part.3」をリリース。さらに、結成20周年イヤー最終日でもある、11月10日(木)にて三度目となる日本武道館ライブの開催が決定しました! 今回、小出祐介さん(VO./Gt.)にインタビューをしてきました! ニューシングルに込めた想いとその制作過程、10年ぶりとなる日本武道館への意気込みを語っていただきました。 Base Ball Bear PROFILE 新たな試みを発信し続けているスタイルから“実験バンド”とも呼ばれている大人気ロックバンド。2001年11月11日に結成し、2006年にメジャーデビュー、昨年20周年を迎えた。2016年から、小出祐介(Vo./Cho.)、関根史織(Ba./Cho.)、堀之内大介(Dr./Cho.)からなるスリーピースバンドとして活動している。日本最大の野外フェス「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」や、年越しフェスといえばの「COUNTDOWN JAPAN」には2006年以降から全て出演し続けている。 「海になりたい」は最後にハマったフレーズ ――まず、ニューシングルの「海になりたい part.3」について。これまでにリリースした「海になりたい」「海になりたい part.2」は、それぞれ違った背景をもつ曲ですが、「part.3」となる今作は、どのように出来上がった曲なんでしょうか。 今回は「海になりたい part.3」を作ろうと思って作り始めたのではなくて、実は最後にハマったんですよね。「海になりたい」っていうフレーズが。というのも、すごくややこしい話になるんですが、そもそも「海になりたい」は、2010年に出した3.5枚目の『CYPRESS GIRLS』というアルバムに収録されている「BAND GIRL’S SPIRAL DAYS」の原型なんですね。その「BAND GIRL’S SPIRAL DAYS」の男の子版を作ろうと思ったのが、今回のスタートだったんです。 でも、なんかこう、歌詞を考えて作っているうちに、架空のお話を書くっていうのが今の自分のモードに合わなくて。というのも、3分半の短い曲なので、その中で色んな背景を説明して書くには、どうしてもストロークが短すぎるので適していないなと。だから構造上、お話でありながらも、ちゃんと自分の現在と重なっているものじゃないといけないなというプランに至りました。ただ、それに気付いた段階から、めちゃくちゃ悩んじゃったんですけど(笑)。 終わらない片思いをしている「男の子」と、音楽に対して終わらない追求をしている「自分」 自分は制作を本当に「しんどいな」と思うタイプなんですよね。「なんで俺は毎回こんなことをしなきゃいけないんだろう…」って悩みながら、朝までかかってる。それでもやめないのは、理想の音楽なのか、形にしたいパーフェクトな表現なのか、「これが俺の人生最後の一曲だ」みたいな、何かに辿り着きたくて毎回頑張ってるんですよね。でも、これって恐らく年齢を重ねるごとに、成長していくごとにゴールって変化しちゃうんで、終わらないんですよ。曲という世界の中で終わらない片思いをしている「男の子」と、現実世界で音楽に対して終わらない追求をしている「自分」――。それを重ねてみたら、上手いこと曲になるんじゃないかって。 「海になりたい」というフレーズは、これまでも2度使っているんですが、「part.2」以降も何回も「part.3」にあたるようなものを作ろうとしていたくらい気に入っていて。「海になりたい」って、意味わかんないじゃないですか。でも、何を指しているかはわからないけど、自分のうまく言語化できない感情だったりとか、言語化できない言語とか、そういったものを表現しているフレーズだと思っていて。歌詞にも出てきますけど「心象風景」ですよね、「海になりたい」という感覚自体が。すごく曖昧だけど、自分にとっては「こう言うしかない」っていうワンフレーズなので。それが今回、こういうタイミングでうまくハマったというのは、一カ月近く歌詞を悩んだ甲斐があったなと思いましたね。 ――歌詞にもある“サイダー”のように爽やかで、思わず青春時代を思い出してしまう一曲でした。サウンド面での今作の聴きどころはありますか? サビのコーラスが良いんですよね。関根さん(Ba./Cho.)が考えたんですけど。良いコーラスラインで、よく思いついたなって。歌詞が上がるのが歌入れの当日なんで(笑)、関根さんは歌詞を知らずにとりあえずコーラスラインを考えていて、レコーディングの時に初めてそれが入るんですけど。デカめに音量を出したくなる、素晴らしいコーラスラインでした。 海の一番の思い出は、幼少期に行った「ハワイの海」 ——小出さん自身は「海になりたい」ですか? うーん(笑)ただ僕、全然泳げないので。海行ったら行ったで何か怖いんですよね。だからきっと恐らく、現実の海がすごい好きってわけじゃないんだと思います。「海」に関して思い出してみると、溺れかけて怖かったということとかで。子供の頃、ハワイの潜水艦ツアーに行ったんですよ。潜水艦に乗る場所が海の真ん中で、そこまで船で行くんです。潜水艦までのその船が、むっちゃくちゃ揺れて、それで完全に船酔いしちゃって。妹は当時小さかったんですけど、もうダウンしちゃって。潜水艦に乗る前に妹と、父、母はもう帰っちゃったんですよ。おじいちゃんとおばあちゃんと僕だけで行ったんです。 ——強いですね(笑) いや僕もダメだったんですよ。でも、なんとか乗って。潜水艦の閉塞感ってすごくて、かつ船酔いが全然持続するんですよね。おばあちゃんに「しんどい…」ってずっと言いながら乗って、ハワイの海をずっと行くと旧日本軍の沈んだ飛行機とか、綺麗な魚がワアってなってて。でも「綺麗だな」っていうのと、死にそうに船酔いしてる自分の気持ちが戦ってて。それでおばあちゃんに「なんでこんなに船酔いしてるんだろう」って言ったら、「日本人だから、体ちっちゃくて酔っちゃうんだよ」って。「日本人だからか」ってチラッと横を見たら白人のおじちゃんが思いっきり吐いてました。海の一番の思い出はこれです(笑) ——ええ!(笑) (笑)。だからあんまり現実的に海になりたいって訳ではないですね。 音楽へのリスペクトと、文学へのリスペクト ——ベボベといえば、文学的で叙情的な歌詞が印象的ですが、普段どんなところからインスピレーションを受けていますか? いま「文学的」とおっしゃっていただいたのに対抗する訳じゃないんですけど、もう「文学的」って言われるのが本当に嫌だなと思っていて。 ——え! あ、今、嫌だと思ったわけじゃないですよ。日頃から「文学的だって言ってくれるな」と思っていて。なぜかというと、自分が文学とか文芸に対するリスペクトが強いから、申し訳ないというか。だから、今作に「歪む文学」というフレーズをあえて使ったんです。それを入れたら「文学的だ」って言われないかなと思ったら今言われたんで、ちょっとびっくりして(笑)。 ――「文学的と言ってほしくない」というのは、文学に対するリスペクトからだったんですね。 今回は、制作の合間で、頭を回転させるために結構本を読んでいました。最近読んだのは『ペンギン・ブックスが選んだ日本の名短篇29』(新潮社)という本で、村上春樹さんが解説してるんです。でも僕、村上春樹さんの作品は、『アンダーグラウンド』(講談社)というノンフィクション以外は読んだことがなくて。ただ、文章がめちゃくちゃ上手いっていうのはわかっていて。何かを解説するのもめちゃくちゃ上手い。村上さんの翻訳した作品はいろいろ読んでいます。 だからこれも、村上さんが解説したとあって「絶対面白いだろうな」と。読むと、三島由紀夫の『憂国』という作品が載ってまして。多分、20年くらい前に読んだことがあって、当時はあまり分からなかったんですが、今読んだら、もう本当にすごくて。お話の壮絶さはもちろん、比喩表現や一つ一つの場面描写、心情描写が。 それを読んだあとだったから、なおさら「僕の歌詞など文学的だと言ってくれるな」と。だから今回、歌詞に「文学」という言葉をあえて使ったのは、自分を文学的だと言ってくれるのは申し訳ないから、恥ずかしいからというのが1つと、あとは同時に自分が音楽やっているとか、これだけ悩んで歌詞書いているっていうことは同時に音楽へのリスペクトもそうだし、文学とか文芸へのリスペクトもそれだけあるからっていうこと。自分は文学をやっている人間ではないと思っているんですけど、その肌の表面をかすめることが出来たらなと思っています。 メンバーと演奏して曲を作る、どんなもんでも楽しかった ――楽曲制作の面では、コロナ禍以前と現在とで心境の変化はありましたか? 今って、データのやり取りで曲を作っていくことが簡単にできますし、実際うちの制作も最終的にはデータのやり取りでデモを作っていくんですけど、それに至るまでのリハスタで音出して曲作る、みたいなプロセス……。メンバーでスタジオに入って色々曲を作ったり、ああだこうだ言いながら演奏したり。それ自体が、やっぱりどんなもんでも楽しかったんですよね。なにせ2020年は、メンバーに4カ月間、直接会ってないというのもあったんで。「リハーサルやれるだけで楽しい」みたいなのがあって。 それから1、2年経って、2020年よりはライブや制作活動が増えてはきましたけど、やっぱり演奏する一個一個の機会が貴重だと。そして、それが楽しいっていう感覚を持っています。だから、今回もその演奏する体感というか、手ごたえや感触を大事にしましたね。三人で演奏しているときに、それぞれが良い感触になるまで自分たちのパートを調節して、みたいなことができましたね。 ――今回、編曲がBase Ball Bearとなっているんですが、音作りやフレーズなどはそれぞれで考えられているんですか? 基本はスタジオで全員で曲を演奏しながら組んでいくので。全体をこういう風にああいう風にしてくれっていうのは僕からオーダーしてっていうのはあるんですけど、ここのフレーズはこうしてみたらどうかという提案は二人からもらって、少しずつ丁寧に大枠決めて、そのあとディテールを詰めていくっていう感じです。 次のページ… 三度目の「武道館公演」への意気込み、 前回の武道館から10年間を振り返って 三度目の「武道館公演」、前回から10年間を振り返って ――これまでに日本武道館でのワンマンライブを2度行っていますが、前回の武道館公演から約10年、振り返って改めて感じることは? この10年はそうですね、前回は2012年なんで、タイミングとしては4枚目のアルバム『新呼吸』出したときですかね。その流れであった武道館なんですけど、それぐらいの時が一番ライブに関して迷子だった時期で。そもそも2010年の1回目の武道館のライブというのが、とくに自分なんですけど、「武道館やってやったぞ」という感覚というよりかは、メジャーデビューした勢いの中で、そのレールの上に誰かが用意してくれたという感覚。だから、あんまり武道館やるということに対して感慨とかがないまま、迎えたっていう。 ただ、武道館のステージに立ってみたら自分がその武道館ライブをやる器じゃないと、その時に気付いてしまって。ライブ中にどんどん血の気が引いていくっていう感覚があったんですよね。それまで何となく勢いできちゃったけど、勢いで立ってみた結果、自分自身を信じられるほどの実力が伴っていないっていうのを感じた。武道館って真上に国旗がぶら下がっているんですけども、その国旗の下で、客席がすり鉢状になっているんで、ステージ上からだとお客さんが壁みたいに見えてくるんです。その壁を見てなんかこう、サーッと熱が引いていく感じがして、怖かったです。 そこから2011年に東日本大震災があって、ちょうど自分たちの10周年ツアーと震災がぶつかってしまって、世の中のムードと、被災地のことを考えて「なんで俺らライブやってるんだろう」と思いながら、苦しみながらツアーを回って、そこで作ったのが『新呼吸』というアルバム。その後の2回目の武道館は、1回目よりも頑張ろうという気持ちで、「どうにか攻略してやる」というつもりでステージに立ちましたが、それでも終わってみたら、感想としては「まだあるな」と。乗り越えるにはまだ何か必要だな、と。課題というか、自分たちの足らなさも感じました。 それからの10年間の中で、ライブのことを考えすぎて迷子になっている時期もありました。メンバーが一人抜けて三人になってまた一からというか、新しく何か積み立てを始めなきゃいけないということになり、ミュージシャン仲間や先輩にサポートしていただいたりする中で、やっと自分たちの地肩が信じられるようになってきて、そんなときに「20周年は武道館やりたいね」という話が自分たちの中で出てきまして。だから今回の武道館公演は、1、2回目の、走っていたレールの上にぽっと湧いてきた武道館ではなく、自分たちが挑戦しようと思って開催するライブ。「やってやろう」という気持ちで臨もうと思っています。 半年前くらいにはもうセットリストの土台は考えていました。今リハーサル中なので、細かく変わっていったりはしてるんですが、それくらい早くから準備し始めましたね。やっぱり準備はこの先の自分を裏切りませんから(笑)。早く始めるのに超したことはないですね。 大団円を締めくくってやるという気持ち 僕ら11月11日がバンド結成日で、武道館は11月10日で20周年イヤー最終日になるんですね。平日なんですけど、不幸にも(笑)なかなかこういう日程でスケジュール取れることあんまりないと思うので、20周年のこの1年の活動の大団円を締めくくってやるしかないなと思っております。全力で頑張りたいと思っております。 ――結成から20周年を迎えられたということで、バンドも新章へ突入していくことと思いますが、これからどのような“Base Ball Bear”にしていきたいですか? 21年目、来年2023年の展望としては、ツアーで全国をまわりたいですね。この2年をかけて徐々にツアーがまわれる状況にはなってきましたけど、最大が8か所みたいな感じなので。以前は平気で20か所くらいはやっていましたから。もうずいぶん長らくいけていないエリアもあるので、そういうところにも行きたいし、ツアーこそがロックバンドやってる醍醐味だと思うので。全国各地に行けるようにまたなりたいなと思ってます。作品に関しても、前作『DIARY KEY』と今回の曲で20年という部分を締めくくるには十分な作品を作れたと思ってるんで、次は遊びたいです。遊びを必死に堪えていたこの2年間のような気がするので(笑)、面白い作品を作りたいと思っております。 ――最後に、応援してくれるファンの皆様に一言、お願いします! 「20周年を支えていただいて、本当にありがとうございます」という感謝と。“Base Ball Bear”は変化し続けてきたバンドなので、これからもファンの皆様をふるいにかけ続けると思いますが(笑)、面白がっていただけたら幸いです。 Base Ball Bear Digital Single「海になりたい part.3」 2022.10.12 Release URL https://baseballbear.lnk.to/umininaritai3 20th Anniversary「(This Is The)Base Ball Bear part.3」 問い合わせ ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00~15:00) 日程 11月10日(木) 会場 日本武道館 (東京都千代田区北の丸公園2-3) 時間 OPEN/18:00 START/19:00 料金 チケット料金/7700円 ※来場特典有り チケット販売 e+ https://eplus.jp/bbb ローソンチケット https://l-tike.com チケットぴあ https://t.pia.jp
【インタビュー】マハラージャンさん「自分の中で一番大事な曲になった」EP『蝉ダンスフロア』をリリース!
2023年7月14日(金)、シンガーソングライターとして活動するマハラージャンさんがEP『蝉ダンスフロア』をリリースしました。 なんといっても、スーツ姿にターバンを巻いた独特のビジュアルが特徴的なマハラージャンさん。ユーモアあふれるリリックと、ソウルやファンクといったブラックミュージックから現代的なエレクトロサウンドまで取り入れた、新感覚なサウンドが話題を呼んでいます。 今回、「蝉ダンスフロア」の制作エピソードや曲へのこだわりをはじめ、収録曲である「波際のハチ公」、国際サイクルロードレース「マイナビ ツール・ド・九州2023」の公式テーマソングにも選ばれた「DREAM」の2曲についても、たっぷりお話を伺いました。 PROFILE マハラージャン 東京都出身の男性ソロ・ミュージシャン。大学院卒業後、CM制作会社へ就職。会社員として勤務する傍ら、日夜音楽活動に勤しみ、2019年11月にEP『いいことがしたい』をデジタルリリース。2021年3月の時点では会社を辞め、マハラージャンとしての活動に専念。音楽番組や人気YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」への出演が大きな反響を呼んだ。 「蝉ダンスフロア」は一番大事な曲に ――『蝉ダンスフロア』EPリリースおめでとうございます。今回のEPは、それぞれ違った色を持った楽曲が収録されていると感じたのですが、アルバム全体としてのコンセプトはありますか? 全体としてのコンセプトはあんまり決めてなかったんですが、結果として“夏”を表現できたアルバムになったと思います。「蝉ダンスフロア」が自分の中で一番大事な曲になったと感じていて、そういう曲を作ることができたのがまず嬉しいですね。これが出せたらもう良い!ってくらいです。 ――「蝉ダンスフロア」は、ご自身の原点のような曲だとお聞きしました。 そうですね。今回この曲で、アナログシンセサイザーを使用したのですが、僕、アナログシンセの音色が本当に大好きで。大好きってことに気付いたのも徐々にだったんですけど。自分でアナログシンセを購入して、実際に演奏して、“めっちゃ最高!”って思って。どうしてもこれを使った曲を作りたいなっていう思いが高まっていきました。それで今回、この曲を作ることができました。 ――マハラージャンさんがそこまで愛してやまないアナログシンセの魅力は、ズバリどういったところでしょうか? やっぱり、音ですね。ズバリ、この圧倒的に存在感のある、一聴してカッコいい音。デジタルシンセも魅力的ですが、アナログシンセは圧倒的にタイプなんです。ぜひ、皆さんにこの魅力を知ってほしいです。 わかりやすいところで言うと、『まんが日本昔ばなし』のエンディング曲である「にんげんっていいな」の冒頭部分もアナログシンセなんですよ。あれって、めちゃくちゃかっこいい音してるんですよ、実は。実はあの曲にもこの曲にもアナログシンセが潜んでいて…って言いだしたらキリがないくらい(笑)。とにかく好きなんです。 ――そのアナログシンセの魅力を「蝉ダンスフロア」でどのように取り入れましたか? 曲の頭でアナログシンセの音が“ブゥン”って入るんですけど、あれ一つだけ聴いても、やっぱりアナログシンセって最高だなって思います。あれは「オーバーハイム OB-X8」っていう最新のシンセを使った音なんです。アナログシンセって、80年代くらいに最盛期を迎えて盛り上がっていたものなので、若干、音にレトロ感があるというか。それがすごいく好きな理由の一つではありますね。 僕としては、アナログシンセを使って昔っぽい曲を作りたいというより、現代のものに取り入れていきたいという気持ちがあって。この「オーバーハイム OB-X8」は、アナログシンセだけどあまり古く感じさせない音色で、それがすごく気に入っています。 セミの一生をコロナ禍と照らし合わせた ――歌詞は「コロナ禍」をセミに例えているとか。そう聞くと、“セミ”にも共通点を感じる部分があって不思議な気持ちでした。この楽曲を制作しようと思ったきっかけはなんですか? 仮歌の段階でサビの「蝉ダンスフロア」の部分はできていたんです。実は全体のコンセプトの話にも繋がるのですが、普段の僕の作曲の仕方に訳があって。一回、頭の中を空にして適当に歌って、そこに“こういう歌詞にしていこうかな”って感じで歌詞を乗せていくんです。「蝉ダンスフロア」でいうと、「蝉ダンスフロア」っていう音ができたときに“セミの話にいこうかな”ってなって、そこから考えていきましたね。そしたら、セミが地上に飛び立つ日を土の中で待っているように、僕たちも3年間コロナ禍で苦しい閉じこもった生活をしていたよなって。あと、セミの一生もそうなんですけど、人間も7月が始まったと思ったらもう終わってたり、すごく一瞬で時間って過ぎていくじゃないですか。「命短し恋せよ乙女」じゃないですけど、一瞬一瞬を逃さないように謳歌したい、しないといけないっていう気持ちがあったので、それを表現しました。 ――セミの性質とコロナ禍を掛け合わせるっていう着眼点、それをしっかりマハラージャンさんならではの音楽で表現できているのも素敵です。少し話していただきましたが、マハラージャンさんの作曲方法をより具体的に教えていただけますでしょうか。 表現が難しいのですが“適当に歌う”っていうのが結構肝でして。“ラララ”って歌ってしまうと、もう“ラララ”なんですよ。じゃなくて、なんかこう、本当に適当に歌うっていう。僕も適当に歌うモードに入らないと、なかなか歌えないんです(笑)。それで、歌ってみると、出てくる歌詞が意味わかんないんですけど面白かったりする。そこで出てきたものを大事にしていますね。 ――適当に歌っている段階で「セミ」などのワードも出てきたりするんですか? そうですそうです。それこそセミとか、ダンスフロアとか。普段だったら掛け合わせない言葉の組み合わせが出てきたりして、面白いんですよ。 ――色々考えてしまって、“適当”にするには結構難しいですね…。 そうですね。でもハードル高いと思いきや、勝手に口がそういうモードに入っていく瞬間があるっていうか。恥ずかしがらずに適当に歌ってみることがポイントです。 頭の中に夏の景色が広がってつくった「波際のハチ公」 ――「波際のハチ公」は爽やかなテイストで、まさに夏にぴったりな曲だと思いました。こういった季節感のある曲は、これまでのマハラージャンさんの楽曲になかったと思うのですが、どのようなコンセプトで制作されましたか? ただただ、夏にぴったりな、爽やかな曲を作りたいという一心で。去年の真冬の2月ぐらいに考え始めて、頭の中にすごい夏の景色を広げて作りました。 ――「ハチ公」は、かの有名な飼い主の帰りを待ち続ける忠犬のことを指していると思うのですが、“夏を待ち焦がれている”という気持ちで? そのあたりは結構ぼやっとさせてるんですけど、何かを波際で待っていて何かが来た。憧れの人かもしれないし、待ち焦がれていた何かかもしれないしっていう。これも本当に適当に歌って作った曲なので、それぞれの解釈で受け取っていただければと思います。 ――「蝉ダンスフロア」や「波際のハチ公」もそうですが、マハラージャンさんならではの独特なワードセンスや耳に残るフレーズは、どこからインスピレーションを受けているのでしょうか? 日常の中で印象に残ったものや面白いなって思ったものは大事にしていますね。何が面白いか面白くないかを考える癖がずっとついていたっていうのもあると思います。それも、CM制作の現場で働いていた経験が大きいなって、最近すごく感じていて。CMって、おいしい瞬間をピックアップしていくというか、チョイスする能力が必要なんです。そういう能力とか、“何が面白いか”の基準とか、そういうのが現場を通して鍛えられたなと思います。 ロードレースという競技と“夢”の共通点を歌に ――「DREAM」は、これまでの楽曲とまた違う印象で、個人的に一番好きな楽曲でした。“夢”がテーマになっていると思うのですが、楽曲に込めた思いをお聞かせください。 ありがとうございます。去年の全国ツアーのタイトルが「夢」だったんですが、これまでふざけた曲名をつけることが多かったので、逆にあえてそういう名前にしてみたら面白いかも、みたいな軽い気持ちで付けたんです。それで実際、ツアーを回ってみたらすごく“夢”について考える機会があって。それで曲も作ってみようかな、と思って作り始めました。 この曲が、国際サイクルロードレース「マイナビ ツール・ド・九州2023」の公式テーマソングにも選ばれたので、ロードレースの競技と“夢”を組み合わせました。“夢”にもリレーみたいなところがあると思っていて、自分もこういう風に音楽をやれているんですが、かつて自分が憧れていた職業だったわけで。もしかしたら、僕を通してやってみたいと思う人もいるかもしれない。そういう繰り返しがリレーみたいだと思ったんです。サイクルロードレースもチーム戦なんですが、チームの中の一人をゴールさせるために、残りの仲間が風よけになったり、自己犠牲の精神のある競技で。ゴールという一つの目標、夢に向かって、実際にはバトンを持っているわけじゃないんですけど、気持ち的な部分で繋いでいく。そういうものを曲に表現しました。 ――社会人生活を経て、現在は音楽1本で活動しているマハラージャンさんだからこその説得力というか、たくさんの人の心に響く歌詞になっていると思いました。また、この楽曲では、九州の景色もイメージされたそうですね。 僕、九州を一人旅したことがあって。そのとき、特に阿蘇山は、車で運転していてすごく気持ちよかったんです。この大会のプロモーション映像の景色もすごく綺麗で。そういう風景や景色を見て思い出しながら、合う音楽を作っていく感覚で作りました。 ――九州の旅での思い出で印象深かったことはなんですか? 鹿児島の高速道路に入ったときに、車のフロントガラスにべちゃべちゃべちゃって虫がくっついて、それが思い出です。 ――えぇ…(笑)。 (笑)。他には…僕、モンスターハンターシリーズが好きで。桜島がモンハンの舞台なんですけど、なんかもう実際に見てみると、龍とか飛んでないのに太古の景色に見えるっていうか。桜島の山から少し煙が出ていて、噴火している感じとかが、CGを入れたりして映像を撮ったら面白そうとか考えて、とてもインスピレーションを受けましたね。 音楽的な奇跡を起こしたい ――また、今年11月からワンマンツアー「奇跡」が開催されますが、意気込みをお願いいたします。 音楽的な奇跡を起こしたいっていうのが、まず第一です。とにかく僕は音楽が大好きなので。今回もバンドセットで、いつものメンバーとライブをやらせていただくんですけど、奇跡的な演奏ができたらなと思っています。ライブに行くとバンドですごいかっこいい瞬間に出合えたりすると思うんですが、そういう瞬間をとにかく起こしたいっていう気持ちです。 ――22日(水)は名古屋でのライブがありますが、名古屋にはどのようなイメージがありますか? 名古屋にはなんか僕、友達多いんですよね。大阪でしばらく暮らしていたこともあって、ほら名古屋って東京と大阪の間じゃないですか。だから、感覚が近かったりして、そういうのも関係あるのかなって思いますね。全然、僕が思ってるだけの持論なんですけど。 ――名古屋の人にはどのようなイメージがありますか? そうですね…。友達なのに、ライブに来てくれない。 ――あれれ…(笑)。 そうなんです。一回も来てくれないんです。 ――もしかしたら、22日は来てくれるかもしれないですね。 そうですね。去年来てくれてないから、今年どうなのかなって思ってるんですけど、もしかしたら“奇跡”起きるかもしれないですよね。 ――ぜひ、名古屋のご友人の皆様、観に来てあげてください。最後に、ファンの皆様に一言お願いします! そうですね。あのー、僕、水シャワーをよく浴びるんです。夏にクーラーをつけなくても、水シャワーさえ浴びれば涼しくなれるし、汗や臭いも取れますので、水シャワー、オススメです。 ――以上で大丈夫ですか?(笑) ライブあるのでよろしくお願いいたします、だと面白くないと思うので。あとは、えーっと、名古屋の「あつた蓬莱軒」はすごく並ぶので、ちゃんと時間を確保してください。 ――「あつた蓬莱軒」は行ったことがあるんですか? それが行ったことないんです。周りにさんざんおいしいって聞かされてるんですけど、ずっと行けてなくて。ずっと頭の中に残ってます。 ――(笑)。それはぜひ食べてほしいです。 あと、僕、最近、鉄のフライパンを買ったんですけど。それで料理してるんですが、もう全然味が違うんですよ。本当においしくなるんですよ。若干手入れは面倒くさいんですけど、オススメです。 ――有意義な情報、たくさんありがとうございました!(笑) デジタルEP『蝉ダンスフロア』 2023年7月14日(金)リリース 配信リンク https://maharajan.lnk.to/SemiDanceFloor-EP 収録曲 1. 蝉ダンスフロア 2. 波際のハチ公 3. DREAM 4. 噂のキャンディ 5. 雑菌フィーバー マハラージャン LIVE TOUR「奇跡」 11月5日(日)北海道・札幌ペニーレーン24 11月22日(水)愛知・NAGOYA CLUB QUATTRO 11月28日(火)大阪・心斎橋BIG CAT 12月7日(木)福岡・DRUM LOGOS 公式サイト https://maharajan.love/ 撮影/辻瑞稀(@sipruixi) ※掲載内容は2023年8月時点の情報です
人気絶頂のgo!go!vanillasが新アルバム『FLOWERS』をリリース!Gt.柳沢進太郎さんにインタビュー
go!go!vanillas(ゴーゴーバニラズ)のニューアルバム『FLOWERS』が12月14日にリリースされました。アルバムの制作には、井上惇志さん(Piano / showmore)、手島宏夢さん(Fiddle)、ファンファンさん(Tr)も参加。多彩な全12曲がそろう今作の制作エピソードや、2023年にインディーズ・デビュー10周年を迎えるバニラズの“今”について、柳沢進太郎さん(Gt.)にお話を伺いました。 今回のアルバムは“人間力”で勝負 ――ニューアルバム『FLOWERS』は1年半に及ぶレコーディングを経て完成されたとのことですが、どのような気持ちで制作がスタートしたんでしょうか? 柳沢さん 前回の『PANDORA』というアルバムを録り終わった際に、Vo&Gt.の牧から「次の音源は、自分たちの人間味が強く出るような作品にしたい」という話がありました。現代は、デスクトップミュージックがどんどん発達していっていることもあり、誰でも簡単にカッコいい音に辿り着ける状況にあって。自分たちも前回のアルバムで、「アダムとイヴ」と「倫敦」という、サンプリングを使った曲を作ったんですけど、そういう技をなしにして、“人間力”で勝負していきたいという話になりました。 そして自分たちと同じアーティスト――“表現者”と、お互いを高め合っていく関係を作りながら音楽を作りたいというのもあって、ゲストミュージシャンの3人を迎えました。 ――今年10月には、今回のアルバムにも収録されている、バニラズ初のコラボ曲「Two of Us」がリリースされました。コラボ相手であるHump Backの林萌々子(Vo&Gt.)さんとの交流はいつから始まったのでしょうか? 柳沢さん 交流が始まったのは、3年前ぐらいからで、一番初めはメンバーのプリティ(Ba.長谷川プリティ敬佑)が事故に遭って、ライブができていなかったタイミングで出会いました。彼女たち、本当にもう、えげつない数のライブをしてるんですよ。そのライブも、もちろんカッコよくて。自分たちもライブ力に自信があるからこそ、彼女たちに惹きつけられていきました。 僕ら漫画『ジョジョの奇妙な冒険』が大好きなんですけど、“スタンド使い同士が出会ったな”という雰囲気になりましたね(笑) 「Two of Us」はももちゃんに歌ってもらいたい ――林さんにオファーした理由は何でしょうか? 柳沢さん アルバムを制作している中で、牧が「男女混声の楽曲をつくりたい」と。歌詞を書き終えたタイミングで、牧が2020年に参加した「FM802 ACCESS!キャンペーンソング」に今年、ももちゃん(林萌々子)が参加していて、それを聴いたときに牧が「Two of Us」を歌ってもらいたい、と思ったらしく、お誘いしました。柔らかい歌い方をしていて、Hump Backの時の歌い方とはまた違う、彼女の良さが楽曲に詰まっていたんですよね。 レコーディングもサクサクとやってくれて、僕らが着いた頃にはもう終わってるくらいの感じで。その後、ライブで2回披露しているんですけど、回を経てどんどん良くなっていくんですよね。素晴らしいスキルを持っていて、僕らも鼓舞される部分がたくさんありました。 ――今回が初のコラボ曲とのことですが、これから色んなアーティストさんとのコラボを楽しみにしています! 柳沢さん そうですね、これを機にやっていきたいなというところではあるんですけど、相手のスケジュールによっては、ライブで披露できないかもしれないというのがネックですね。男性の曲だったら僕が歌えばいいんですけど、女性だとなかなか難しいですよね。特に「Two of Us」は、えげつないキーの高さなので(笑) 次のページ… 一曲一曲が“種”として皆さんの心の中に溶け込んでほしい 一曲一曲が“種”として皆さんの心の中に溶け込んでほしい ――アルバムタイトルである「FLOWERS」にはどのような思いが込められていますか? 柳沢さん アルバムタイトルは牧が決めてるんですけど、コロナ禍で人と会えなかったり、緊急事態宣言下で自宅にいなきゃいけなかったりで、「家で自分の気持ちを上げれることってなんだろう」って考えた時に、牧はお花にハマったんです。花を生けて、自分の部屋で花の生き様を見ながら生活するのが楽しかったらしくて。そこから「FLOWERS」というタイトルが候補に挙がりました。 楽曲ができていく中で、一曲一曲が“種”として皆さんの心の中に溶け込み、僕らの曲が種に“栄養”を与えるような、皆さんの日常生活を豊かにするものとなって、“花”が咲いてくれたらなという思いがありました。 ――リリース後、ファンの皆さんの反応はいかがですか? 柳沢さん アルバム発売日のその日に、バンド初のTikTok LIVE生配信も行わせていただいたんですが、すごい反響があったなと思っています。今回のアルバムは、どこを切り取っても自信のある作品になったし、街中やSNSなど、色んなところから自分たちの曲を聴く場面がすごく増えて。自分たちが地道に頑張ってきたこともそうだし、皆さんの力添えがあってのことだと思っていて、この作品を色んな人に届けれられるチャンスをいただいたなと感じます。 ――バニラズの曲は日常の色んなシーンに寄り添った曲がたくさんありますよね。特に今回のアルバム収録曲「LIFE IS BEAUTIFUL」は、まさに結婚式にぴったりな曲だと感じました。 柳沢さん ありがとうございます。実際、「結婚式の入場や退場で使いました」っていうメッセージもいただいてて、メッセージだけじゃなくて動画も付けてくれたりすることもあって。最近でいうと、友達の結婚式で「エマ」を使ってくれたりだとか。 ――私の知人も、結婚式で「エマ」を使っていました! 柳沢さん そうなんですね!うれしいですね、やっぱり。メンバー皆、常に時代の先を見るっていうのを意識してて、言ってしまえば後から評価されることを意図して作ったともいえるので、すごくうれしいです。それと、僕たちは常にアップデートしているので、音源を聴いてライブに来た方に「ライブのがかっこいいやん!」と思っていただくことで、僕らが常に掲げている“サイシンサイコウ”というテーマが実現できているなと感じています。何回ライブに来ても、飽きないと思います! ――3月には「青いの。」のMVが公開されました。コロナ禍のため、思うように青春できていない学生もたくさんいる中で、この曲をきいて励まされたひとも多いと思います。 柳沢さん まさに作り始めた理由がそこにあって。牧自身がテレビで放送されていたインタビューで、「コロナ禍の状況に慣れちゃいました」と答えている学生を見て、すごく悲しくなったという話をしていて。1回しかないものじゃないですか、青春って。それを、1回だけじゃなく何度でもできる音楽を作りたいなと思って制作した楽曲ですね。 柳沢さん 『青いの。』のMVでは、実際に学生のみなさんにも出演していただいて、学生さんたちの生の声も聞いたんですけど、やっぱり「何もできない」と言っていて。でも、「この曲を聞いて、自分のやりたいことに向き合ってみたいと思いました」「こういう現場に来れたことで、自分の夢に一歩近づけました」とも言ってくれたんです。それが本当にうれしかったです。自分自身もこの曲をやっていると、がむしゃらに生きていた青春時代のことを思い出すんですが、若い子たちには常に上を目指して、努力したら楽しい未来に辿り着けると思って、頑張ってほしいですね。 次のページ… 地元である秋田県・鹿角市で初のライブが決定 地元である秋田県・鹿角市で初のライブが決定 ――来年から始まる「FLOWERS」TOUR 2023では、柳沢さんの地元である秋田県・鹿角(かづの)市でのライブもありますね。地元に帰省されるのは久しぶりですか? 柳沢さん 約半年ぶりですね。今回の会場(鹿角市文化の杜交流館コモッセ)にはまだ行ったことがないんですけど、マジで田舎なので(笑)、ここに数百人集まることが可能なのか、ドキドキでしょうがないです。秋田県って聞くと、秋田市から行くって考えると思うんですけど、実際は秋田市から行くと遠いんです! 新幹線で岩手県盛岡市に向かって、そこからバスで行くのが一番早いっていうパターンなんです。秋田よりも岩手県寄りというレアケースです。ちょっと、みんな気を付けて?っていう(笑) ――記事でも強調して書いておきます!(笑) 柳沢さん 僕もなるべくSNSで発信しようと思います。「行き方これが一番ベストです」って教えてあげないと(笑)。秋田市からだと4時間かかるので。 ――ええ! 柳沢さん そうなんです。盛岡からだと1時間くらいでいけるんですよね。 ――全然違いますね!岩手県や秋田県在住の方や鹿角市在住の方にとってはうれしいライブですよね。 柳沢さん 僕はずっとバンド仲間としかつるんでなかったので、僕のことなんか知ってる人いないだろうなって思ってたんですけど、先輩や同級生など色んな方が「行くよ!」っていってくれて、知ってもらえてるんだとうれしくなりました。 ――ご両親も見に来られますか? 柳沢さん さすがに来ると思います!普段は全然来てくれなくて、1回目の武道館ライブの時もかなり渋ってて、「初武道館は1回しかないよ!」って言ったら来てくれて。2回目は来なかったですが(笑)、地元ならさすがに来てくれると思います。 ――秋田県で、柳沢さんがおすすめしたいスポットやグルメはありますか? 柳沢さん 大人になってから、何なら自分たちのライブの打ち上げでお店を初めて知る、みたいなことが多くて。なかなかココっていうところは言えないんですけど、やっぱり鹿角が発祥といわれている「きりたんぽ」がソウルフードだなって思います。きりたんぽは、郷土料理というより、おもてなし料理なんですけど、「だまこ鍋」っていうきりたんぽの家庭料理版があるんです。ごはんをすりつぶして団子状にして、きりたんぽだと棒を挿したり焼いたりするんですけど、それをせずにそのまま入れるっていう。それがめちゃくちゃ美味いんで、ぜひ向こうで友達を作って食べさせてもらってください(笑)。 ――家庭でしか食べられないんですね。 柳沢さん お店とかにいったら、ちゃんとしたきりたんぽが出てきちゃう(笑)。きりたんぽももちろんおいしいんですけどね。何の躊躇もなく、日本のナンバーワンの鍋だと言えます! ――さらに、2月の17日と18日の2日間と4月21日は、名古屋公演ということで、名古屋の思い出で印象に残ってることはなんですか? 柳沢さん 初めて名古屋でライブする前に、「名古屋でのライブは結構難しい」「本当に好きって思わないと喜ばない」っていう話を色んな方面から聞いていたのでドキドキしながら挑んで。しかも、僕がバニラズに入りたてのライブだったんですよ。場所は「BOTTOM LINE」だったと思うんですけど、ライブしてみたら、「あの話、マジやん…」ってなって(笑)。そこから、ライブやツアーを重ねて何度か来るうちにいきなり、めっちゃ盛り上がるようになったんですよ! 多分、地道に愛を伝え続けた結果、どこかのタイミングでそれが届いて、一番盛り上がる町になったんですよね。 ――一番ですか! 柳沢さん いや、もう本当に一番盛り上がる町だと思います。盛り上がり方は色々あると思うんですけど、名古屋は音楽を好きで来てくれてるのが伝わってきて、音楽とお客さんの気持ちがリンクしてるような印象を受けるので。だからこそ、今回のアルバムもすごくぴったりだと思います。名古屋の方々にとって、心の支えになったらいいなと思いますね。 ――最後に、ファンの皆様に一言、お願いします。 柳沢さん “サイシンサイコウ”を掲げている僕たちですが、僕個人として、メジャー1stアルバム『Magic Number』の“正統進化系”のようなアルバムがここにきて出せたなって。より多くの人にバニラズの音楽を楽しんでもらえる糸口になるアルバムだと思います。このアルバムから、「エマ」がバズったように、昔の楽曲にもフォーカスを当ててもらえたらとも思いますし、今作『FLOWERS』自体が、皆さんの生活に根差していけるようなアルバムだと思うので、色んな場面で聴いていただけたらうれしいです。 ライブに来ていただければ、僕らのライブが一味違うというのも分かってもらえると思うし、“そんな訳あるか”って来た皆さんをひっくり返すくらいのライブをする用意ができていますので、ぜひ「FLOWERS」TOUR 2023に来てください! go!go!vanillas アルバム『FLOWERS』 2022年12月14日リリース 完全限定生産盤(CD+Blu-ray)5500円 完全限定生産盤(CD+DVD)5500円 通常(CD)3300円 【CD収録内容】 01. HIGHER 02. The Marking Song 03. ペンペン 04. I Don’t Wanna Be You 05. 青いの。 06. Two of Us feat.林萌々子(Hump Back) 07. Dirty Pretty Things 08. My Favorite Things 09. 硝子 10. RUN RUN RUN RUN 11. LIFE IS BEAUTIFUL 12. きみとぼく 【Blu-ray/DVD収録内容】 ・「FLOWER OF LIFE」 LIVE & DOCUMENTARY at大分iichikoグランシアタ2022.5.5」(79分) 今年5月5日開催、牧達弥(Vo/Gt)と長谷川プリティ敬祐(Ba)の地元大分凱旋ワンマン“「青いの。ツアー2022」-FINAL-”より、厳選ライブ映像 ・実家で家族との時間を過ごす牧や、出身中学校で旧友と再会するプリティなど、生立ちまでに肉迫した超貴重な密着ドキュメンタリーを収録したスペシャルムービー ・「FLOWERS “プログラムノート”INTERVIEW」(58min) アルバム完成直後に撮り下ろしたメンバー全員のアルバムディープインタビュー 【予約・先着購入特典】 ・go!go!CLUB/ビクターオンラインストア特典 限定インストCD「FLOWERS (instrumental)」(全12曲収録) ・対象チェーン(タワーレコード全国各店・タワーレコードオンライン/HMV全国各店・HMV&BOOKS online/TSUTAYA RECORDS全国各店・TSUTAYAオンラインショッピング/楽天ブックス/セブンネット)→「FLOWERS」特製ポストカード ※Amazon.co.jpのみメガジャケ付 go!go!vanillas「FLOWERS」TOUR 2023 1月17日(火)KT Zepp Yokohama 1月20日(金)Zepp Osaka Bayside 1月21日(土)Zepp Osaka Bayside 1月26日(木)長崎DRUM Be-7 1月27日(金)大分DRUM Be-0 1月29日(日)Zepp Fukuoka 2月4日(土)郡山HIPSHOT JAPAN 2月5日(日)仙台GIGS 2月11日(土)Zepp Sapporo 2月17日(金)Zepp Nagoya 2月18日(土)Zepp Nagoya 2月26日(日)Zepp Haneda 3月9日(木)岡山CRAZYMAMA KINGDOM 3月11日(土)BLUE LIVE広島 3月12日(日)高松festhalle 4月7日(金)長野CLUB JUNK BOX 4月8日(土)りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館劇場 追加公演 3月24日(金)中野サンプラザ 3月25日(土)中野サンプラザ 4月20日(木)大阪オリックス劇場 4月21日(金)名古屋国際会議場センチュリーホール 4月23日(日)福岡市民会館 5月5日(金・祝)鹿角市文化の杜交流館コモッセ文化ホール チケット一般発売 https://gogovanillas.com/feature/flowers#ticket 公式サイト https://gogovanillas.com/ ※価格は税込み表記です ※掲載内容は2022年12月時点の情報です
WRITER
- トップページ
- ENJOY TODAY
- インタビュー
- 2ndアルバム『時をかけるメロディー』をリリース! アルバムに込めた思いや小山田壮平さんについて深掘りインタビュー