―― 1曲目の「群青pleats」は、前向きな歌詞とさわやかなサウンドで、何度もリピートしたくなりました。MAMIさんが作詞作曲されていますが、どういう思いを込めて作られましたか?

私自身とても洋服が好きで、その中でもプリーツスカートが1番好きなんです。風になびく形が着ている人の気分を表しているみたいで!もし自分がアパレルブランドや洋服屋さんを作るなら、プリーツスカートをメインで作るお店にしようと思い、そんなお店にテーマソングを書き下ろすイメージで楽曲制作しています。

自分の好きなものを身につけるだけでテンションが上がるのって最高だなって、改めて思いました。それは、お洋服に限らず、食べ物だったり場所だったり何でも良いのですが、ずっとポジティブな自分でいられるように、そんな自分を忘れないために歌詞を書きました。

実は「群青pleats」は、コロナ禍前に作っていた曲なんです。コロナ禍に入ったときに、この歌詞のマインドではいられなくなった自分がいて、みんなに披露せずに今までしまっていました。

アルバムを制作しているときに、自分のメモにあった歌詞を見返して、こんなマインドの人だったよね!と、ふと思い出しました。今だったらできるかもと思い4、5年ぶりに掘り起こした曲です。

―― 4、5年前に歌詞は完璧にできていたのですか?

今回Bメロを新しく足しましたが、それ以外は完璧にできていました。全部固まっていましたが、出す機会を逃してしまいましたね…。なので、今回披露できてうれしいです!

―― MAMIさんの好きが詰まっている曲ですね。

私の性格というか、自分自身が詰まっている曲になりました。

―― 2曲目の「ファンファーレ」は、テレビアニメ『HIGHSPEED Étoile(ハイスピード エトワール)』のエンディングテーマとして書き下ろされた曲ですね。

アニメ制作の方々からオファーをいただいて、書き下ろすことになりました。これまでの「SCANDAL」の曲の中でも、疾走感のあるものやライブで映えるような楽曲にしたいとのことだったので、アレンジはめちゃくちゃバンド曲にしようと思いました。私たちが明るい方向を向いているので、“バンド曲だけど明るくてさわやか”とテーマを決めて、メロを作っていって、TOMOMIが歌詞を書いてくれました

―― 前回書き下ろした『機動戦士ガンダム』の主題歌「Line of sight」とは全く異なる、女の子が主人公のアニメですが、曲を作るにあたって大変なことなどありましたか?

曲というより、TOMOMIはあまりこういった曲調のサウンドに歌詞を付けることがないので、歌詞制作に苦戦していました。ギネス世界記録を獲ってからリリースされるので、今までの自分たちとこれからの自分たちと向き合って歌詞を書いていたみたいで。それをどう言葉で表現したらいいのかずっと悩んでいると、TOMOMI本人から聞いていたので、どんな歌詞が出来上がるのか少しだけ不安に思っていました。

主人公の設定が“自立した女性”で、その女の子のスタイルと、自分たちのマインドを照らし合わせて書いたそうで、最初に歌詞を見たときにぐっとくる部分がありましたし、自分たちの歌だなと感じました。

―― 今回のアルバムは、アーティストさんと一緒に作った曲が何曲かありますね。MAMIさんのソロ曲「あなたへ」は、「Rhythmic Toy World(リズミックトイワールド)」の内田直孝さんとの共作ですが、どうやってできた曲ですか?

今回、TOMOMIがソロ曲の「Plum」を友人のEOWと一緒に作っていて、楽曲制作中に友だちと作るのいいね!という話になったので、真っ先に思い浮かんだうっちー(内田さん)に「曲を作ってくれない?」とお願いしたところ、快く引き受けてくれました。元々うっちーはバンド友だちで親交があって、「Rhythmic Toy World」の曲もライブもとても好きだったんです!

「Rhythmic Toy World」の楽曲や歌詞の、全部を受け入れて、前を向いていくみたいな形が、「SCANDAL」のマインドと似ていると思うところが多いから、相性が良さそうだと想像していました。「Rhythmic Toy World」の曲の中で、私が好きな曲を数曲セレクトして、こんな曲にしたい!と伝えて形にしてもらいました。

―― 過去に、バンド仲間と楽曲制作したことはありましたか?

アレンジをしてもらうことは時々あっても、ここまでガッツリ一緒に作ることはなかったですね。今回は、レコーディングのときも現場に来てディレクションしてくれました。

普段誰にも見せない部分を見られるのは恥ずかしかったですが、一緒に作る喜びが大きくて、とても楽しかったです。今回のアルバム制作を機に、色んなアーティストさんとコラボできたらいいなと思いました!

―― 今回コラボしたアーティストさんたちからコメントがありましたが、そのコメントに対してどう思いましたか?

こう思ってくれているんだというのを知ることができて、うれしかったです。普段、アーティスト仲間の最新曲やアルバムを聴いても、お互いに「次会ったときに話そう!」「イベントが一緒だったら伝えよう!」という感じなので、直接伝える機会って今までなかったと思うんですよね。なので今回、言葉にして伝えてくれて、とてもうれしかったです。こんなこと普段言わないじゃん!って、恥ずかしさもありました(笑)

忙しいはずなのにコメントを書くために、自分たちのアルバムを聴いて、考える時間を割いてくれたんだと思うと、感謝でしかないです!それに、みんながこうやって発信してくれることで、SCANDALの曲を聴いてみようと思ってくれる人が増えるので、ありがたいですね。私も今回コメントをくれた人たちの最新曲を聴いたら、連絡してみようと思います

―― 「群青pleats」から始まり、「ハイライトの中で僕らずっと」という終わりで、流れがとても心地いいのですが、どうやって曲順を決めたのですか?

メンバーと話し合ったときに、2023年のツアーで1曲目に演奏した「ハイライトの中で僕らずっと」が最初か最後じゃない?となりました。でも、今回はもう少し新しい自分たちを見せたいので、最後に持っていきました。

オープニング曲は、「SCANDAL」として新しい印象に感じたり、ラジオでもこの曲誰だろう?と気になってくれたりすると良いと思ったので、「群青pleats」と「ファンファーレ」で悩みましたが、自分たちの今のメンタルに合う「群青pleats」を選びました。

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結成17周年のSCANDALが新アルバム『LUMINOUS』をリリース!MAMIさん(Gt&Vo)にインタビュー

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Mamu Kunita

Mamu Kunita

富山県出身。雑誌『KELLY』のアートディレクターで、編集は勉強中。写真を撮ること、音楽を聴くこと、料理を作ることが好き。東海の良さを“言葉”と“写真”と“デザイン”で伝えたい。

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