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        【名古屋の老舗銘菓】天然海老の風味が癖になる、坂角総本舖の「ゆかり黄金缶」
        #お土産

        2022.7.18mon

        【名古屋の老舗銘菓】天然海老の風味が癖になる、坂角総本舖の「ゆかり黄金缶」

        名古屋土産の定番として長く愛される「ゆかり」。1枚につき7尾の天然海老を贅沢に使い、7日間以上熟成させて二度焼きすることで、エビのうま味や風味を高めています。こうした江戸時代にルーツを持つ独自の製法から、おいしさの秘密、おすすめのアレンジ方法、注目の新商品まで、坂角総本舖の広報・森野さんと山田さんに話を伺いました。

        7日間以上熟成させた後、二度焼きして風味を高める

        10枚入918円

        「ゆかり」のルーツは、江戸時代に横須賀(現在の愛知県東海市)の漁村で作られていた「えびはんぺい」にあります。1666年に、横須賀に御殿を建てた尾張藩二代藩主の徳川光友公は、漁師たちが近海でとれたエビをすり身にして焼き上げていた「えびはんぺい」を口にし、そのおいしさを絶賛。それ以来、徳川家への献上品となったそうです。

        現在も、坂角総本舖の本店から歩いて5分ほどの場所に、その横須賀御殿の跡が残っています。

        えびはんぺいをもとに、創意工夫を重ねてゆかりの原型となる「海老せんべい」を生み出したのが、坂角総本舖の初代・坂 角次郎(ばん・かくじろう)です。

        一度焼きしたえびはんぺいを天日干しにして、うま味を凝縮。それを、さらに火鉢や七輪で炙り焼きにすることで、海老の香ばしさを堪能できるせんべいに仕上げました。

        炭火に近い遠赤外線網焼き器で、二度焼きする様子

        「今でも、基本的にはこの初代・坂 角次郎が生み出した製法を、大切に受け継いでいます」と教えてくれたのは、広報の山田さんです。現在も、海老の頭は手作業で取り除き、海老の身だけを使用。機械化された部分はもちろんありますが、一度、鉄板で挟み焼きにした後、7日間以上にわたり乾燥・熟成させ、遠赤外線網焼き器で二度焼きすることで、海老の豊かな風味と香ばしさを引き立てています。

        よりサクサクに、デザインもポップにリニューアル

        看板商品のゆかりに次いで、人気を誇っているのが「さくさく日記」です。2001年に登場したこの商品は、友人の家を訪れるときなどに、よりカジュアルなギフトとして使いやすいよう、一口サイズでサクサクとした軽やかな食感に仕上げられています。

        この「さくさく日記」が今年の6月、さらにサクサクに、デザインもかわいらしくポップにリニューアル。気軽なプレゼントや自宅用としてよりぴったりな商品となりました。

        「デザインはカジュアルですが、作り方はゆかりと同じく、海老の頭を手作業で取ったり、一度焼きしたあと乾燥熟成させたりと、手間ひまをかけ丁寧に作られています。ぜひ、海老の濃厚なうま味や、帆立の甘味とコクを堪能してください」と広報の森野さんは話します。

        1枚わずか5kcal、パッケージもかわいい「姫ゆかり」も人気商品の一つ

        廃棄される海老の殻を生かした商品にも注目!

        ――ゆかりのおすすめの食べ方は?

        森野さん まずは、そのまま味わっていただくのがおすすめですが、アレンジとしては、ゆかりの上にモッツァレラチーズをのせて、オーブントースターで30秒ほど焼くのがおすすめ。溶けたチーズの上にケチャップをちょっと付ければ、ピザのような味わいが楽しめます。また、意外とバニラアイスやチョコレートなどの甘いものともよく合います。

        ——新たな商品について教えてください。

        山田さん 食品ではないのですが、従来は廃棄していた海老の殻をなんとか活用できないかと長年研究を重ね、今年2月「EBIKARA MIRAI(エビカラミライ)」というハンドクリームとして商品化に成功しました。海老の殻に含まれるキチンという成分は、超極細繊維(ナノファイバー状)にすることで肌にすっと馴染み、潤いをもたらします。また、ベタベタしておらず、肌に塗ってもサラッとしているのも特徴。このEBIKARA MIRAIは、オンライン通販限定のアイテムになっています。

        ——最後に、これからについてお聞かせください。

        森野さん 初代が、えびはんぺいをもとに作り出した海老せんべいを、「ゆかり」として商品化したのが1966年。それ以来、半世紀以上にわたり、多くの方に味わっていただける商品として成長してまいりました。先代や現代表が、繰り返し口にしている言葉が「不易流行」です。手間ひまをかけて作り上げる味は大切に守りながら、時代に合わせて変えるべきところは変えて、100年以上愛されるブランドへと育てていきたいと考えています。

        WRITER
        SUGIYAMA

        個包装になったゆかりの袋を開けた瞬間、海老の香りがふわっと広がり、噛むほどにうま味があふれ、ついつい何枚も食べてしまいます。そのおいしさの秘密は、創業当時から受け継がれた、手間ひまを惜しまない製法にあるのだと実感しました。また、海老の殻を活用したハンドクリームの開発は、SDGsにもつながる注目の取り組みだと感じました。

        坂角総本舖 葵店

        問い合わせ
        052-932-0261
        住所
        名古屋市東区葵3-18-15 坂角 葵ビル1F
        営業時間
        9:00〜18:00
        定休日
        無休
        駐車場
        2台
        支払方法
        カード・電子マネー可
        公式サイト
        https://www.bankaku.co.jp
        アクセス
        「千種駅」より徒歩で約2分

        ※掲載内容は2022年7月時点の情報です

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        【名古屋の老舗銘菓】天然海老の風味が癖になる、坂角総本舖の「ゆかり黄金缶」

        WRITER

        Masahiro Sugiyama

        Masahiro Sugiyama

        金沢の出版社、東京の雑誌『自休自足』(現『TURNS』)の編集部を経て、2009年に独立。2016年秋から、地元・愛知へUターン。月刊『KELLy』では、おでかけ記事を担当し、年間200軒以上のショップや飲食店を取材!著書に、『ふだんの金沢に出会う旅へ』『レトロカーと。』(ともに主婦の友社)など。

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