「以前は、人を疑うことを知らなかった」
――高校生の頃は、オーストラリアに留学していたとお聞きしました。どのような経緯で留学に至ったのでしょうか?
当時は特に、「これから英語が大事になってくる時代」と言われていたこともあって、英語を身につけるために留学を決めました。両親も海外に行くのは良い経験だからと快諾してくれて。本当に良い経験でした。
――留学を経て、自分の中で変化したことはありますか?
孤独に強くなりました。向こうでも友達に恵まれていたとは思うんですけど、それとは別というか。警戒心がある意味すごく強くなりました。元々人が好きで、逆に言うと人が好きすぎて、人を疑うことを知らなくて。向こうではもっと自分の身は自分で守らなきゃいけなかったので、そういう部分も身についていきました。
――語学力だけでなく、澤田さん自身にとってもすごく良い影響を与えた経験だったんですね。オーストラリアにいる時にギターを始められたとお聞きしました。きっかけは何ですか?
時間がすごく空いたんです。日本の部活ってすごく熱心じゃないですか。中学の時、土日含めて週7で練習と試合があったんですけど、それがなくなって。向こうだと多くても週4とかなんで、とても暇に感じていました。今となってはすごく怠惰な人間になっちゃいましたが、昔は情熱あふれる人間だったんで、この“空いた週4日なんかしなきゃ!”って(笑)。
――忙しい日々のなかで、急に時間ができちゃうとそうなっちゃいますね。
当時はずっと動いていたかったんですかね。この時間がもったいないって。今だったら絶対そんなこと思わないですが(笑)。
――元々、ピアノはやられていたとか。
やっていましたが、そんなに意欲はなかったですね。おじいちゃんがピアノ好きで始めたんですが、ピアノの先生が本当に合わなくて…。
――そうなんですね。それでは、ギターを始めたのをきっかけに音楽に興味をもつようになったんでしょうか。
そうですね。あとは、傲慢な言い方かもしれないですが、余った時間で音楽は作れるということに気付いたのもあります。何かに影響を受けて音楽をやりたいとかではなくて、音楽って自分でも作れるじゃんって思っていたのもあって。あとは、本当に一個のことに集中しやすい性格なので、音楽制作をずっと続けていたらハマっていたっていう。
――なるほど。音楽制作で影響を受けたアーティストもいないですか?
音楽ではいないですね。もちろん、好きなアーティストはいっぱいいますけど、この人がいたから今の自分がいるっていう人はいないです。そういう面は、小説のほうがあるかもしれない。
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制作は作詞から。「忘れないために残す」
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