水カン・ケンモチさんとの初コラボ楽曲

——ケンモチヒデフミさんと初タッグを組んだ「ラジオネーム オフトゥン大好き(feat.ケンモチヒデフミ)」も収録されています。一緒に曲を制作することになったきっかけはなんですか?

元々、水曜日のカンパネラのファンで、関われることはないだろうなとお客さんサイドで思っていたんですが、インディーズの頃に、ケンモチさんとご一緒する機会が何回かあって、「すごい好きなんです!」と伝えたら「ありがとうございます」って。

そこから、フェスで一緒になったり、ご飯も行ったり、何度か交流を持たせてもらう中で、ケンモチさんと一緒に作りたいという気持ちが強くなりました。それで、今回お願いしてみたところ「いいですよ」と言ってくださって。でも、ケンモチさんめっちゃ売れっ子なんで、スケジュールが全然空いてないんです。だから、だいぶ前から伝えていましたね。それで、今回うまくはまって、一緒に制作できることになりました。

——どれくらい前からやり取りはされてたんですか?

いつだったっけな。2023年の6月にはもう言ってたと思います。具体的になっていったのは8月くらいで、9月には電話でやり取りしていましたね。

——具体的にどんなやり取りを?

3つのタイトルを僕が考えて、ケンモチさんにどれがいいですかって送ったら、「ラジオネーム オフトゥン大好き」がいいと言ってくれて、僕もそれが一番良いと思っていたので“さすがだな”と。ケンモチさんも「マハさんだから今回はファンキーな感じにしよう」と言ってくれて、僕もケンモチさんと同じで、とにかくかっこいい曲にしたいとはお伝えしていたので、そこも一致していましたね。

そこから色々考えていって、僕が歌詞を5パターンくらい送って、それをケンモチさんは忙しい中見てくれて。パターンがありすぎて、多分散らかっているなという風に思われてたと思うんですけど(笑)。それでも、ケンモチさんなりに解釈したトラックと仮歌が入ったものを送ってくれました。

僕からは、ラジオーネーム「オフトゥン大好き」っていう人が、ラジオ局にメールを送るところから始まり、ラジオ番組の構成になっている曲とか、ラジオネームがひたすら羅列されているだけの歌詞の曲とかを送ったんですが、ケンモチさんからは“オフトゥン派vsベッド派”っていうアイデアを送ってくれたんですが、(水曜日のカンパネラの)詩羽ちゃんだったら合うけど、自分には多分合わないなと思って、二人の意見をすり合わせて今の形にまとまりました。

——「ラジオ局にメールを送るところから始まり、ラジオ番組の構成になっている曲」も個人的にすごい気になります。

実はポルノグラフィティの「ミュージック・アワー」という曲が、僕がやりたいと思っていたことを全部やってるんです。この曲がとにかくもう秀逸で。聴いたことはあっても、多分そういう構成になっていることを知らない人も多いと思うんですが、じっくり歌詞を読んでみてほしい。めちゃくちゃ良いので。

——今回「オフトゥン」や「睡眠」をテーマにしていますよね。

大体のことって、寝ると解決する。体調であったり、機嫌であったり、寝れてない人の起こす不幸っていっぱいあると思うんです。だから、この曲聞いたら寝ようって思ってもらえればいいなと思います。

——今回ケンモチさんと制作して、知り合う前と後で印象は変わりましたか?

あんまり変わってないですね。ただ、やっぱり制作されているスタジオで感じたのは、ケンモチさんのパソコンを覗くと、色んなMVを見ているタブがバーッて並んでるんですよ。「こういうのが今いいと思うんですけど、どうですか?」って教えてくれたり、EDMやボーカロイドの曲とか、僕が全然通ってきていないジャンルの音楽をたくさん知っていて。本当にいろんな音楽を勉強して参考にされているんだと、すごく感心しました。そういうのを見て、この人がすごいのは、それだけ努力されてるからだなと改めて思いましたね。

——バンドメンバーのみなさんがコーラスとしても参加されているとのことで、賑やかで楽しい一曲になっていました。特に聞いてほしいポイントはなんですか?

実はギターですね。今回、Naoki Itaiさんという方にミックスしてもらったんですが、ミックスエンジニアとして逆にやってくれるんだってぐらいの感覚で。「ずっと真夜中でいいのに」や「緑黄色社会」の作品などを手掛けていて、アレンジャーや作曲家としてすごく有名な方なんです。今回、Itaiさんにミックスしてもらったことによって、なんか僕が弾いたギターの質感がものすごいかっこよくなったんです。僕としても新しい発見だったので、ぜひ、皆さんにも注目して聴いてほしいですね。

——MVはマハラ―ジャンさんの希望で実際のラジオブースで撮影したとのことですが、ノリノリで楽しそうな様子が印象的でした。撮影は楽しかったですか?

楽しいっていう感覚よりは、あれ一発撮りで基本やらなくちゃいけなかったんです。どういう風にやっていいのか本当につかめなくて。結果的にうまくまとまってますが、監督の手腕のおかげですね。最初のテイクとか、ぎこちなくてもっとひどかったんですけど(笑)。難しかったけど、現場の皆さん本当に良い方たちばっかりだったので、最後のほうはリラックスして臨めました。

自身の孤独な時代を支えてくれた“ラジオ”

——マハラージャンさんというと、星野源さんのラジオ番組でハガキ職人をしていたというのも有名な話ですが、「ラジオ」はやっぱり思い入れがありますか?

思い入れ…改めて聞かれると、いつもずっとラジオを聴いているので、なんか変な感じですね。音楽制作してるときは、耳を使うので聴けないんですけど、基本散歩したりするときとか移動中は基本聴いてます。ラジオを聴いているとき、耳以外は全部稼働できるので、動画と違って目も使えますし、聴きながら料理もできますし。とにかく、ずっと聴いてますね(笑)。

孤独な時代を支えてくれたのがラジオなんです。僕、就活浪人みたいな時期があったんですけど、その時、社会から何も必要とされていないみたいな気持ちになって。時間はあるけど金はない、ほとんどニートみたいな時期で不安で怖かった。でも、ラジオを聴くとすごく落ち着いて。そういう時期を経てきたからこそ、すごく好きなのかもしれないです。

——辛い時期を一緒に乗り越えてきたのがラジオなんですね。今、自分のラジオ番組を持てたとしたら、どんな企画をやってみたいですか?

全然考えたことなかったです。どうしようかな。僕、ラジオネームを考えるのが好きなんですけど、ラジオネームを視聴者と一緒に考える企画はやってみたいかもしれないです。

——色んな発想が出てきそうで、楽しそうです!

そうですよね。やっぱりリスナーのお便りを読むコーナーが正直一番おもしろいと思うんですよ。選りすぐりの、めちゃくちゃエッジの効いた、面白いのが出てくるんで。ラジオを聴いていると「この人マジで天才だな」って思うお便りが何通もあって、この人たち無料でこのアイディア送ってんだもんなとか思うと、すごすぎるっていつも思ってます。

カバー曲「タイミング」について

——3rdアルバム『ミーンミーンミーン☆ゾーンゾーンゾーン』には、去年リリースされたEP5曲と、今回リリースされたEPの5曲、そしてブラックビスケッツの「タイミング」のカバーが収録されています。去年のフェスでマハラージャンさんが、リハーサルで歌っていたのを覚えています! すごく楽しかった思い出があるので、ついに収録されてうれしいです。

本当ですか! うれしいです。毎回アルバムにはカバー曲を1曲入れているので、今回何しようかなってなったときに、フェスで盛り上がったということもあり、「タイミング」をカバーさせていただきました。

——盛り上がった実感はありますか?

めちゃくちゃありますね。コール&レスポンスがしやすい曲なので、みんなで一緒に盛り上がることができたのと、フェスという環境と相まって、たくさんの方に集まっていただきました。しかも、ブラックビスケッツが一昨年の紅白で復活していたので、本当に”タイミング”がバッチリでした。

——“90年代のJ-POP”の良さが詰め込まれていたり、バラエティ番組から誕生した曲だったりと、マハラージャンさんとの相性も抜群な原曲ですよね。

本当に曲が良くって、よくこんな美しい曲作れるなと思いました。番組の中で作るっていうプレッシャーの中で、こんな名曲が誕生したことに驚きです。

名古屋のライブで奇跡が!

——前回のインタビューでは、名古屋のイメージを伺った際に「友達なのに、ライブに来てくれない…今回は奇跡が起きるかも」とおっしゃっていましたが、去年11月のLIVEでは“奇跡”おきましたか?

奇跡、起こりました!
——そうなんですか!?

呼びかけてなくて、来てよって言ったら「もうチケット買ったよ」って。ついに友達の心を動かすことができました。

——すごい!

…ただ、他にも名古屋の同期いるんですけど、全然来てくれないんです。来てくれたのもそいつしか来てないんで、もうちょっとまだ“奇跡”足りない

——これはぜひこの記事が届いてほしいですね。

他にも来てほしいけど、特に塩崎くん、来てね笑。

——ご指名いただきました(笑)。新年明けて1カ月が経ちましたが、今年やってみたいことはなんですか?

今回ケンモチさんとコラボさせてもらって、とても楽しかったし、自分の中にない発想と自分のものが合わさって音楽になり、自分の作品として世に出せるってすごく良い経験でした。みなさんもすごく喜んでくれたので、なと思ってます。

——前回は「水シャワー」「あつた蓬莱軒」「鉄のフライパン」でしたが(笑)、今回も、ファンの皆様に一言お願いします!

じゃあ今回は「断食」で。僕なんかお金かかってないことばっかりやってますよね。去年8月か9月頃に断食を3日間やって、それでゾーンに入ろうとしたんですけど、ゾーンには入れなかった…。段階的に3日前から食事を減らしていって、最初の初日を迎えたときに、本格的な絶食をするんですが、夜になってフラフラしてきて。それで怖くなって調べたら、具なしの味噌汁は飲んでいいって書いてあったので、飲んだらフラフラした感じが解消されました。それで人間に必要なのは塩分なんだなって。これから断食を始めようと思っている方は、ちゃんと調べてからじゃないとダメですよ。ファスティング道場とかもあったりするみたいですが、それもしっかり調べて行ったほうがいいです。僕はネットでかじった情報でしかやってないので。

——今回もタメになる情報、ありがとうございます。前回も感じていましたが、マハラージャンさんは結構、健康志向ですよね。

そうですね。子どもの頃から健康志向ですね。今日も朝から自分でご飯を作ってきましたし、ご飯へのこだわりも強いです。やっぱり外食が続いて、野菜が摂れないときもあって、体調崩したら元も子もないので、気をつけてます。ランニングもしていたけど、最近できてないな。でもファンの皆さんとは一緒に走っていきたいですね。

——綺麗にまとめていただきました。ありがとうございました!(笑)

マハラージャン
Digital EP『ゾーンに入ってます。』
2024年2月7日(水)Release

収録曲
1. ゾーンに入ってます。
2. I’m just looking
3. ラジオネームオフトゥン大好き (feat.ケンモチヒデフミ)
4. repaint
5. 4061
 
配信はこちら
https://maharajan.lnk.to/Zonenihaittemasu_EP
3rd Album『ミーンミーンミーン☆ゾーンゾーンゾーン』
2024年2月7日(水)Release

【完全生産限定盤】 ※CD限定
SECL-2936/3300円

 
収録曲
1. 蝉ダンスフロア
2. ラジオネーム オフトゥン大好き (feat.ケンモチヒデフミ)
3. I’m just looking
4. repaint
5. 波際のハチ公
6. 噂のキャンディ
7. ゾーンに入ってます。
8. 雑菌フィーバー
9. 4061
10. DREAM
11. くらえ!テレパシー ※Bonus Track
12. タイミング ※Bonus Track(COVER)
 
購入はこちらから
https://maharajan.lnk.to/NewAlbum_240207
公式サイト
https://maharajan.love/

マハラージャン ONE MAN TOUR「変」
10月26日(土) 香川 高松MONSTER
11月01日(金) 福岡 DRUM Be -1
11月03日(日) 大阪 META VALLEY
11月04日(月・祝) 愛知 ell Fits ALL
11月08日(金) 宮城 仙台MACANA
11月10日(日) 北海道札幌 ペニーレーン24
11月15日(金) 東京 昭和女子大学人見記念講堂
詳細
https://maharajan.love/hen.html

※掲載内容は2024年2月時点の情報です
※価格はすべて税込み表記です

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【インタビュー】マハラージャン、EP『ゾーンに入ってます。』&アルバム『ミーンミーンミーン☆ゾーンゾーンゾーン』を同時リリース!

WRITER

Eri Kimura

Eri Kimura

三重県出身。学生時代は、読書や映画鑑賞、バンド活動に、アパレル店員として働くなど多趣味全開で奔走。現在は新人編集者として奮闘中!

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